八二養の日々
新任式・始業式で令和4年度スタート!
私は、子供がいない学校がさみしくて「早く始まらないかな。」とことあるごとに口にしていました(学校でも、家でも)。
すぐに始まることは分かっているのですが、何となく物足りない、張り合いがない感じに耐えられなくなってしまいます。
今日、玄関で子供たちを迎える先生たちを見ていて、みんな同じ気持ちなんだなということが分かりました。
子供たちを迎える先生たちは、
まず、目が違います。声のトーンが違います。そして、身のこなしが違います。
♪昼間のパパはちょっと違う♬(by忌野清志郎)という歌詞が口をついて出そうになるぐらい、光って見えました。
そんな先生たちに迎えられて、子供たちは安心して新しい環境になじんでいました。
新しい先生と一緒に新しい環境を確認する スクリーンに映る校長先生の話を聞く
各教室での新任式・始業式の様子を見て回ると、驚くほど落ち着いて、感心するほど立派な態度で参加しています。
前年の学習と家庭での生活の経験が確実に積み上がっているなあと思いました。
それぞれによい形で新しい1年のスタートを切ることが出来たと思います。
ある学級を訪ねると教室の後ろには教科書が用意されていました。
新しい教科書を使っての学習に期待が膨らみます。
今年はどんなことがあるだろう?どんなことを学び、成長できるだろう?
児童生徒の皆さん、一緒に着実な一歩を踏み出す1年にしていきましょう。
保護者の皆様、関係機関の皆様、今年度も変わらず、学校の教育活動への理解と協力をお願いします。
修了式・離任式
修了式・離任式が行われました。
本来であれば、体育館で、各学年の代表児童生徒が校長先生から修了証書を受け取ったり、退職・異動する先生とお別れをしたりするのですが、感染防止対策として各学級でスライドを使って式を実施することとしました。
各学級では、担任の先生から児童生徒一人一人が修了証書を受け取っていました。
体育館でもらうという緊張感は味わえなかったかもしれませんが、一人一人の子供に合わせて丁寧に証書を渡している姿を見て、特別支援学校のよさが出ているなあと感じました。
ぎゅっと握り込んで持ってしまう子のためにクリアファイルに入れて手渡したり、証書の存在に気付きやすいように見やすい位置に提示し、手を伸ばして来るまで待ったり、何気ない瞬間ですが、先生たちが子供の力を生かそう、引き出そうとしている姿が見られました。
子供たちもそうした先生たちの思いに応えるようにしっかり証書を受け取っていました。
小学1年生は、1年前とは比べものにならないぐらいの落ち着きぶりでした。
小学4年生になると、体育館でやっていた証書の授与の仕方を覚えているのでしょう、あまりに立派な受け取り方に、私は思わずうなってしまいました。
中学生はもう私たちがやっているのとそう大きく違いはありません。どこに行っても大丈夫と思える態度でした。
小学部1年生から順に中学部まで見ていったのですが、1年という時の重みを感じる時間となりました。そして、もう一つ気付いたのが、体育館での授与の経験のある学年になるとイメージはより明確になり、もらい方も形になっているなあということです。
同じような経験であっても、経験の「場」がどのようであるかということも、大事な要素なのだということに気付きました。
令和4年度は、どんな1年になるのでしょう。
少しでも、子供たちの学びの場が充実出来るよう、がんばっていきたいと思います。
卒業式
コロナ禍でも、明るく、華やかに送り出したいという思いで、前日の準備の時に先生たちが玄関を彩ってくれました。
そして、体育館まで続く長い廊下は、小学部、中学部の在校生たちが作った飾りでいっぱいです。
卒業生とその保護者の皆さんも、廊下を歩きながら「かわいいね。」「上手だね~。」と言いながら、一つ一つよく見ていました。式には参加できなかったけど、在校生の皆さんの思いは十分に伝わったと思います。
今回の卒業式に向けて、先生たちは悩みながら準備を進めていました。歌うこと、大きな声で話すことが制限される状況の中で、子供たちの表現する機会をどのように用意するか・・・。動画を使ったり、歌に合わせて手話の表現を取り入れたり、卒業生の思いを皆さんに少しでも伝えたいという思いが私にもひしひしと伝わってきました。
そして今日。その思いは卒業生の思いと合わさってしっかり表れていました。
表現する機会が限られている分、一つ一つの手話など、一瞬一瞬に力を込めている様子が感じられました。私は、その一生懸命さに胸を打たれてしまいました。
(涙が出そうになるので、必死に司会進行のことだけを考えるようにして何とかこらえました。)
そして、一瞬にしっかり力を入れて頑張る気持ちがあれば、卒業後も安心だと思いました。
小学部卒業生の皆さん、新しい一歩に向けてしっかり力をためて準備しましょう。
中学部でも着実に一歩一歩進んでいけるよう、保護者の皆さんと協力しながら支えていきます。
中学部卒業生の皆さん、これからはすぐそばにはいられませんが、ずっと応援しています。
私は、皆さんのことを「自分の思いをしっかり伝えられる子供たち」「友達のことを考えられる子供たち」だと思ってずっと見てきました。そこに、中学部の3年間で「しっかり考えることができる子供たち」というイメージも加わりました。
慌てず、急がず、じっくり考え、友達や大人の声も聞きながら自分の道を進んでください。
卒業おめでとうございます。
大好きな担任の先生と一緒に
合格発表、そして卒業へ
今日は卒業に向けて飾り付けられた中学部の校舎を歩いてみました。
なぜ中学部なのか。それは、今日は県立特別支援学校高等部普通科の合格発表の日だからです。
受検した特別支援学校高等部のホームページを確認し、各教室からは歓声が。
生徒たちは、進路についての学習や面接の練習などを通して、目標を確認し、自分の気持ちや行動をコントロールしながら表現することをがんばっていました。人生で初めての合否を分ける経験の中で、今までにない緊張感も味わったことでしょう。
「おめでとう」という言葉しかないのですが、少しでも心を込めて言ってあげたいと思います。
さて、放課後にもう一度中学部の校舎に行くと、教室の前には、「祝 合格」の掲示が誇らしげに掲げてありました。
その下には、校長先生からのメッセージカードがありました。
これをもらって、生徒たちはとても喜んでいたと担任の先生から聞きました。
「合格」を確かな形として受け受け止めることができたのでしょう。合格証書を2つもらったような感覚だったのかもしれませんね。
発表前はそうでもなかったのですが、行く先が決まると一気に卒業に向けて気持ちが走り出した感じがします。新しい道が見えたことがそう思わせるのかもしれません。
卒業する皆さんには、これからも常に目の前に新しい道を見つけて進んでいってほしいと思います。
「給食」いつもありがとう!
※本来は、食堂に集まった児童生徒みんなで感謝の気持ちを伝える場なのですが、感染症防止対策のため、厨房代表2名、児童生徒代表3名で行いました。
「私は、9年間給食を食べてきました。」という言葉に、思わず泣きそうになってしまいました。
その生徒がかわいらしい小学生だった頃から、ずいぶん大人びた中学部3年生になった現在までの成長の過程が一気に思い起こされたからです。何気ない言葉なのですが、その年月の積み重ねを思うとグッとくるものがあります。
(卒業式は泣いてしまいそう・・・いや司会者だから・・・、そんなことを考えながら生徒の様子を見ていました。)
ある子供は、給食のおかげで食べられるものが増えたり、ある子供は給食を楽しみに学習をがんばったり、給食が9年間の学校生活をずっと支えてくれていたことを思うと、いつも感じている感謝の気持ちでは足りないなと思ってしまいました。
こういう機会があって、改めてその有り難さを感じることができました。
「いつもおいしい給食をありがとうございます。」
このプレゼントの中には、本校児童生徒194名+教職員全員の感謝の気持ちが詰まっています。
これからもよろしくお願いします。
「雪」も捉え方次第
でも、先生方の捉えは違うようでした。
朝の職員室の中で「雪かきができるぞ。」そんな声が聞こえてきました。
そして、朝の活動を終えると、中学部の生徒たちはお隣のうみねこ塾さんへ続く道路の雪かきに繰り出していました。
ある生徒が1回雪をかいた後に「道ができた。」と言っているのが聞こえました。
なるほど、雪かきには、ビフォー・アフターのわかりやすさがあるなあ、改めて気付きました。
生徒たちは、きれいになる道路を見て達成感を感じながら、どんどん作業を続けます。
そこに、ちょうどよいタイミングで、うみねこ塾の塾長さんが通りかかりました。子供たちに「ありがとう」と声を掛けてくれました。
その瞬間、「雪かきができるぞ。」の意味がストンと自分の中に落ちていきました。
同じ「雪」ですがどのように捉えるのかによって、生活の質が変わりますね。
自分の身の周りで起きている様々なことをどのように受け止められるか、生活が充実するかどうかはそこにかかっているのかもしれませんね。
授業の中での教師の学び ー校内研究発表会からー
先生たちは、国語、算数・数学、音楽・・・など各教科等のグループに分かれ、月に1回の校内研究日に、授業の動画や教材を持ち寄って、どのように改善すればより子供の考える力を引き出せるのかを検討してきました。
今日は各グループからの報告とまとめを発表する日でした。
各グループ検討の中で出てきた自ら「考える」授業づくりのアイディアを大まかに分類すると以下のようになります。
研究を端的にまとめてしまうと、全く新しいことというよりは「やっぱりそこが大切だよね。」ということが出てきます。
だったらまとめたことだけ知っていればいいじゃないの、と言う人がいるかもしれません。でも、それだけでは上手くいかないのが現場というものです(他の職業でもそうですよね)。理屈だけではどうしても上手くいかない。それが現実。
だからこそ、私たちは授業の中での学びを大切にしたいのです。
例えば、「教材の工夫」が大切だよねで終わってしまうと実践には生きません。その工夫は、技能的にできるためなのか、手順が分かるためなのか、興味を引くためなのかなど、子供と授業という場を共有し、子供のことをしっかり見ている先生だからこそ、明確になるのだと思います。そして、子供に合わせてどのように工夫できるかを考えることも、その場にいる先生だからこそできることです。
授業研究は、そうしたリアルな営みから学ぶ貴重な機会です。書籍からは学べない、子供たちとの関係の中からの学びです。だから教師という仕事はやりがいがあるのだと思います。
今回の研究の成果は、まとめそのものということもあるかもしれませんが、研究の中で先生たちが考えた過程の中にこそあるものなのかもしれません。
そのことを一人一人が意識し、次の授業づくりにつなげていきたいと思います。
本校で大切にしている「授業づくりのポイント」 表紙と1ページ
目的を明確にすること-食堂清掃から-
ほうき隊が行く
テーブルの下に潜り込んで、一所懸命に床を拭いています。
モップもあるのに、どうして?と一瞬思いましたが、ある子供の様子を見て、そういうことか!と勝手に納得してしまいました。
「うわっ、ここ汚い!」「あっ、ここも」そう言いながら床を拭く手に力を込めています。
床に近い位置で、直接手作業で行うからこそ、汚れを認識し、汚れを落とそうという目的が明確になっていると直感しました。
道具は便利ですが、便利で楽であるが故に、そういう大切な視点をスルーしてしまうことがあるかもしれませんね。私はどちらかというと形だけやって、後でやり直し!と言われるタイプです・・・。
今日、掃除をしていた子供たちは、大切な視点を持った上で、便利な道具の使用に移行していくのでしょう。清掃をする目的を明確に感じている子供たちはきっと今後も丁寧な仕事ができる人に育っていくこと間違いなしです。
今日の食堂清掃から、目的を明確にすることの大切さを学びました。
この記事を書きながら考えていると、家庭でも、ただ掃除機をかける、ただ洗濯機に放り込むなど目的を明確にしないまま何となくバタバタとやっていることが多いように思いました。
ちょっとだけ気持ちの余裕を持ち、「ちょっとほこりっぽいな」「あっ、汚れがあるな」などとこれからやるべきことの目的を少しだけ明確にしてから取り組んでみると、達成感が上がるのかもしれません(特に子供たちはそういうことに意識を向けるのが苦手なことが多いですよね、どうしても形だけになりがちです)。
忙しいから・・・と言われそうですが、そういうちょっとした時間を子供たちと一緒に丁寧に過ごすことは、勉強しなさい、プリントやりなさいと言うよりずっと子供たちの学びにつながるのではないかと思います。
生徒会任命式から
そういえば、家庭でも「信用が崩れるのは一瞬、信用は責任ある行動で積み上げることが大切だ。」と言ったばかり。
それは分かっているはずなのですが、自分にどのような「責任」があるのか、あえて意識する機会が無ければ「責任」の自覚は薄れ、行動は崩れていきます。行動が崩れると「責任」もどんどん失われていきます。魔の悪循環です。
だから、機会あるごとに「責任」の自覚を促す必要があるのだと思います。
最近そういうことを考えていたこともあって、今日の生徒会任命式は、校長室という特別な空間で、校長先生という特別な存在から任命書を受け取ることで、生徒の代表であるという「責任」を自覚する機会のように私の目に映りました。
短い時間ですが、こうした自覚を促す取組は教育活動を進めていく上でもとても大切なことだと思います。生徒会活動に限らず、児童生徒には、何のため、誰のために、自分は何を考え、何をするのか常に問いかける姿勢を持っている必要があるなと思いました(もちろん自分自身にもですが)。
校長先生の言葉をかみしめるように聞く新生徒会長 任命書を力強く受け取る副会長
生徒会長、副会長は今日の「責任」の自覚を常に意識しながらリーダーシップを発揮してほしいと思います。しかし、人は常に同じ気持ちではいられないことも事実です。そこは、生徒全員が生徒会長、副会長を中心にまとまろう、支えようとするフォロワーシップを発揮する必要があります。生徒会は、誰かがやるものではなく、みんなで作っていくものであるからです。
この誰かのためにという視点を忘れさえしなければ、「責任」を放棄してしまうことはないでしょう。だから、お互いに相手のことを思う気持ちが大切なのだと思います。
中学部の生徒の皆さんには、お互いに支え合う中で、自分の「責任」を自覚し、それぞれのできることを生かして八戸第二養護学校を引っ張る存在になってほしいと思います。
授業開始
冬季休業の間に学校の中はリニューアルしました。
その一部を御紹介します。
1 玄関前の階段に手すりが付きました。
歩行が不安定な子のために設置しましたが、雪が降っている今の時期は、みんなに優しい設備です。誰かのためと思っていたことが結局はみんなに優しく、誰もが使えるものになっている、いわゆるユニバーサルデザインにつながっています。
2 教室にプロジェクターが付きました。
各教室のホワイトボードの上に設置されました。ICT環境の整備が一気に進んでいます。これを活用しながら、より楽しく、分かりやすい授業を目指します。
3 エアコン(音楽室ほか)が設置されました。
各教室に加え、特別教室の一部にもエアコンが設置されました。より快適な環境で学習ができるようになります。
4 床の工事完了
工事が終わった床は足を踏み入れるのを遠慮してしまうほどきれいに。
5 先生たちも
(1)校内の人材、オンラインを活用した研修で知識と技能のリニューアル。
(2)大学を卒業したばかりの元気な教員が仲間入り(自転車相当速いらしいです:暴走ではなく、競技で)。
ハード、ソフト両面から充実を図った冬季休業を経て、子供たちを迎えました。
今日は、ハード面の変化に敏感に気付いた子供たちでしたが、そのうちにソフト面の変化にも気付いてくれるはずです。ソフト面の変化への気付きは、子供たちの笑顔が教えてくれることでしょう。
冬季休業中の学校
子供たちがお休みだからこそできることをこの期間に一気に行います。
・工事(音楽室、食堂などのエアコン設置、教室のプロジェクター設置、床の張り替えなど)
・教材の点検・補修
・教室、特別教室の整理・整頓、清掃、次の学習の準備
・指導計画等の確認・修正
・研修(校外、校内、オンライン)
iPad活用学習会(整備から活用へのステップアップ)
教材教具展示会(授業で活用している教材教具を紹介し合い指導をバージョンアップ)
今より一歩進んだ教育活動が展開できるようハード、ソフト両面から改善を図っています。
1月から、授業の充実につなげられるようがんばります。
「整える」気持ちをもって楽しい冬休みを!
今日は、冬季休業前最後の授業日。全校集会が行われました。
教頭先生からは、しっかり感染症防止対策をしながら、冬休みを楽しもうというお話がありました。
生活指導部の先生からは、冬休みの生活リズム、健康・安全に関わる話がありました。
2つのお話を聞いていて、改めて「毎日同じリズムでコツコツと活動していくことが大切」だということを感じました。
休みなんだから、少しぐらい・・・と思っているとなかなか元の生活に戻すことができなくなってしまいます。
また、いつもと違うことをしていると楽しいですが、体には負担がかかってしまいます。そうすると、体の不調が出てきますよね。
少し気持ちを楽に、楽しく過ごすことが悪いのではなく、大切なのは、大きく崩れないように「整える」ということです。
「整える」と書いたのは、ただ休めばよいということではないということを言いたかったからです。寝不足だから寝て回復する、はしゃぎすぎたから静かに過ごす、もちろんそうなのですが、好きな時間に好きなようにそれを繰り返すとどんどん生活リズムは崩れていきます。大切なのは、少しずついつものリズムに戻すということです。いつもの就寝・起床時刻に近づけていく、食事の時間を合わせていく、活動する時間を調整するなど、その意味で「整える」ということが大切です。
冬休みは楽しいことをたくさんしながら、しっかり整えることも意識して、1月14日(金)からの授業開始に備えていただければと思います。
サンタクロースの読み聞かせ会
発案者は、校長先生。
様々な方の協力を得て充実を図ってきた図書室をより身近に感じてもらおう、そしてたくさん本に触れてもらおうという意図にみんなが賛同し、トントン拍子で実施に至りました。
会に参加を希望したのは小学部の児童のみでしたが、中学部の生徒はポスターを作成して校内に掲示してくれるなど、会の運営面で協力してくれました。
参加する側から、運営する側へ。中学部に進学するとそういう役割の変化もあります。
そして、何よりうれしかったのは、読み聞かせ会をしている図書室前の廊下を歩く中学部生徒の姿でした。
小学部の児童が楽しそうに読み聞かせを聞いているのを見て、満足そうにニコニコ笑顔を見せているのです。
「おっ、やってるな。」、「○○君、いい顔してるな。」そんな心の声が聞こえてくるようでした。自分たちも関わった企画だからこそ、後輩たちが楽しんでいることに喜びを感じるのでしょう。そういう温かい気持ちで人を支えることができる生徒たちが誇らしく思えました。
小学部でも、会場の飾りを作ってくれた児童たちがいました。「私が作ったんだよ。」「これも、これも。」と自慢げに教えてくれる女の子に、たくさんの賞賛と、たくさんのありがとうを伝えました。
やっぱり、誰かの役に立つとか、役割があるとか、自分の努力を見てもらえるとか、そういうことが子供たちの力の源になるのだなと感じました。
肝心の読み聞かせ会の様子は・・・ 写真を見ていただければ一目瞭然です。
校長先生、いやサンタクロースが、「子供たちの視線に圧倒された。」と言うとおり、サンタクロースの読み聞かせに子供たちの視線は釘付け。
よい時間を過ごしたことは間違いありません。
生徒会選挙投票日
生徒会長の立候補者は3名、それぞれにテーマを掲げてアピールしています。
よりよい学校にしたいという気持ちはみんな同じですが、どこに切り込むのかはそれぞれの性格がよく表れているなと思いました。
「優しさ」、「平和」、「みんなで掃除」、どれも大切なことですね。
共通している視点は、他者との望ましい関わりの中で生きていこうとする気持ちでしょうか。
他者を大切にするという姿勢が根底にあることが感じられると投票する側としては、安心感がありますよね。
さて今日は、「生徒会選挙投票日」。
体育館には、本物の選挙さながらのセッティングがされていました。
本物の記入台、本物の投票箱を借用してきて、中学部3年生が準備をしてくれたそうです(3年生は選挙の立会人の役割も務めました)。
生徒たちは、候補者の掲げるテーマ、公約を見ながらじっくり考えた上で、会長1名、副会長2名の投票を行っていました。
書くことが難しい生徒は、投票したい候補者の箱にボールを入れて意思表示するなど、工夫しながら行われていました。みんなの意思を聞く姿勢がとてもいいなと思いました。
選挙結果にかかわらず、他者を大切にする気持ち、他者の思いをしっかり受け止めようとする態度をもった生徒たちですから、きっと令和4年度の八戸第二養護学校生徒会も望ましい方向に進んでいくだろうと期待しています。
中学部修学旅行
当初の計画から行き先変更、延期など様々な困難を乗り越えての実施となりました。
八戸市又は近隣町村在住の人に八戸市内の旅行?そこに学びはあるの?・・・誰もがそう心配すると思います。
しかし、心配するなかれ。
八戸で生まれ育った私でも初めての体験、初めての知識、初めての風景がたくさんありました。
そして何よりも、自動車とバスという物理的な視線の違い、日常と旅行という心理的な視点の違いによって八戸の街が全く違う街に見えたことが驚きでした。気分はまさに旅行でした。
普段何も考えていないのだと言われればそれまでですが、逆に言えば少し見方を変える、設定を変えるだけで同じものが異なる価値を見せてくれることもあるのだということです。私にとってはそれが今回最大の学びでした。
中学部の先生方の綿密な旅行計画と準備、そして修学旅行に向けての学習の積み重ねのおかげで、慣れ親しんだ「八戸」をいつもとは別の角度から味わうことができました。
これから八戸で生きていくであろう生徒たちにとって、今まで知らなかった「八戸」を味わい、「八戸」の奥深さを学ぶとても価値ある修学旅行になったのではないかと思います。
前置きが長くなりましたが、中学部修学旅行の様子を報告します。
盛大にお見送り。これだけでも特別感がグンと上がります!
最初の目的地は、おがみ神社。八戸では一番古い神社なのだそうです。
約300年前に「八戸三社大祭」が始まった神社です。
ここには、5つの神様がいるのだそう。神様を数えるときは「柱」と数えるらしい。
次は、八戸市美術館。11月にオープンしたばかりです。八戸の新しい部分を体験します。
そして、八戸パークホテルへ。旅行の楽しみの一つである食事。
ナイフとフォークの使い方を確認しながら慎重に。
食事の後は、生徒が考えた「中3クイズ」で盛り上がりました。
お土産の購入はユートリーで。
家族の希望と予算と相談しながら品定め。
自分の判断でたくさんのお金を使うことはめったにないので、ちょっと大人になった気分。
最後は、是川縄文館へ。
様々な形の土器を探したり、土偶の顔を見比べたり。○○先生に似ている土偶を発見した人も。
宿泊はありませんでしたが、濃い1日を過ごしました。
小学部6年生の修学旅行で一緒に盛岡に行ったときもそのときと場に応じて自分たちなりに楽しめる子たちだなと感じていましたが、今回はさらに自分たちで考え行動する力がプラスされて、たくましくなったなあと思いました。
八戸の魅力を再発見、中学部の生徒がもっている力を再発見する修学旅行となりました。
革に触れてみよう
【今回は中学部の先生が記事を書いてくれました】
中学部1学年では、11月22日(月)にレザークラフトの授業を行いました。
この授業は、日本皮革産業連合会で主催している『キッズレザープログラム』という事業に申し込み、生徒たちの身近だけど、しっかりと見たことがあまりない革という素材を使って作品を作ったり、実物の大きな革に触れたりすることで革への親しみをもってもらえるような体験をしてもらいたいなと思って行いました。
この事業では、体験用の革をお借りしたり、端切れをいただいて革の作品作りをしたりしました。生徒たちは、牛や馬、へびなどの知っている動物の他に、ダチョウやオットセイなどなかなか触ることのない本物の革に興味津々でした。「大きくてかっこいい!」と羽織ってみたり、「手触りがいいね」と友達と一緒に広げてみたりして楽しみながら学習に取り組んでいました。
革で作った作品も色とりどり、個性があふれる素敵な作品となりました。
体験学習にチャレンジ
「体験学習」は、本校への就学を考えている方が教育活動に参加し、期待感と安心感をもって入学・転学できるように実施しているものです。
小学部に入学してくる予定の年長さんも体験に来ますし、小学校6年生も体験に来ます。
もちろん、本校の6年生も中学部の体験学習を行います。
同じ学校にいるとはいえ、中学部に進学すると新しい学習が始まり、学校の中での役割も変わってくるからです。
ちょうど今日、本校6年生の体験学習が行われ、中学部から始まる「作業学習」を体験していました。
ペットボトルのラベル剥がし 紙の材料を攪拌 消臭ポットづくり
体験学習では、いつも一緒に学習している担任の先生ではなく、中学部の先生の話を聞いて取り組みます。いつもは阿吽の呼吸で動いているところでも、しっかり話を聞き、理解しながら取り組まなければ上手く動けません。
そういう意味では、これまでの学習の積み上げが試されるときでもあります。
担任の先生方もそんな気持ちで作業に取り組む子供たちを見ていたのではないでしょうか。おそらく、心の中で「そう。そう。」「よし!」とつぶやきながら。
私は、そんな姿を見ていて、たまには違う先生と一緒に学習すること、お試しの気持ちでチャレンジさせてみることは大切なことだなと思いました。
いつも一緒だと見えなくなってしまうところがあるかもしれないと感じたからです。
それだけ、今日見た小学部の子供たちは私のイメージを超えるところでがんばっていました。6年生の子供たちは思った以上に力を付けています。
無理してやることはありませんが、少しずつ少しずつ今ある力を別の環境の中で発揮できるようにチャレンジの機会を作っていけたらいいなと思いました(学校でも、家庭でも)。
そして、チャレンジするときには、その道標となる先輩の存在は欠かせません。
今日は、中学部の皆さんの学習態度に引っ張られるように6年生の力が発揮されたように思います。今後もよき先輩として、よき手本として、次に続く人たちを引っ張っていってほしいと思います。
○○は、ともだち!
これは、障害者スポーツ推進事業の一環として行われたもので、障害者スポーツ指導員の福沢和彦さんを講師に迎えて実施しました。
今回も優しく、丁寧に教えていただいたおかげで、子供たちはのびのびと楽しそうにディスクを投げていました。
そうは言っても、教えることはそう簡単ではありません。
子供たちは年齢も発達の段階も様々ですから、教える側の難しさは、教員である私も経験済みです。
そんなことを考えながら見ていると、福沢さんがある先生にこんなことを話していました。
「できないことをやっても面白くないから、できることで楽しまないとその後はないよね。」
それぞれの子供の様子を見ながら、楽しめるやり方を見つけて提案していく姿から、私たちも学ぶものがたくさんありました。
ディスクを大切にすると楽しいことがあることを ディスクを回転させたり転がしたり、操作する面白さを
これを見て、小学生の頃に読んでいたサッカー漫画の主人公の言葉を思い出しました。
そう、 「ボールは、ともだち!」
フライングディスクで言えば「ディスクは、ともだち!」でしょうか。
ディスクとともだちになった後は、ディスクを投げてパス交換。
この段階に来ると「福沢さんは、ともだち」という感じでしょうか。
この「○○は、ともだち!」という感覚を丁寧に作りながら指導を進めていました。
それが無ければやらされ感しかありませんものね。
その後の展開は早かった。
アキュラシーゴールの反対側から誘うだけで、すぐに枠の中を通すように投げることができました。これも「ともだち」になったからできることですよね。
そしてここまで来ると子供たち自身がその面白さに気付き、何度も何度も枠の中にデスクを投げ込んでいました。「フライングディスクは、ともだち!」になった瞬間です。
ディスクという「ともだち」を作り、それを使って一緒にやる「ともだち」をつくりその関係性の中で指示や提案に応じたりルールを意識したりしていく姿から、フライングディスクに止まらない広い意味での学習の基本を見たような気がします。
子供たちはやってよかったと思っているはずですが、私たちもやってよかったと思いました。
小学部修学旅行報告会
6年生の保護者の皆さんは、修学旅行の後、家庭で子供たちから話を聞いて、楽しかったんだろうな、ランチはおいしかったんだな、ということは分かっていたのだと思います。
でも、今日の報告会では、写真を見たり、他の子供の活動の様子や発表を聞いたりしながら、さらに一歩踏み込んで、子供たちが何を感じ、何を学んだかまで感じ取ることができたのではないでしょうか。
子供たちも同じように、話に聞くだけではなく、具体的なものに触れ、直接聞く話などを通して体験してこその学びがあります。
コロナ禍において修学旅行を何とか実施する方向で何度も計画を練り直し、検討したのにはそういう理由もあります。
延期等もあり、保護者の皆様には修学旅行実施に向けていつも以上にお手数をかけたところがあると思いますが、御協力に感謝します。
今日は、報告会で一人一人が自分の言葉で、声で、スイッチで、自分の感じたことを発表してくれました。
発表する声の大きさにびっくりしたりもしましたが、それだけ張り切って保護者の皆さんの前に立ったのだろうな、自分の体験を伝えたいという気持ちの表れなんだろうなと思いました。
私は、修学旅行の学びに加え、6年間の学びの積み重ねというものも感じることができました。
保護者の皆様はいかがだったでしょうか。
お話しが上手になったなあ、恥ずかしがり屋だったあの子が堂々と発表しているなあ、発表態度が大人びてきたなあ、先生の話を聞きながらしっかり応じてやれているなあ・・・一人一人の様子からそういう成長を見ることができました。
6年間の集大成の修学旅行で、これまで学んだ力を発揮し、報告会も立派に行うことができたことをうれしく思います。
最後に小学部主任が話していました。「これから中学部へ向けての学習が始まります。」と。
「こけ玉」の姿やネーミングセンスに一人一人の個性が表れたように、これからも一人一人のよさを生かしながら、着実に歩みを進めてほしいと思います。
図書室のリニューアルⅡ
先日紹介したように、図書室の充実を図っている本校としては本当にありがたい贈り物です。
今日はその贈呈式が行われ、本校児童生徒の代表が参加しました。
図書委員会委員長、立派なお礼の言葉でした。
図書委員長として、みんなに新しい図書を紹介する役割を自覚しています。
本を読む子は立派に育つ!図書貸し出し数No.1の彼が証明。
感謝状を立派に読み上げ、うやうやしく手渡す姿に感動!!!
僕も本が好き。受け取った瞬間その魅力に釘付けの彼。
その気持ちで先輩たちに続いてほしい。
最後は、記念写真の撮影となりました。
この写真に写る子供たちを見て安心しました。
このうれしそうな顔、そして宝物を持つように大切に抱える姿。
きっと本をたくさん読んでくれるだろう、大切に扱ってくれるだろう、そう感じました。
図書を寄贈いただいたおかげで、こんなにいい顔の子供たちを見られました。
ありがとうございました。
電話対応時間について
(職員、保護者以外の方へ)
本校では、職員の勤務時間外における電話対応を下記のように変更いたします。
電話対応時間
平日 8:20~16:50
休日 電話対応を行いません。
上記対応時間以外は、後日電話をかけ直していただくか、下記URLを読み取って①所属、②氏名、③連絡先電話番号、④連絡を取りたい本校職員名、⑤要件の概要を入力してください。
後日、職員から折り返しの電話をさせていただきます。