八二養の日々
卒業式
コロナ禍でも、明るく、華やかに送り出したいという思いで、前日の準備の時に先生たちが玄関を彩ってくれました。
そして、体育館まで続く長い廊下は、小学部、中学部の在校生たちが作った飾りでいっぱいです。
卒業生とその保護者の皆さんも、廊下を歩きながら「かわいいね。」「上手だね~。」と言いながら、一つ一つよく見ていました。式には参加できなかったけど、在校生の皆さんの思いは十分に伝わったと思います。
今回の卒業式に向けて、先生たちは悩みながら準備を進めていました。歌うこと、大きな声で話すことが制限される状況の中で、子供たちの表現する機会をどのように用意するか・・・。動画を使ったり、歌に合わせて手話の表現を取り入れたり、卒業生の思いを皆さんに少しでも伝えたいという思いが私にもひしひしと伝わってきました。
そして今日。その思いは卒業生の思いと合わさってしっかり表れていました。
表現する機会が限られている分、一つ一つの手話など、一瞬一瞬に力を込めている様子が感じられました。私は、その一生懸命さに胸を打たれてしまいました。
(涙が出そうになるので、必死に司会進行のことだけを考えるようにして何とかこらえました。)
そして、一瞬にしっかり力を入れて頑張る気持ちがあれば、卒業後も安心だと思いました。
小学部卒業生の皆さん、新しい一歩に向けてしっかり力をためて準備しましょう。
中学部でも着実に一歩一歩進んでいけるよう、保護者の皆さんと協力しながら支えていきます。
中学部卒業生の皆さん、これからはすぐそばにはいられませんが、ずっと応援しています。
私は、皆さんのことを「自分の思いをしっかり伝えられる子供たち」「友達のことを考えられる子供たち」だと思ってずっと見てきました。そこに、中学部の3年間で「しっかり考えることができる子供たち」というイメージも加わりました。
慌てず、急がず、じっくり考え、友達や大人の声も聞きながら自分の道を進んでください。
卒業おめでとうございます。
大好きな担任の先生と一緒に
合格発表、そして卒業へ
今日は卒業に向けて飾り付けられた中学部の校舎を歩いてみました。
なぜ中学部なのか。それは、今日は県立特別支援学校高等部普通科の合格発表の日だからです。
受検した特別支援学校高等部のホームページを確認し、各教室からは歓声が。
生徒たちは、進路についての学習や面接の練習などを通して、目標を確認し、自分の気持ちや行動をコントロールしながら表現することをがんばっていました。人生で初めての合否を分ける経験の中で、今までにない緊張感も味わったことでしょう。
「おめでとう」という言葉しかないのですが、少しでも心を込めて言ってあげたいと思います。
さて、放課後にもう一度中学部の校舎に行くと、教室の前には、「祝 合格」の掲示が誇らしげに掲げてありました。
その下には、校長先生からのメッセージカードがありました。
これをもらって、生徒たちはとても喜んでいたと担任の先生から聞きました。
「合格」を確かな形として受け受け止めることができたのでしょう。合格証書を2つもらったような感覚だったのかもしれませんね。
発表前はそうでもなかったのですが、行く先が決まると一気に卒業に向けて気持ちが走り出した感じがします。新しい道が見えたことがそう思わせるのかもしれません。
卒業する皆さんには、これからも常に目の前に新しい道を見つけて進んでいってほしいと思います。
「給食」いつもありがとう!
※本来は、食堂に集まった児童生徒みんなで感謝の気持ちを伝える場なのですが、感染症防止対策のため、厨房代表2名、児童生徒代表3名で行いました。
「私は、9年間給食を食べてきました。」という言葉に、思わず泣きそうになってしまいました。
その生徒がかわいらしい小学生だった頃から、ずいぶん大人びた中学部3年生になった現在までの成長の過程が一気に思い起こされたからです。何気ない言葉なのですが、その年月の積み重ねを思うとグッとくるものがあります。
(卒業式は泣いてしまいそう・・・いや司会者だから・・・、そんなことを考えながら生徒の様子を見ていました。)
ある子供は、給食のおかげで食べられるものが増えたり、ある子供は給食を楽しみに学習をがんばったり、給食が9年間の学校生活をずっと支えてくれていたことを思うと、いつも感じている感謝の気持ちでは足りないなと思ってしまいました。
こういう機会があって、改めてその有り難さを感じることができました。
「いつもおいしい給食をありがとうございます。」
このプレゼントの中には、本校児童生徒194名+教職員全員の感謝の気持ちが詰まっています。
これからもよろしくお願いします。
「雪」も捉え方次第
でも、先生方の捉えは違うようでした。
朝の職員室の中で「雪かきができるぞ。」そんな声が聞こえてきました。
そして、朝の活動を終えると、中学部の生徒たちはお隣のうみねこ塾さんへ続く道路の雪かきに繰り出していました。
ある生徒が1回雪をかいた後に「道ができた。」と言っているのが聞こえました。
なるほど、雪かきには、ビフォー・アフターのわかりやすさがあるなあ、改めて気付きました。
生徒たちは、きれいになる道路を見て達成感を感じながら、どんどん作業を続けます。
そこに、ちょうどよいタイミングで、うみねこ塾の塾長さんが通りかかりました。子供たちに「ありがとう」と声を掛けてくれました。
その瞬間、「雪かきができるぞ。」の意味がストンと自分の中に落ちていきました。
同じ「雪」ですがどのように捉えるのかによって、生活の質が変わりますね。
自分の身の周りで起きている様々なことをどのように受け止められるか、生活が充実するかどうかはそこにかかっているのかもしれませんね。
授業の中での教師の学び ー校内研究発表会からー
先生たちは、国語、算数・数学、音楽・・・など各教科等のグループに分かれ、月に1回の校内研究日に、授業の動画や教材を持ち寄って、どのように改善すればより子供の考える力を引き出せるのかを検討してきました。
今日は各グループからの報告とまとめを発表する日でした。
各グループ検討の中で出てきた自ら「考える」授業づくりのアイディアを大まかに分類すると以下のようになります。
研究を端的にまとめてしまうと、全く新しいことというよりは「やっぱりそこが大切だよね。」ということが出てきます。
だったらまとめたことだけ知っていればいいじゃないの、と言う人がいるかもしれません。でも、それだけでは上手くいかないのが現場というものです(他の職業でもそうですよね)。理屈だけではどうしても上手くいかない。それが現実。
だからこそ、私たちは授業の中での学びを大切にしたいのです。
例えば、「教材の工夫」が大切だよねで終わってしまうと実践には生きません。その工夫は、技能的にできるためなのか、手順が分かるためなのか、興味を引くためなのかなど、子供と授業という場を共有し、子供のことをしっかり見ている先生だからこそ、明確になるのだと思います。そして、子供に合わせてどのように工夫できるかを考えることも、その場にいる先生だからこそできることです。
授業研究は、そうしたリアルな営みから学ぶ貴重な機会です。書籍からは学べない、子供たちとの関係の中からの学びです。だから教師という仕事はやりがいがあるのだと思います。
今回の研究の成果は、まとめそのものということもあるかもしれませんが、研究の中で先生たちが考えた過程の中にこそあるものなのかもしれません。
そのことを一人一人が意識し、次の授業づくりにつなげていきたいと思います。
本校で大切にしている「授業づくりのポイント」 表紙と1ページ
目的を明確にすること-食堂清掃から-
ほうき隊が行く
テーブルの下に潜り込んで、一所懸命に床を拭いています。
モップもあるのに、どうして?と一瞬思いましたが、ある子供の様子を見て、そういうことか!と勝手に納得してしまいました。
「うわっ、ここ汚い!」「あっ、ここも」そう言いながら床を拭く手に力を込めています。
床に近い位置で、直接手作業で行うからこそ、汚れを認識し、汚れを落とそうという目的が明確になっていると直感しました。
道具は便利ですが、便利で楽であるが故に、そういう大切な視点をスルーしてしまうことがあるかもしれませんね。私はどちらかというと形だけやって、後でやり直し!と言われるタイプです・・・。
今日、掃除をしていた子供たちは、大切な視点を持った上で、便利な道具の使用に移行していくのでしょう。清掃をする目的を明確に感じている子供たちはきっと今後も丁寧な仕事ができる人に育っていくこと間違いなしです。
今日の食堂清掃から、目的を明確にすることの大切さを学びました。
この記事を書きながら考えていると、家庭でも、ただ掃除機をかける、ただ洗濯機に放り込むなど目的を明確にしないまま何となくバタバタとやっていることが多いように思いました。
ちょっとだけ気持ちの余裕を持ち、「ちょっとほこりっぽいな」「あっ、汚れがあるな」などとこれからやるべきことの目的を少しだけ明確にしてから取り組んでみると、達成感が上がるのかもしれません(特に子供たちはそういうことに意識を向けるのが苦手なことが多いですよね、どうしても形だけになりがちです)。
忙しいから・・・と言われそうですが、そういうちょっとした時間を子供たちと一緒に丁寧に過ごすことは、勉強しなさい、プリントやりなさいと言うよりずっと子供たちの学びにつながるのではないかと思います。
生徒会任命式から
そういえば、家庭でも「信用が崩れるのは一瞬、信用は責任ある行動で積み上げることが大切だ。」と言ったばかり。
それは分かっているはずなのですが、自分にどのような「責任」があるのか、あえて意識する機会が無ければ「責任」の自覚は薄れ、行動は崩れていきます。行動が崩れると「責任」もどんどん失われていきます。魔の悪循環です。
だから、機会あるごとに「責任」の自覚を促す必要があるのだと思います。
最近そういうことを考えていたこともあって、今日の生徒会任命式は、校長室という特別な空間で、校長先生という特別な存在から任命書を受け取ることで、生徒の代表であるという「責任」を自覚する機会のように私の目に映りました。
短い時間ですが、こうした自覚を促す取組は教育活動を進めていく上でもとても大切なことだと思います。生徒会活動に限らず、児童生徒には、何のため、誰のために、自分は何を考え、何をするのか常に問いかける姿勢を持っている必要があるなと思いました(もちろん自分自身にもですが)。
校長先生の言葉をかみしめるように聞く新生徒会長 任命書を力強く受け取る副会長
生徒会長、副会長は今日の「責任」の自覚を常に意識しながらリーダーシップを発揮してほしいと思います。しかし、人は常に同じ気持ちではいられないことも事実です。そこは、生徒全員が生徒会長、副会長を中心にまとまろう、支えようとするフォロワーシップを発揮する必要があります。生徒会は、誰かがやるものではなく、みんなで作っていくものであるからです。
この誰かのためにという視点を忘れさえしなければ、「責任」を放棄してしまうことはないでしょう。だから、お互いに相手のことを思う気持ちが大切なのだと思います。
中学部の生徒の皆さんには、お互いに支え合う中で、自分の「責任」を自覚し、それぞれのできることを生かして八戸第二養護学校を引っ張る存在になってほしいと思います。
授業開始
冬季休業の間に学校の中はリニューアルしました。
その一部を御紹介します。
1 玄関前の階段に手すりが付きました。
歩行が不安定な子のために設置しましたが、雪が降っている今の時期は、みんなに優しい設備です。誰かのためと思っていたことが結局はみんなに優しく、誰もが使えるものになっている、いわゆるユニバーサルデザインにつながっています。
2 教室にプロジェクターが付きました。
各教室のホワイトボードの上に設置されました。ICT環境の整備が一気に進んでいます。これを活用しながら、より楽しく、分かりやすい授業を目指します。
3 エアコン(音楽室ほか)が設置されました。
各教室に加え、特別教室の一部にもエアコンが設置されました。より快適な環境で学習ができるようになります。
4 床の工事完了
工事が終わった床は足を踏み入れるのを遠慮してしまうほどきれいに。
5 先生たちも
(1)校内の人材、オンラインを活用した研修で知識と技能のリニューアル。
(2)大学を卒業したばかりの元気な教員が仲間入り(自転車相当速いらしいです:暴走ではなく、競技で)。
ハード、ソフト両面から充実を図った冬季休業を経て、子供たちを迎えました。
今日は、ハード面の変化に敏感に気付いた子供たちでしたが、そのうちにソフト面の変化にも気付いてくれるはずです。ソフト面の変化への気付きは、子供たちの笑顔が教えてくれることでしょう。
冬季休業中の学校
子供たちがお休みだからこそできることをこの期間に一気に行います。
・工事(音楽室、食堂などのエアコン設置、教室のプロジェクター設置、床の張り替えなど)
・教材の点検・補修
・教室、特別教室の整理・整頓、清掃、次の学習の準備
・指導計画等の確認・修正
・研修(校外、校内、オンライン)
iPad活用学習会(整備から活用へのステップアップ)
教材教具展示会(授業で活用している教材教具を紹介し合い指導をバージョンアップ)
今より一歩進んだ教育活動が展開できるようハード、ソフト両面から改善を図っています。
1月から、授業の充実につなげられるようがんばります。
「整える」気持ちをもって楽しい冬休みを!
今日は、冬季休業前最後の授業日。全校集会が行われました。
教頭先生からは、しっかり感染症防止対策をしながら、冬休みを楽しもうというお話がありました。
生活指導部の先生からは、冬休みの生活リズム、健康・安全に関わる話がありました。
2つのお話を聞いていて、改めて「毎日同じリズムでコツコツと活動していくことが大切」だということを感じました。
休みなんだから、少しぐらい・・・と思っているとなかなか元の生活に戻すことができなくなってしまいます。
また、いつもと違うことをしていると楽しいですが、体には負担がかかってしまいます。そうすると、体の不調が出てきますよね。
少し気持ちを楽に、楽しく過ごすことが悪いのではなく、大切なのは、大きく崩れないように「整える」ということです。
「整える」と書いたのは、ただ休めばよいということではないということを言いたかったからです。寝不足だから寝て回復する、はしゃぎすぎたから静かに過ごす、もちろんそうなのですが、好きな時間に好きなようにそれを繰り返すとどんどん生活リズムは崩れていきます。大切なのは、少しずついつものリズムに戻すということです。いつもの就寝・起床時刻に近づけていく、食事の時間を合わせていく、活動する時間を調整するなど、その意味で「整える」ということが大切です。
冬休みは楽しいことをたくさんしながら、しっかり整えることも意識して、1月14日(金)からの授業開始に備えていただければと思います。
電話対応時間について
(職員、保護者以外の方へ)
本校では、職員の勤務時間外における電話対応を下記のように変更いたします。
電話対応時間
平日 8:20~16:50
休日 電話対応を行いません。
上記対応時間以外は、後日電話をかけ直していただくか、下記URLを読み取って①所属、②氏名、③連絡先電話番号、④連絡を取りたい本校職員名、⑤要件の概要を入力してください。
後日、職員から折り返しの電話をさせていただきます。