学習活動の様子をお知らせします!

八二養の日々

修了式・離任式

 修了式では、校長先生が児童生徒の八二養ファイル(通知表)に記載されている評価の中からいくつかを紹介してくれました。
 
  
 読み書きができるようになることはもちろん大切ですが、友達のことを考えられること、優しく関わることができることは、もっともっと大切なことです。
 校長先生のお話を聞きながら、普段子供たちと関わりの少ない私の頭の中に、子供たちの心の成長が感じられる場面がいくつも浮かんできたということは、保護者の皆さん、担任の先生はもっともっとたくさんの子供たちの成長を感じ取っているのかもしれません。
 八二養ファイル(通知表)を子供と一緒に見ながら、そこに書いてあることだけでなく、今年1年の成長を思い起こすきっかけにしていただければと思います。
 
 修了式の後は、離任式が行われました。
 卒業した中学部3年生や小学部6年生も登校してきてくれました。
 

 式の後、学部ごとにお別れの会がありました。
 花束贈呈                   中学部3年5組によるエール   
  
 退場 
 
 お別れは寂しさが募りますが、新しい一歩を踏み出す希望にも満ちあふれています。
 先生たちも、子供たちも、新しい環境の中で新たな人と新たな関係性を築きながら、一歩ずつ成長してほしいと思います。

 さて、令和4年度の学校は今日で終わり、令和5年度へ向けての準備のため、4月6日(木)まで
休業となります
 関係の皆様には、1年間本校の教育活動を支えていただきありがとうございました。
 お陰様で、子供たちは着実に成長し、次の学年、学校へとステップアップすることができます。
 令和5年度も本校の教育活動への御理解・御協力をお願いいたします。

卒業式

 令和4年度卒業式が行われました。
 
 
 9時30分から小学部、11時から中学部と分かれて実施しました。
 令和元年度の卒業式から卒業生のみの参加で行われてきましたが、久しぶりに在校生(一部)も一緒に式を行うことができました。
 送る側、送られる側双方が直接言葉を交わし合うことができ、式の場で気持ちを交換できたなと嬉しく思いました。
 歌唱は控えることとしましたが、式全体をマスクを外して行うことができ、子供たちの緊張の顔、笑顔、気合いの入った顔、いろいろな表情を見ることができました。
 それぞれの式の様子を御紹介します。
 
 小学部は、在校生、卒業生の言葉のやりとりのあと、歌の代わりに手話で表現を行いました。
 その
清々しい表情から、小学部生活の充実感と中学部への期待感が感じられました。
 みんながもっているその明るさとチャレンジ精神で、中学部でも大きく成長して欲しいと思います。
 
 

 中学部は、歌の代わりに演奏を行いました。ハンドベルの響きに気持ちを乗せて表現する様子に、グッときました。
 演奏もさることながら、座席からステージまでの隊形移動に感動しました。以前テレビで見た「集団行動」さながらに、てきぱきと移動し、整列していました。こういう動きができるところに成長の跡を見て取れます。
 自分の役割をしっかり果たすという責任感、より高いレベルを目指す強い意思をもって、高等支援学校でも着実に歩みを進めてほしいと思います。

 


 最後に、校長先生の式辞は、校長先生の言葉ではありますが、私たち教職員全員の気持ちがそこに詰まっています。
 私たちは、「皆さんの成長を確信しています。」
 卒業おめでとう!

 
 

在校生の手で会場準備

 来週末に迫った卒業式のため、会場準備が行われました。
 予定では、教員が行う予定でしたが、中学部1年生が体育館の準備を買って出てくれました。
 ありがとう。

 私も準備の様子を見に行きましたが、作業用のかっこいい軍手をはめて、やる気満々で体育館に集まってくる生徒たちを見て、頼もしいなあと思いました。

 紅白幕を広げる。               フックに掛ける。

  
 長い紅白幕を掛けるには、表裏を確認して広げ、ピンと張りながらフックに掛けていく作業が必要です。これは一人では難しいので、声を掛け合いながら協力して動くことが大切です。

 いすを運び、並べる。             カーペットのごみをとる。                    
 
 
 いすを運ぶには体をうまく使わなければなりませんし、並べるにはよく見て周りに合わせることが大切です。カーペットのごみ取りは、ごみをねらって丁寧にコロコロしなければなりません。

 つまり、「聞く」、「話す」、「相手に合わせる」、「よく見る」そして「体を器用に使う」といった普段の学習活動でがんばっていることを総動員して活動する場です。

 学校で「お手伝い」を大切にしているのは、学習の成果を生活の中で生かすことによって実践的、応用的な力を発揮してほしいと願っているからです。

 年齢が上がると、今回の会場準備のように、みんなのための「仕事」としてやってもらうと、意欲を持って取り組むことができ、学習の成果を生かすことにもつながりやすいのかなと思います。

 学校でも、家庭でも、できれば地域社会の中でも何か「仕事」を見つけて取り組んでいきたいですね。
 そして、感謝の言葉を忘れずに。それが子供たちの力になります。 

 お陰様で卒業式の会場が整いました。中学部1年生の皆さん、ありがとうございます。

 
 

中学部お別れ会

 今日は、中学部のお別れ会でした。
 小学部のおわかれ会の雰囲気とはガラッと変わって、大人っぽい落ち着きのある雰囲気を醸し出していました。
 
   

 そうかと思えば切り替えが早いのが中学部のよいところ。
 メッセージ動画を見ながらリラックスした雰囲気で楽しむ様子が見られました。
 そして、先生たちからのサプライズ動画はみんな盛り上がったようです(別業務でその場面を見逃しました。悔しい。)
 こういうメリハリを付けるのって結構難しいですよね。
 (私自身はそういうのが苦手で、緊張したらそのまま、逆に緩んだらそのまま緩みっぱなし・・・)

 保護者の皆さん、先生たちが力を入れるところ、抜くところを上手に伝えながら育ててきたからこその成長なのかもしれません。
 
 もう一つ、成長を感じたのは、会場の装飾。
 
 
 中学生とあって、作るものが大きい、そして細かいのです。みんなで協力して作っている姿も目に浮かびます。
 一人一人の作業を大事にしながら確実に力を付ける小学部、それを引継ぎながらもよりダイナミックに、そして人と協力しながら作業を進める中学部、2つのお別れ会を見てそうした成長の積み上げを感じました。
 

大事な視点への気付き

 参観日などで保護者の皆様から、プロジェクターやタブレット端末、オンライン会議システムなどを使うようになって授業が変わりましたね!見ていても楽しい!と言っていただくことが増えました。
 大変有り難いことで、これからも一層効果的な活用の仕方を模索していかなければならないと、気持ちを新たにしています。
 
 一方で、卒業式の実施に関わる議論の中から、大事な視点への気付きがありました。
 その議論の中での主張は概ねこうでした。
 ①動画を使えば、普段の一番よい姿を見せられる。
 ②感染症で休んでも間接的に式に参加できる。
 ③だから、「卒業の歌」(呼び掛け)は、事前に録画したものを使う。

 確かに、そうしたメリットはありますが、私は納得がいきませんでした。
 昨年度までのように、式中の発声を控えている状況で、その代替の手段としてやむを得ず・・・ということであれば話は分かりますが。今回はそうではありません。
 
 上手くいっても、上手くいかなくても、子ども本人がその場で役割を果たそうと意識し、緊張し、気持ちも体も震える中でやることこそが学びの集大成ではないか。周囲の大人も、子どもを信じ、役割を果たしてくれることを願いながら子
どもの姿に注目することで式場の一体感が生まれ、忘れられない式になるのではないかと思ったのです。

 便利なもののある側面にだけ着目して判断してしまうと、物事の本質を忘れてしまうことがあるということに気付かされました。主役は卒業生、卒業生がその場でいかに自分自身の役割を果たし表現できるかが一番大切なはずです。
 
 ICT活用の際に絶対に忘れてはいけない大事な視点だと思いました。

 ちなみに、この議論のあと、写真や動画を本人の言葉や表現の補助として活用・提示するという方向で準備が進んでいます。
 まさにそういう使い方がベストだと思います。
 本人の代替ではなく、本人を生かすための手段。今回の議論から大事なことを確認できました。
 
 
 

冬の体力作りに「歩くスキー」

 本校では、児童生徒の健康維持、運動習慣形成、肥満防止などを目的に、朝の時間帯に体を動かす時間を設けています。
 冬は、室内でダンスや縄跳びなどに取り組む学級が多いのですが、外で「歩くスキー」に取り組む学級もあります。

  
 
 職員室の窓から時々その様子を見ていましたが、だいぶ上手に歩けるようになってきました。
 
 実は私も近くの公園で歩くスキーをしています(独学で)。
 初めのうちは変なところに力が入り、ほとんど歩けていないのに、ただただ疲れるという感じでしたが、スキーに乗る感じが分かってくると楽しく運動できます。いつもの年なら、早く雪が消えてほしいと願うのに、今年は、雪が降るのを期待している私がいます。変われば変わるものです。
 
 その経験があるので、子供たちの様子を見ていて、自分も滑っているような気持ちになって応援しています。
 子供たちも、雪が降ったら「歩くスキーをしたいな」と思ってくれたらいいな。そういう趣味の一つになったらいいな。
 そんな期待をもちながら、見守っています。

 
 
 
 

小学部おわかれ会

 小学部おわかれ会が行われました。

 

 
 久しぶりに4年生から6年生までが一堂に会して実施することができました。

 会場は、子供たちが作った飾りで彩られ華やかな雰囲気に包まれていました。
 1~3年生も飾り作りに加わっていたということで、小学部全員でお祝いしようという気持ちが伝わってきました。
 


 川村教頭先生が、みんなの参加態度が素晴らしい!ダンスもみんなしっかり踊っていた!と嬉しそうに教えてくれました(私は別業務のため、最後に少しだけの参加でした)
 
 集団で集まるのは久しぶりなのに、どうしてだろうと2人で考えてみると、
 もちろん、子供たちの頑張りと先生たちの指導の賜であることに変わりはないのですが、コロナ禍での小集団の学習の中で、丁寧に学ぶメリットがあったのではないかという結論に至りました。
 
 誤解を恐れずに言えば、コロナ前の当たり前の中で見過ごされていたことに、コロナのおかげで気付くことができたと言えるのかもしれません。
 
 個別で学ぶこと、小集団で学ぶこと、そして大きな集団で学ぶことそれぞれに意味があります。その最適なバランスを考えながら、子供たちの成長を支えていきたいと思いました。
 

スケート教室

 2月8日(水)テクノルアイスパークに行ってきました。
  
 「行ってきました」というのは、私も一緒に行ってきたからです。
 「普通には滑れますよ。」とは言ったものの、5年ぶりぐらいのスケートにちょっと不安がありました。案の定、最初の10分ぐらいは自分の体のイメージと滑りが噛み合わず・・・子供たちにも置いて行かれる始末。
 それに比べて、子供たちは、口では「こわい」と言いながらも、結構大胆に体を動かしてどんどん感覚をつかんでいきます。若さって素晴らしい!
 子供たちから、チャレンジする気持ちは上達のためのエネルギーだということを学びました。



 準備運動 川村教頭先生が教えてくれました。  そして、氷の上をすべる感覚を楽しみます。

  
 一人でも滑ることができるようになったところで、「こおりおに」を楽しみました。   
 
 川村教頭先生に追いかけられて、みんな「キャーキャー」言いながら逃げていました。
 アイスホッケーで磨いたスケーティングを見た子供たちは、「かっこいい!」「どうやったら速く滑れるの?」と憧れの気持ちを抱いたようです。
 その気持ちで努力すれば、子供たちはまだまだ上手くなりそうな気がします。
 子供たちに置いて行かれないよう私もがんばらなければ。

ちょうどいい時期に、よい体験を。

 鳥谷部えんぶり組さんをお迎えして、えんぶり鑑賞会が行われました。
 感染症の影響で、ここ数年中止となっていましたのでえんぶり組の皆さんも、私たちも待ちに待った鑑賞会でした。
 そうはいっても、全員が体育館に入ることは難しく、多くの児童生徒は教室でリモートによる鑑賞会となりました。
  
 体育館で見ていた小学部主任は、「やっぱり直接見るのはいいねえ。」と話していました。
 私も同感です。教室で見ていた子供たちも食い入るようにスクリーンを見ていましたが、体育館の子供たちは自然に体でリズムをとるように動いていました。体に響く音、振動が違うのかもしれません。

 久しぶりに生でえんぶりを見た私は、小学生の頃に見た大黒舞の光景を思い出していました。
 私の出身小学校にもえんぶり部があり、同じクラスの友人が、大黒舞、松の舞、恵比寿舞を一人ですべて演じていました。どれも味があって好きだったのですが、特に好きだったのが、大黒舞です。打ち出の小槌をリズミカルに振りながら、扇子でなめらかに風を切るような動き、それに惹かれてしまいました。いつもの彼のイメージとは似ても似つかない優雅さです。
 私は、数々の舞を見てきましたが、今でも彼の大黒舞が一番だと思っています。それは美化された過去の思い出かもしれません。でも、小学生の感性豊かなときに味わった感覚だからこそいつまでも心に残っているのだと思います。
 大人になってもよいものはよいのですが、小学生のときのような感覚はないのが現実です。そういう意味で、本校の子供たちが本物のえんぶりに触れ、感覚を刺激する機会を得たことは有り難いことだと思います。
 鳥谷部えんぶり組の皆さんありがとうございました。 

 来年は来年なりの感じ方があるはず。
 感性豊かな時期によい体験が得られることを今から楽しみにしています。

 
 

図書をいただきました。

 今年も日本教育公務員弘済会青森支部様より、図書を寄贈いただきました。
 特別支援学校教育支援事業助成金という名目で、県内特別支援学校の教育活動を支援していただいています。
 学校によってその使い道は様々ですが、本校では、大規模改修工事が終わったあと、図書室の充実を進めている途上にありますので、すべて図書の購入に充てさせていただきました。
 たくさんの図書が棚に並びました。       これからの時代に必要な図書も。   
 
 
 早速、子供たちは新しい本を手に取って学んでいます。

 さて、今日は、その贈呈式が行われました。
 
助成金交付書と目録を受け取る校長(右)    立派な目録に感激するYくん
  
 お礼の言葉を述べる図書委員長         感謝状を贈るYくん
  
 贈呈式に向けて、子供たちは校長室の雰囲気に慣れること、式の流れに見通しをもつこと、自分の役割が分かって動くことなど、事前に練習を積んでいました。
 お客様を迎えて、練習よりも一段と緊張感が高まる中でしたが、お礼の言葉や感謝状の贈呈など、練習の成果を発揮することができました。
 子供たちは、一つずつ緊張を乗り越えて成長していくんですね。よい経験ができましたね。
  

全国学校給食週間

 124日から130日は学校給食週間です。学校給食は、明治22年に山形県鶴岡市の私立忠愛小学校で貧しい家庭の子どもを対象に提供されたのが始まりです。おにぎり、焼き魚、漬物などが無償で提供されていました。しかし、戦争などによる食糧不足の影響により、給食が中止されました。戦後、児童の栄養状態の悪化を背景に、学校給食の再開を求める国民の声が高まるようになり、米国のLARALicensedAgencies for Relief in Asia:アジア救済公認団体)からの寄付を受け、昭和221月から学校給食が再開されました。昭和211224日に、LARAからの給食用物資の贈呈式が行われ、それ以来、この日を学校給食感謝の日としています。そして、昭和25年度から、学校給食による教育効果を促進する観点から、冬季休業と重ならない124日から130日までの1週間を「学校給食週間」としました。
 
 本校では、学校給食週間にちなんで、この期間に八戸高等支援学校からのリクエストメニューを給食に取り入れています。126日の献立は、ジョア(マスカット)、ナン、チキンカレー、ほうれん草とコーンのサラダ、もものタルトでした。カレーは、八戸高等支援学校のリクエスト給食の第一位のメニューです。また、ナンとタルトもリクエストのあった人気メニューでした。今年度から本校でもリクエストメニューを実施しました。本校のリクエストメニューは2月に登場する予定です。
 【今回は、栄養士の奥山さんが記事を作成してくれました。】


 1/26の給食 
 
 ・ジョア(マスカット)
 ・ナン

・チキンカレー

・ほうれん草とコーンのサラダ

・もものタルト

自分を鼓舞する力、折り合いを付ける力

 小学部4年生の男の子が私の仕事のお手伝いに来てくれました。
 学習の一環として、仕事を請け負い、その証明をもらってポイントをためているようです。
 お手伝いが、お楽しみという結果につながるとうれしいですよね。
 
 今は卒業式の案内を出す時期なので、はがきのラベル貼りをお願いしました。
 

 最初は、ラベルがちょっと斜めになってしまったり、切手の上に被ってしまったりということがありましたが、何度かやり方を確認すると一人でラベル貼りをすることができました。
 「ぼく、がんばってるよ。」、「一人でもやれるよ。」と自分を励ますように時々口に出しながら、ラベルを貼り続けました。
 自分を鼓舞する言葉を持っているというのは、その子の強みになりますね。
 大人になると他者から褒められることが少なくなってきますから、自分で自分を褒めて、励まして、御褒美も自分で選んで、というシステムを確立しておくことはとても大切です。
 
 そして、もう一つ大事なのが、あまり気分が乗らないときに頼まれごとをしたときにどのように折り合いを付けるか・・・。
 最初に説明するのを忘れた私のせいで、図らずもそのような状況が生まれました(何でも用意周到がいいというわけではありませんね!)。
 児童生徒の家庭へ向けての卒業式の案内を各学級のレターボックスに配布する仕事も追加でお願いしました。
 最初からお願いしていなかったので、「もう終わり。」と一度は断られてしまいました。
 が、ダメ元で「やってくれたら助かるなあ。」「何とかお願いします。」とちょっとしつこく頼み込んでみました。
「いいよ。」
なんと受け入れてくれたのです。すごくいい対応!私は心の中でそう呟きました。

 そして、切りのいい小学部3年生のボックスまで入れ終わったところで、「できました。」

 ちょっと意地悪な私は、「続きもお願いできますか?」と
1回だけ聞いてみました。
 「終わりです。」
 はっきり断られたので、そこまででお手伝いは終了となりました。
 私のお願いを一度は受け入れる柔らかさ、無理なものは無理と断れる強さ、そういう力って大事だよな、そして、それがバランスよく育ってきているな、彼の姿を見て嬉しくなりました。
 


冬休みの絵日記から

 冬季休業が明け、週間が経ち、廊下には冬休みの絵日記が掲示されていました。

 その中から私の琴線に触れた3つを紹介します。


 1つめは、小学部年生の女の子です。
 この休み中に手袋をつけることができたのだそうです。それも5本指の。
 

「やわらかいものが好きみたい。」というお母さんの気付きもいいなあと思いました。 
 子供にとって何がいいのか日々探りながら、手を替え品を替え試してきたこれまでの経過が伝わってきます。
 更にこの子は、数年ぶりにパジャマも着ることができたそうです。
 一つクリアすると別なこともできちゃったということは経験上よくあることです。 
 私の想像でしかありませんが、今まで抵抗があったものについて、「この感触好き!」と受け入れることができたので、別なこともこれも大丈夫そうかな?と構えが少し緩んだのかなと思いました。
 私たちも何かクリアするともっといけるかも?と更に高みを目指したくなったりしますね。それを「自信」と言うのかもしれません。 
 この女の子は、冬休みの間に「自信」をもつことができました。そして、お母さんの「自信」にもなったのではないかなと思います。
 Yさん、おめでとう! お母さん、おめでとう!

 

 2つめは、同じ小学部年の男の子です。

 休み中にお辞儀を練習したのだそうです。
 

 あいさつをするとき、おもちゃや本を借りるときにお辞儀ができるようになったそうです。この取組から、具体的な場面で日々積み重ねる大切さを教えてもらったような気がします。

 さらに、おもちゃなどを自分のそばにたくさん置きたいところを、一つずつ借りに行く練習を取り入れ、ステップアップを図っているそうです。丁寧に一つ一つ積み上げていく関わりがずっと続いていくのが「育てる」ということなのかもしれませんね。 
 Aくん、やったね! お母さん、がんばりましたね!

 

 3つめは、5年生男子です。

 お年玉を手にした彼は、家族に焼き肉をごちそうしたのだそうです。支払いもしっかり自分の手で。
 

 それをしっかり受け止めたお母さんも立派ですね。私だったら、気持ちは有り難く受け取って、自分のために使いなさいと(大人ぶって)言ってしまうなと思いました。でも、それは、子供の気持ちを無にしてしまうかもしれないなと気付きました。おごってもらった後、別なところでしっかり返せばいいわけですから、気持ちと行為をしっかり受け止めるべきなんだろうな、そう思い直しました。
 「気持ちをしっかり受け止める」そういう親子の関わりがあるから、のびのび育っているのでしょうね。我が家も見習おう。

 Rくん、男前! お母さんのその対応、みんなのお手本にします!

避難訓練③

 地震の音、放送での身を守る行動の指示、そして避難指示と日常と比べるとかなり緊張感の高い状況で訓練しているわけですが、地震の音が流れただけで、「地震だ!」と机の下にもぐる子、ヘルメットを取りに走る子、先生のそばに駆け寄る子、それぞれに自分で考えてこれまでに学んだ避難行動をとろうと動き出しています。
   
 本校は、校舎がA~E棟まであり、複雑に入り組んでいる上、50近い教室に分かれて学習しています。ですから、最初の段階の避難行動で落ち着いて対応できないと避難指示が出たときにスムーズに動けません。そういった意味で、子供たちの素早い避難行動はとても頼もしく感じました。 
 
 でも、よくよく見てみると、小学部1年生のときは地震の音で泣いていたな、避難で廊下に出ると楽しくなって走って一人で遠くまで行ってしまっていたな、という子供たちでした。それを思い出すと、この落ち着きぶりと対応の的確さに確かな成長を感じます。
 中学部の生徒たちを見ていると、もし自分が災害時に倒れてしまったら助けてもらえるかも、という期待感、安心感さえ湧いてきます。
 大人に助けられて動いていた子供たちが、周りの人を助けることができる力を備えてきている、そういう成長の過程に一緒にいることに喜びを感じずにはいられません。
 いろいろなところで信用される大人になれ、頼りにされる大人になれ、そう願いながら子供たちを見ていきたいと思います。



学校が始まりました!

 今日から子供たちが登校してきました。
 静かだった校舎が一気ににぎやかに、華やかになりました。

 子供たちは、冬休みにあったことを伝えたくてうずうずしているようで、先生たちを捕まえてちょっと嬉しそうに、ちょっと自慢げに話している様子が印象的でした。
 私のところにも、スケートに行ったよ、サンタさんが来たよと子供たちが来てくれました。絵日記を見せながら解説してくれる子もいて、その楽しさをお裾分けしてもらったような気になりました。
 
 さて、休み明けということで、全校集会が行われました。
 カメラ越しではありましたが、西里教頭先生が、書道で「卯」という字を書いて見せてくれました。そして、ぴょんぴょん跳ねるうさぎのように、目標に向かって高く跳ねようとお話してくれました。
 
   
 
 そんなお話とちょうどリンクするように、表彰が行われました。
 先日も紹介しましたが、ラジオ体操コンクールの「エリア奨励賞」です。
 まさにこの賞が「次に飛躍が期待される」チームに送られる賞です。
 あまりにも立派な額に入った賞状で、みんな「すごい!」「かっこいい!」と憧れの眼差しで見ていました。 

 
みなさんも彼らに負けないよう、それぞれの目標に向かって飛躍の年にしましょう!

冬季休業中の先生たち

冬季休業「ラッキー!」というイメージがあると思います。

それは間違ってはいませんが、「休みで自由があるぞ、ラッキー!」というのが先生たちの素直な気持ちのように思います。

それは、「たまった仕事をやっつけるぞ!」「授業の準備を一気にやるぞ!」「子供たちの学習の様子をまとめるぞ!」「ちょっと落ち着いて研修するぞ!」といったようなことです。

教室にこもって1月からの授業で使う教材を作っている先生、まずは大掃除からとせっせと教室をきれいにする先生、職員室で子供の学習の様子を語り合いながら評価をまとめている先生、慌ただしい日々の中でどうしても出てくるひずみをこの休みで一気に解消しようとしているように私には見えます。

 

 さて、今日は、日々の学校の教育活動の中でどうしても後回しになりがちな研修の時間を確保し、次の指導に向けてレベルアップを図る機会がありました。

 本校では、令和5年度から教育課程を大きく変更し、時間割表も変わる予定です。

 一言で言うと、「各教科等の目標や内容を明確にして指導するため、指導の形態を改めた」ということになります。何を教えるかは同じですが、どのような形態でどのように教えるのかという部分が変わることになるので、先生方も必死で頭を切り替えながらよりよい授業づくりを指向しています。

 大事なのは、子供たちが社会の中で生きていく力を育てること、つまり、その力を体系的に示した各教科の内容を確実に学ぶことです。今日の研修では、自分が担当している児童生徒の現在地を確認し、各教科のどの段階の目標・内容を取り上げるのかを考え、そのねらいを達成するための学習活動をどのように組み立てるか、アイデアを出し合い、学び合いました。

 同僚の考え方、アイデアが刺激となり、「こんなことも、あんなこともできるかも」と次の指導への期待が膨らむ様子が見えました。
 

 さすがだなと思ったのは、この研修を通して、教科等の目標、内容をしっかり指導しようとすればするほど、自立活動の指導を充実させなければならないことに気付いたところです。調和的発達の基盤を整える指導がなければ、各教科等の指導は砂上の楼閣のごとく崩れてしまいますからね。そういうことに気付いた先生たちの次の授業を見るのが楽しみです。

えんぶりの衣装一式いただきました。

 日本ダウン症協会青森県八戸支部 小鳩会さんより、えんぶりの衣装等を一式いただきました。

 烏帽子を手に取りながら説明を聞く校長

  
 小鳩会さんでは、表現したり、地域の文化に親しんだりする機会としてえんぶりに取り組んできたそうです。本校で取り組んできたえんぶりに関する学習も相俟って会員の皆さんは楽しく活動していたとお話を伺いました。
 
 そのような中でしたが、新型コロナウイルスなどの影響を受け、活動の機会も少なくなってきたことから、自分たちが思いを込めて作ったえんぶりの衣装や道具をもっと活用してくれる人たちに寄贈したいと考えたそうです。そして、その寄贈先として、本校にお声掛けいただきました。大変有り難いことで、学習に取り組んでいる中学部では大喜びでした。
 今回来校していただいたのは、本校の卒業生、保護者の皆様なので、本校での学習活動の充実に役立てて欲しいという熱い気持ちと一緒に衣装等を受け取りました。

 
 今回来ていただいたお父様は、実際にえんぶり組で活動されている方ということでしたので、コロナが落ち着いたら是非コラボの機会があるといいなと思いました。
 そのときまで、今回いただいた衣装、想いをしっかり引き継いでいきたいと思います。

1/14~16は、八二養作品展にどうぞ!

 冬季休業前日の今日、全校集会が行われました。
 
 その中で、冬季休業中に行われる「八二養作品展」のお知らせもありました。
 本校児童生徒が学習の中で描いたものや制作したものが展示されます。
 八二養の学習の雰囲気、子供たちのがんばる様子を感じに来ていただければ幸いです。

 

ラジオ体操で表彰されました!

 全国小学校ラジオ体操コンクールで、小学部4年5組が「エリア奨励賞」をいただきました。
 この賞は、『一生懸命ラジオ体操を行い、次回のコンクールに向けて飛躍が楽しみなチーム』に贈られる賞です。
 動画を見て、まねしながら一生懸命ラジオ体操に取り組んでいる様子が評価されたのだと思います。

 一生懸命取り組む姿は人の心を動かします。
 今回受賞した子供たちがラジオ体操に取り組んでいる姿は、いつでも真剣です。動画という切り取った場面の中でも、普段の様子がしっかり伝わったのだろうと思います。

 今後も継続して更に評価を高めて欲しいと思います。

 
 

自分の意思を表明する ー生徒会選挙ー

 選挙公報が掲示されたり、襷を肩から掛けた生徒が廊下を歩いていたり、生徒会選挙に向けて雰囲気が盛り上がっていました。
  
   選挙公報を見ていると、生徒会長に立候補した生徒は「安心してがんばれる学校」をテーマに掲げていました。 
 それを見た瞬間、「安心して任せられるな。」と感じました
(立候補は一人なので、信任投票となります)

 副会長立候補者は複数いるため、どの候補の公約に共感できるか、一緒にがんばろうと思えるかが投票のポイントになります。
 実際に挙げられていたキーワードは、「健康・幸せ」、「平和」、「なかよく通える」、「元気」、「楽しく、にぎやか」、「自信をもつ」です。
 さらに、立候補生徒一人一人を見ても、みんな個性的で、それぞれによさがあります。
 投票する生徒も悩んでしまうだろうな、でも、選ぶ余地があるということはどのような結果になろうとも後悔はないのかもしれないなと思いました。生徒たちには思いっきり悩んでもらって、自分の意思を投票という形で表明してもらいたいと思います。

 そして、いよいよ今日は投票日。
 体育館に設置された投票所に生徒たちが続々と投票に訪れます。 
 

 実際に投票用紙に記入して投票する子、特別に用意した写真付きの箱にボールを入れて自分の意思を表明する子など生徒たちの意思を最大限くみ取る工夫がされていました。
  
 こうした工夫のおかげで、悩んだ末に自分の中で決めた意思に従って投票ができたのかなと思います。
 15日には結果が分かるようです。
 自分たちの意思がどのように反映されたのか楽しみに待ちましょう。