学習活動の様子をお知らせします!

八二養の日々

卒業する姿を見つめる目

 今日は卒業式。
 小学部17名、中学部25名が卒業していきました。

 いい式でした。
 その理由は、子供たちの立派な姿に象徴されます。

【小学部卒業式の様子】
  

【中学部卒業式の様子】
  

 本当に本番に強い子供たちでした。

 今回は、その子供の姿を支える側の大人に注目して見ていました。

 入場してくる我が子を見る保護者の目は本当に優しく、温かいものでした。
 そして、証書授与を見る目には、緊張の色が見えました。我が子と一心同体となったように感じていたのかもしれません。
 時には客観的な目で無条件の愛情を注ぎ、時には感情移入して同じ気持ちを共有する、そんな保護者の皆さんだからこそ、子供たちは自信を持って今持てる力を最大限発揮できたのだと思います。

 もう一つ気付いたことがあります。先生たちのうなずきです。
 返事をする時であったり、動き出しであったり、証書の置き方であったり、先生たちがうなずくポイントは子供それぞれに違いますが、その子供の頑張りのポイントを見つめる教師の目がそこにありました。小さなポイントかもしれませんが、そこを見逃さない目が子供たちの成長を支えたのは言うまでもありません。

 保護者の皆さんと私たち教職員、そして関係施設の皆さんが子供たちへ向ける目が、子供たちの成長をしっかり支えているのだと改めて感じることができました。

 そういう意味でも、いい式でした。

 卒業しても、みんなを支えてくれる人が必ず周りにいます。
 安心して、これからも成長してください。
 
 

明日の卒業式を前に

 今日は3月11日、そして、明日は本校の卒業式です。

 そう言えば、10年前の東日本大震災の日も当時勤務していた学校の卒業式前日でした。
 準備を終えて、ほっとしていたところに大きな揺れが来たことを思い出します。
 八戸市でも揺れの影響や津波の被害が出るなど大変な状況の中で、その学校でも体育館の天井が破損し、次の日に行うはずだった卒業式は、延期になりました。
 延期された卒業式をどのように行うか当時の先生たちは1から計画を練り直し、いつもとは違う形ではありましたが、暖かい卒業式を行うことができました。

 卒業式を明日に控えた3月11日、そのときと同じ気持ちが自分の中にあることに気付きました。
 「形は違っても、思い出に残る式にしたい」という思いです。
 そして、式の準備をする中で、それは児童生徒、教職員みんなの思いであることに気付きました。

 10年前と置かれた状況は違いますが、いつもと同じ形ではできないということは同じです。そして今回はみんなで一緒に式をすることができないという制約があります。
 式へ参加できる人数が限られるため、在校生たちは様々な工夫で自分たちの思いを伝えるしかありません。
 そんな在校生の思いを、ほんの一部ですが紹介します。

 1 卒業生の教室までの動線の装飾
 教室へ向かう階段を彩るおめでとうの飾り
   
 廊下にもずらり 真ん中の写真の文字は何と卒業生の顔写真をたくさん貼って書かれています。
   

 2 控室などの会場設営
 小学部の児童もパイプいす運びのお手伝い
   
 中学部の皆さんの仕事ぶりにはかないませんが、先輩の姿に刺激を受けてがんばりました。

 3 式中の送辞の動画
 ここでお見せすることができませんが、在校生みんなが登場するとても温かいメッセージになっています。
 ※今年は、答辞も動画で事前に撮影したものを使います。卒業生一人一人が主役であるということが際立ち、成長の跡がはっきり感じ取れます。卒業生の保護者の皆さん、必見です。
 
 制約のある中だからこそ生まれたみんなの熱い思いを明日卒業生の皆さんに届けたいと思います。
 

図書等を寄贈いただきました!

 平成29年度に引き続き、青森つばめプロパン販売株式会社様より、図書等を寄贈いただきました。


今日は、その贈呈式が行われました。
お礼を述べる生徒会長       感謝状を贈る小学部代表児童
 

 本校の子供たちは本が好きな子が多く、毎日図書室へ足を運ぶ子供もいます。
 前回寄贈いただいた本のあるシリーズが好きで、毎回借りていく子供もいます。
 今回も、子供たちの希望や先生方がぜひこの本を読んでほしいという声を聞いていただいたので、子供たちが図書室へ行く楽しみがまた増えることになるだろうなと期待しているところです。

 本校では、大規模改修も終わり、令和3年度から図書室が広くなる予定です。
 子供たちにたくさん本を読んでほしいと願う私たちにとって、今回寄贈の声を掛けていただいたことは、時宜を得た本当にありがたいことでした。
 本校児童生徒、職員一同感謝申し上げます。
子供たちが作った感謝状

中学部お別れ会+歓喜

 今日は、中学部のお別れ会。
 1,2年生は朝から会場準備に余念がありません。
 会の最中は、1,2年生の代表者だけしか参加できないので、その分の気持ちを込めて準備していました。

主会場の準備を終え、別会場で参加する生徒



 会が始まると、3年生が体育館に入場してきました。
 
 私自身はこの子たちが小6の頃からしか見ていませんが、それでも一人一人まじまじと見ると、大きくなったなあと感じます。
 保護者の皆さんが、来週の卒業式で子供たちが入場してくる姿を見たら、私の何十倍も成長を感じ、胸にこみ上げるものがあるのだろうと式の最中の保護者の皆さんの気持ちに思いを巡らせてしまいました。親の気持ちになって見ていると泣けてきますね。
 
 さて、式の途中、校長先生からうれしいニュースが発表されました。
 「八戸高等支援学校普通科、全員合格です。おめでとう。」


 今日は、入学者選抜の合格発表の日でもありました。
 合格発表を見てから登校した生徒も、みんなと喜びを共有すべくこの瞬間まで秘密を守り通していました。校長先生の言葉の後、みんなと笑顔で喜び合ったのは言うまでもありません。

 進学先もきまり、清々しい顔で1,2年生からのメッセージを聞く3年生の姿がまた一つ大きく見えました。

 

山形県の学校との交流

 コロナでどこにも行けないな、活動も制限されてしまうし・・・

 そんな中、新しい人と人とのつながりを生む取り組みが行われました。
 それが、「山形県立ゆきわり養護学校」との交流です。


 この取り組みは、本校の先生とゆきわり養護学校の先生が、コロナ禍のこんなときだからこそ、子供たちに新たな経験と出会いの機会を作りたい、そしてお互いに刺激し合いながら学習したいとの思いで実現したものです。
 1回きりではなく、何度もやりとりをしながらお互いの学習を深め、紹介し合いました。

 その学習の成果の一部が、現在、校長室前に掲示されています。
 来校の際にぜひ御覧ください。


 まずは、我が青森県を調べる学習。
 修学旅行とも関連付けながら、じっくり、しっかり調べました。
青森県を調べる           新聞にまとめる
 
 通常であればここで終わりがちですが、交流する相手にこの情報を届けるため、子供たちは、様々な演出を加えて動画にまとめていました。
 伝えようとする気持ちがいろいろな工夫につながり、伝えることを意識するからこそ緊張も味わう。とてもよい経験をしたなあと思います。

 自分のことだけではなく、相手の山形県にも興味をもち、紹介されたことをまとめたり、調べたりして、また新聞という形にまとめる。
山形を調べる             新聞にまとめる
 
 このまとめるという作業がまた子供たちの思考を刺激します。
 間接的ではありますが、こうしたやりとりをとおしてお互いの学びを刺激し合えたことは、本当に貴重な機会だったなと思います。
 
 こうした新たな学びの機会を作ることができれば、コロナ禍においても子供たちの成長を支えることができますね。
 
 新しい可能性を拓いてくれた若い先生方に感謝です。