学習活動の様子をお知らせします!

八二養の日々

ちょうどいい時期に、よい体験を。

 鳥谷部えんぶり組さんをお迎えして、えんぶり鑑賞会が行われました。
 感染症の影響で、ここ数年中止となっていましたのでえんぶり組の皆さんも、私たちも待ちに待った鑑賞会でした。
 そうはいっても、全員が体育館に入ることは難しく、多くの児童生徒は教室でリモートによる鑑賞会となりました。
  
 体育館で見ていた小学部主任は、「やっぱり直接見るのはいいねえ。」と話していました。
 私も同感です。教室で見ていた子供たちも食い入るようにスクリーンを見ていましたが、体育館の子供たちは自然に体でリズムをとるように動いていました。体に響く音、振動が違うのかもしれません。

 久しぶりに生でえんぶりを見た私は、小学生の頃に見た大黒舞の光景を思い出していました。
 私の出身小学校にもえんぶり部があり、同じクラスの友人が、大黒舞、松の舞、恵比寿舞を一人ですべて演じていました。どれも味があって好きだったのですが、特に好きだったのが、大黒舞です。打ち出の小槌をリズミカルに振りながら、扇子でなめらかに風を切るような動き、それに惹かれてしまいました。いつもの彼のイメージとは似ても似つかない優雅さです。
 私は、数々の舞を見てきましたが、今でも彼の大黒舞が一番だと思っています。それは美化された過去の思い出かもしれません。でも、小学生の感性豊かなときに味わった感覚だからこそいつまでも心に残っているのだと思います。
 大人になってもよいものはよいのですが、小学生のときのような感覚はないのが現実です。そういう意味で、本校の子供たちが本物のえんぶりに触れ、感覚を刺激する機会を得たことは有り難いことだと思います。
 鳥谷部えんぶり組の皆さんありがとうございました。 

 来年は来年なりの感じ方があるはず。
 感性豊かな時期によい体験が得られることを今から楽しみにしています。

 
 

図書をいただきました。

 今年も日本教育公務員弘済会青森支部様より、図書を寄贈いただきました。
 特別支援学校教育支援事業助成金という名目で、県内特別支援学校の教育活動を支援していただいています。
 学校によってその使い道は様々ですが、本校では、大規模改修工事が終わったあと、図書室の充実を進めている途上にありますので、すべて図書の購入に充てさせていただきました。
 たくさんの図書が棚に並びました。       これからの時代に必要な図書も。   
 
 
 早速、子供たちは新しい本を手に取って学んでいます。

 さて、今日は、その贈呈式が行われました。
 
助成金交付書と目録を受け取る校長(右)    立派な目録に感激するYくん
  
 お礼の言葉を述べる図書委員長         感謝状を贈るYくん
  
 贈呈式に向けて、子供たちは校長室の雰囲気に慣れること、式の流れに見通しをもつこと、自分の役割が分かって動くことなど、事前に練習を積んでいました。
 お客様を迎えて、練習よりも一段と緊張感が高まる中でしたが、お礼の言葉や感謝状の贈呈など、練習の成果を発揮することができました。
 子供たちは、一つずつ緊張を乗り越えて成長していくんですね。よい経験ができましたね。
  

全国学校給食週間

 124日から130日は学校給食週間です。学校給食は、明治22年に山形県鶴岡市の私立忠愛小学校で貧しい家庭の子どもを対象に提供されたのが始まりです。おにぎり、焼き魚、漬物などが無償で提供されていました。しかし、戦争などによる食糧不足の影響により、給食が中止されました。戦後、児童の栄養状態の悪化を背景に、学校給食の再開を求める国民の声が高まるようになり、米国のLARALicensedAgencies for Relief in Asia:アジア救済公認団体)からの寄付を受け、昭和221月から学校給食が再開されました。昭和211224日に、LARAからの給食用物資の贈呈式が行われ、それ以来、この日を学校給食感謝の日としています。そして、昭和25年度から、学校給食による教育効果を促進する観点から、冬季休業と重ならない124日から130日までの1週間を「学校給食週間」としました。
 
 本校では、学校給食週間にちなんで、この期間に八戸高等支援学校からのリクエストメニューを給食に取り入れています。126日の献立は、ジョア(マスカット)、ナン、チキンカレー、ほうれん草とコーンのサラダ、もものタルトでした。カレーは、八戸高等支援学校のリクエスト給食の第一位のメニューです。また、ナンとタルトもリクエストのあった人気メニューでした。今年度から本校でもリクエストメニューを実施しました。本校のリクエストメニューは2月に登場する予定です。
 【今回は、栄養士の奥山さんが記事を作成してくれました。】


 1/26の給食 
 
 ・ジョア(マスカット)
 ・ナン

・チキンカレー

・ほうれん草とコーンのサラダ

・もものタルト

自分を鼓舞する力、折り合いを付ける力

 小学部4年生の男の子が私の仕事のお手伝いに来てくれました。
 学習の一環として、仕事を請け負い、その証明をもらってポイントをためているようです。
 お手伝いが、お楽しみという結果につながるとうれしいですよね。
 
 今は卒業式の案内を出す時期なので、はがきのラベル貼りをお願いしました。
 

 最初は、ラベルがちょっと斜めになってしまったり、切手の上に被ってしまったりということがありましたが、何度かやり方を確認すると一人でラベル貼りをすることができました。
 「ぼく、がんばってるよ。」、「一人でもやれるよ。」と自分を励ますように時々口に出しながら、ラベルを貼り続けました。
 自分を鼓舞する言葉を持っているというのは、その子の強みになりますね。
 大人になると他者から褒められることが少なくなってきますから、自分で自分を褒めて、励まして、御褒美も自分で選んで、というシステムを確立しておくことはとても大切です。
 
 そして、もう一つ大事なのが、あまり気分が乗らないときに頼まれごとをしたときにどのように折り合いを付けるか・・・。
 最初に説明するのを忘れた私のせいで、図らずもそのような状況が生まれました(何でも用意周到がいいというわけではありませんね!)。
 児童生徒の家庭へ向けての卒業式の案内を各学級のレターボックスに配布する仕事も追加でお願いしました。
 最初からお願いしていなかったので、「もう終わり。」と一度は断られてしまいました。
 が、ダメ元で「やってくれたら助かるなあ。」「何とかお願いします。」とちょっとしつこく頼み込んでみました。
「いいよ。」
なんと受け入れてくれたのです。すごくいい対応!私は心の中でそう呟きました。

 そして、切りのいい小学部3年生のボックスまで入れ終わったところで、「できました。」

 ちょっと意地悪な私は、「続きもお願いできますか?」と
1回だけ聞いてみました。
 「終わりです。」
 はっきり断られたので、そこまででお手伝いは終了となりました。
 私のお願いを一度は受け入れる柔らかさ、無理なものは無理と断れる強さ、そういう力って大事だよな、そして、それがバランスよく育ってきているな、彼の姿を見て嬉しくなりました。
 


冬休みの絵日記から

 冬季休業が明け、週間が経ち、廊下には冬休みの絵日記が掲示されていました。

 その中から私の琴線に触れた3つを紹介します。


 1つめは、小学部年生の女の子です。
 この休み中に手袋をつけることができたのだそうです。それも5本指の。
 

「やわらかいものが好きみたい。」というお母さんの気付きもいいなあと思いました。 
 子供にとって何がいいのか日々探りながら、手を替え品を替え試してきたこれまでの経過が伝わってきます。
 更にこの子は、数年ぶりにパジャマも着ることができたそうです。
 一つクリアすると別なこともできちゃったということは経験上よくあることです。 
 私の想像でしかありませんが、今まで抵抗があったものについて、「この感触好き!」と受け入れることができたので、別なこともこれも大丈夫そうかな?と構えが少し緩んだのかなと思いました。
 私たちも何かクリアするともっといけるかも?と更に高みを目指したくなったりしますね。それを「自信」と言うのかもしれません。 
 この女の子は、冬休みの間に「自信」をもつことができました。そして、お母さんの「自信」にもなったのではないかなと思います。
 Yさん、おめでとう! お母さん、おめでとう!

 

 2つめは、同じ小学部年の男の子です。

 休み中にお辞儀を練習したのだそうです。
 

 あいさつをするとき、おもちゃや本を借りるときにお辞儀ができるようになったそうです。この取組から、具体的な場面で日々積み重ねる大切さを教えてもらったような気がします。

 さらに、おもちゃなどを自分のそばにたくさん置きたいところを、一つずつ借りに行く練習を取り入れ、ステップアップを図っているそうです。丁寧に一つ一つ積み上げていく関わりがずっと続いていくのが「育てる」ということなのかもしれませんね。 
 Aくん、やったね! お母さん、がんばりましたね!

 

 3つめは、5年生男子です。

 お年玉を手にした彼は、家族に焼き肉をごちそうしたのだそうです。支払いもしっかり自分の手で。
 

 それをしっかり受け止めたお母さんも立派ですね。私だったら、気持ちは有り難く受け取って、自分のために使いなさいと(大人ぶって)言ってしまうなと思いました。でも、それは、子供の気持ちを無にしてしまうかもしれないなと気付きました。おごってもらった後、別なところでしっかり返せばいいわけですから、気持ちと行為をしっかり受け止めるべきなんだろうな、そう思い直しました。
 「気持ちをしっかり受け止める」そういう親子の関わりがあるから、のびのび育っているのでしょうね。我が家も見習おう。

 Rくん、男前! お母さんのその対応、みんなのお手本にします!

避難訓練③

 地震の音、放送での身を守る行動の指示、そして避難指示と日常と比べるとかなり緊張感の高い状況で訓練しているわけですが、地震の音が流れただけで、「地震だ!」と机の下にもぐる子、ヘルメットを取りに走る子、先生のそばに駆け寄る子、それぞれに自分で考えてこれまでに学んだ避難行動をとろうと動き出しています。
   
 本校は、校舎がA~E棟まであり、複雑に入り組んでいる上、50近い教室に分かれて学習しています。ですから、最初の段階の避難行動で落ち着いて対応できないと避難指示が出たときにスムーズに動けません。そういった意味で、子供たちの素早い避難行動はとても頼もしく感じました。 
 
 でも、よくよく見てみると、小学部1年生のときは地震の音で泣いていたな、避難で廊下に出ると楽しくなって走って一人で遠くまで行ってしまっていたな、という子供たちでした。それを思い出すと、この落ち着きぶりと対応の的確さに確かな成長を感じます。
 中学部の生徒たちを見ていると、もし自分が災害時に倒れてしまったら助けてもらえるかも、という期待感、安心感さえ湧いてきます。
 大人に助けられて動いていた子供たちが、周りの人を助けることができる力を備えてきている、そういう成長の過程に一緒にいることに喜びを感じずにはいられません。
 いろいろなところで信用される大人になれ、頼りにされる大人になれ、そう願いながら子供たちを見ていきたいと思います。



学校が始まりました!

 今日から子供たちが登校してきました。
 静かだった校舎が一気ににぎやかに、華やかになりました。

 子供たちは、冬休みにあったことを伝えたくてうずうずしているようで、先生たちを捕まえてちょっと嬉しそうに、ちょっと自慢げに話している様子が印象的でした。
 私のところにも、スケートに行ったよ、サンタさんが来たよと子供たちが来てくれました。絵日記を見せながら解説してくれる子もいて、その楽しさをお裾分けしてもらったような気になりました。
 
 さて、休み明けということで、全校集会が行われました。
 カメラ越しではありましたが、西里教頭先生が、書道で「卯」という字を書いて見せてくれました。そして、ぴょんぴょん跳ねるうさぎのように、目標に向かって高く跳ねようとお話してくれました。
 
   
 
 そんなお話とちょうどリンクするように、表彰が行われました。
 先日も紹介しましたが、ラジオ体操コンクールの「エリア奨励賞」です。
 まさにこの賞が「次に飛躍が期待される」チームに送られる賞です。
 あまりにも立派な額に入った賞状で、みんな「すごい!」「かっこいい!」と憧れの眼差しで見ていました。 

 
みなさんも彼らに負けないよう、それぞれの目標に向かって飛躍の年にしましょう!

冬季休業中の先生たち

冬季休業「ラッキー!」というイメージがあると思います。

それは間違ってはいませんが、「休みで自由があるぞ、ラッキー!」というのが先生たちの素直な気持ちのように思います。

それは、「たまった仕事をやっつけるぞ!」「授業の準備を一気にやるぞ!」「子供たちの学習の様子をまとめるぞ!」「ちょっと落ち着いて研修するぞ!」といったようなことです。

教室にこもって1月からの授業で使う教材を作っている先生、まずは大掃除からとせっせと教室をきれいにする先生、職員室で子供の学習の様子を語り合いながら評価をまとめている先生、慌ただしい日々の中でどうしても出てくるひずみをこの休みで一気に解消しようとしているように私には見えます。

 

 さて、今日は、日々の学校の教育活動の中でどうしても後回しになりがちな研修の時間を確保し、次の指導に向けてレベルアップを図る機会がありました。

 本校では、令和5年度から教育課程を大きく変更し、時間割表も変わる予定です。

 一言で言うと、「各教科等の目標や内容を明確にして指導するため、指導の形態を改めた」ということになります。何を教えるかは同じですが、どのような形態でどのように教えるのかという部分が変わることになるので、先生方も必死で頭を切り替えながらよりよい授業づくりを指向しています。

 大事なのは、子供たちが社会の中で生きていく力を育てること、つまり、その力を体系的に示した各教科の内容を確実に学ぶことです。今日の研修では、自分が担当している児童生徒の現在地を確認し、各教科のどの段階の目標・内容を取り上げるのかを考え、そのねらいを達成するための学習活動をどのように組み立てるか、アイデアを出し合い、学び合いました。

 同僚の考え方、アイデアが刺激となり、「こんなことも、あんなこともできるかも」と次の指導への期待が膨らむ様子が見えました。
 

 さすがだなと思ったのは、この研修を通して、教科等の目標、内容をしっかり指導しようとすればするほど、自立活動の指導を充実させなければならないことに気付いたところです。調和的発達の基盤を整える指導がなければ、各教科等の指導は砂上の楼閣のごとく崩れてしまいますからね。そういうことに気付いた先生たちの次の授業を見るのが楽しみです。

えんぶりの衣装一式いただきました。

 日本ダウン症協会青森県八戸支部 小鳩会さんより、えんぶりの衣装等を一式いただきました。

 烏帽子を手に取りながら説明を聞く校長

  
 小鳩会さんでは、表現したり、地域の文化に親しんだりする機会としてえんぶりに取り組んできたそうです。本校で取り組んできたえんぶりに関する学習も相俟って会員の皆さんは楽しく活動していたとお話を伺いました。
 
 そのような中でしたが、新型コロナウイルスなどの影響を受け、活動の機会も少なくなってきたことから、自分たちが思いを込めて作ったえんぶりの衣装や道具をもっと活用してくれる人たちに寄贈したいと考えたそうです。そして、その寄贈先として、本校にお声掛けいただきました。大変有り難いことで、学習に取り組んでいる中学部では大喜びでした。
 今回来校していただいたのは、本校の卒業生、保護者の皆様なので、本校での学習活動の充実に役立てて欲しいという熱い気持ちと一緒に衣装等を受け取りました。

 
 今回来ていただいたお父様は、実際にえんぶり組で活動されている方ということでしたので、コロナが落ち着いたら是非コラボの機会があるといいなと思いました。
 そのときまで、今回いただいた衣装、想いをしっかり引き継いでいきたいと思います。

1/14~16は、八二養作品展にどうぞ!

 冬季休業前日の今日、全校集会が行われました。
 
 その中で、冬季休業中に行われる「八二養作品展」のお知らせもありました。
 本校児童生徒が学習の中で描いたものや制作したものが展示されます。
 八二養の学習の雰囲気、子供たちのがんばる様子を感じに来ていただければ幸いです。

 

ラジオ体操で表彰されました!

 全国小学校ラジオ体操コンクールで、小学部4年5組が「エリア奨励賞」をいただきました。
 この賞は、『一生懸命ラジオ体操を行い、次回のコンクールに向けて飛躍が楽しみなチーム』に贈られる賞です。
 動画を見て、まねしながら一生懸命ラジオ体操に取り組んでいる様子が評価されたのだと思います。

 一生懸命取り組む姿は人の心を動かします。
 今回受賞した子供たちがラジオ体操に取り組んでいる姿は、いつでも真剣です。動画という切り取った場面の中でも、普段の様子がしっかり伝わったのだろうと思います。

 今後も継続して更に評価を高めて欲しいと思います。

 
 

自分の意思を表明する ー生徒会選挙ー

 選挙公報が掲示されたり、襷を肩から掛けた生徒が廊下を歩いていたり、生徒会選挙に向けて雰囲気が盛り上がっていました。
  
   選挙公報を見ていると、生徒会長に立候補した生徒は「安心してがんばれる学校」をテーマに掲げていました。 
 それを見た瞬間、「安心して任せられるな。」と感じました
(立候補は一人なので、信任投票となります)

 副会長立候補者は複数いるため、どの候補の公約に共感できるか、一緒にがんばろうと思えるかが投票のポイントになります。
 実際に挙げられていたキーワードは、「健康・幸せ」、「平和」、「なかよく通える」、「元気」、「楽しく、にぎやか」、「自信をもつ」です。
 さらに、立候補生徒一人一人を見ても、みんな個性的で、それぞれによさがあります。
 投票する生徒も悩んでしまうだろうな、でも、選ぶ余地があるということはどのような結果になろうとも後悔はないのかもしれないなと思いました。生徒たちには思いっきり悩んでもらって、自分の意思を投票という形で表明してもらいたいと思います。

 そして、いよいよ今日は投票日。
 体育館に設置された投票所に生徒たちが続々と投票に訪れます。 
 

 実際に投票用紙に記入して投票する子、特別に用意した写真付きの箱にボールを入れて自分の意思を表明する子など生徒たちの意思を最大限くみ取る工夫がされていました。
  
 こうした工夫のおかげで、悩んだ末に自分の中で決めた意思に従って投票ができたのかなと思います。
 15日には結果が分かるようです。
 自分たちの意思がどのように反映されたのか楽しみに待ちましょう。

共有、気付き、一歩前へ

 本日、PTA給食懇談会が開かれました。
 栄養士から給食についてのお話を聞いたあと、小学部、中学部に分かれて懇談を行いました。
 
 聞こえてきた中では、「偏食」、「食事への集中」、「肥満」についての話が中心だったように思います。
 子供の健康や家庭生活の維持に関わる大きな課題です。

 一人一人が我が子のことについて語っていくと、「分かる~」「うちもそう!」そんな共感の声が一斉に上がります。
 そして、チャレンジした経験を紹介し合う中で「それいいね!」「こういうやり方でもいいのかな?」お互いの情報を共有することで新たな気付きが生まれる様子も見ることができました。
 同じような思いをもって共感し合い、好事例を共有することで、前を向いて進んでいけるのだと思います。

 場を設定したPTA研修委員会の皆さん、司会進行を務めたお母さんGood Job!
 
 我が子について楽しく語るお母さん、お父さんたちでしたが、その語りの中に、葛藤や深く悩んだ跡が確かにあったのを感じました。そういう気持ちと上手く折り合いを付けたり、乗り越えたりしながら子供たちと関わってきているのだということを改めて認識する機会になりました。
 今日は、私たちの代表として二名の先生が懇談に参加していましたが、もし悩んだり、分からなくなったりしたときには、誰でもかまいません、いつでも声を掛けてください。100点の答えは持ち合わせていませんが、次につながる気付きを一緒に生み出しましょう。
 


「ありがとう」を形に

 小学部1年生の子供たちは、勤労感謝の日を前に、自分たちの学校生活を支えてくれている人たちのところを訪問して、お仕事の様子を見学させてもらいました。
 
事務室              食堂               保健室
 
  
 いろいろな部屋を訪ねて、いつもありがとうの気持ちを伝えていきました。

 その中で、今回、特別に感謝の気持ちを伝えることにしたのは、子供たちが毎日お世話になっているスクールバスの運転手さんです。
 毎日顔を合わせて、優しく声を掛けてくれる運転手さんにはとても親しみがあります。
 お父さんにも似た安心感があるのかもしれません。
 子供たちは、感謝の気持ちを伝えるため、がんばって制作に取り組みました。 

  
 毎朝、子供たちは、声を出す、手を挙げる、ハイタッチする、お辞儀する、それぞれのやり方で「ありがとうございました。」そう言ってスクールバスを降りてきます。

 みんなそういう気持ちをもっているのは確かです。今回の取組では、改めて「ありがとう」の気持ちを形にする学習に取り組みました。その過程で、子供たちの中に感謝という気持ちがより明確になったのではないかと思います。
 
 それを受け取る運転手さんたちもちょっと特別な感謝の伝えられ方をしたことが嬉しかったようで、笑顔の絶えない感謝を伝える会になりました。
 
   
「ありがとう」の言葉も大事。ときにはそれを形にすることも大事。
運転手さんの笑顔を見てそう思いました。子供たちを見習おう、そう思います。

こだわりと情熱を感じた「デーリー東北」訪問

 私は、前日の深夜、サッカーW杯で日本がドイツに勝つ瞬間を見ていました。
 翌日デーリー東北新聞社さんにいくことになっていた私の頭の中には、喜びと同時にこの記事は明日の朝刊に間に合うのか?どうやって間に合わせるのだろう?という疑問が渦巻いていました。

 そんなわけで、
今日は、6年生の子供たちと一緒に新聞ができるまでの過程をわくわくしながら学んできました。 

 

 新聞作りの仕事は、そのほとんどが夕方から深夜にかけての作業だそうです。
 
原稿の締切は0時。「ぼくは寝ている時間だな。」とぼそっと呟いた児童がいました。

 そして、締切に間に合わせるように記事を書き、何度もチェックをし、印刷も気温や湿度にまで気を遣ってきれいな読みやすい紙面作る過程を教えていただきました。
 
 ちなみに、昨晩のW杯の記事の締切は特例の午前1時30分。そこからの編集作業を行って朝刊に間に合わせたのだそうです。今日の朝刊の記事の編集画面を見せていただき、新聞と見比べた子供たちは、その作業の細かさと現実感に、「同じだ。」「すげえ。」「これやってたの。」と驚きを隠せません。

 朝一番に私たちの家庭に、新しくて、正確な情報を届けるための様々な工夫やこだわり、そしてそれを支える情熱を肌で感じた子供たちは、「明日は何が載っているかな?」と期待が膨らみます。もちろん、訪問者として自分たちの写真が載ることも期待感のアップに貢献していることは言うまでもありません。





3日目 探究!そして自らの手で創った学習発表会

今日は、中学部の学習発表会でした。

※今年は、感染対策のため、3日間に日程を分けて実施することにしています。

 1年 三社大祭、えんぶり            2年 防災  
 
 
3年 修学旅行
  

 中学部は、どの学年も、自分たちで体験し、調べたことをまとめ、説明、クイズ、実演など様々な方法を駆使して、自分たちの学びを伝えてくれました。探究したことを元に自分たちで内容を創り出した発表でした。

 実際のものに触れたり、体験したりしたことを伝えているので、実感がこもった語り、表現になっているなあと感心しました。

 

さて、中学部の発表の中でいいなあと思ったのは、子供たちが体験し、調べたことが生活の充実につながっているという点です。

私は、日々の「くらし」を営む力、「仕事」をする力に加え、3つ目として「余暇」を楽しむ力が大切だと思っています。
 そういう視点で考えると、例えば、1年生の三社大祭についての発表は、「余暇」の充実につながる視点を持っている取組だなと思いました。子供たちは、自分たちで山車の構造を調べ、どのように人形を配置するかみんなで考えていました。地域の大きな祭りである三社大祭に出掛けたときに山車を見る視点を得たことで、漠然と見るより何倍も楽しむことができるようになったのではないかと思いました。

 こうしたものの見方を身に付けることは、生活を豊かなものにしてくれます。野球でも、サッカーでも試合のルールや作戦の肝となる部分を知っているかどうかで楽しめるかどうかが決まりますよね。そうした楽しむことを原動力として、生活を組み立てていけるといいなと思います。

 お祭りにはまった人は山車組で一緒に活動するとか、アイスホッケーの魅力にとりつかれた人は地元のチームを応援するとか、そうした楽しみにつなげていってほしいなあと思います。そうすれば、山車を作りに行きたいから仕事を早く終わらせるようにがんばろうとか、アイスホッケーの試合を見に行きたいからしっかり貯金しておこうとか仕事にも生活にも張りが出てきますよね。

 
 そのために身近なものに触れ、ものの見方を知ることはとても大切なのだと思います。   
 今日の発表から改めてそんなことを考えさせられました。

2日目 気合いだ!自信満々の学習発表会

 今日は、小学部46年生の学習発表会でした。

 ※今年は、感染対策のため、3日間に日程を分けて実施することにしています。

  4年生 音読                    5年生 ハンドベル

  
 6年生 よさこい
 

 入場してくる子供たちの表情はキリッと引き締まり、目的に向けて気合いが入っているように感じました。

 どきどきを上手に気合いに変換できているようです。ステージ上での発表を楽しんでいるようにも見えました。

 

 ある子供は、発表を待つステージ上でのわずかな時間に、会場に向かって体をくねくねさせて、アピールタイム。

 「そんな動き、今まで見せたことないでしょ!」と突っ込みたくなるほど乗りに乗っています。

 それが、「やるぞ!」という気持ちの表れだったのだということは、発表が始まってから分かりました。
 その子供のグループは、太鼓の演奏、太鼓の片付け、着替え、ダンスという流れをすべて自分たちで行うのですが、その動きは今までの練習で見たことがないくらいの勢いとキレでした。会場の皆さんも曲に合わせて手拍子をして盛り上げてくれたので、子供たちはさらにヒートアップ。ステージから下りてきた子供たちはみんな息を切らしていました。

 

 これまでの学習の積み重ねとともに、自分はできる、上手に発表するところをみてほしいという気持ちがしっかり育ってきているのだと感じました。

 いつも子供たちのそばで、小さなできたをほめて、ほめて、大事に育ててきた保護者の皆さんがいるからこそ、子供たちは今日の発表のように自信に満ちた生活を送ることができるのだと思います。
 それが学校での学習の根底にあるから、子供たちは今日のステージで輝くことができたのだと思います。


 これからも共に子供たちの成長に関わっていこう、そういう気持ちになれた今日の発表会でした。

1日目 どきどき、初めての学習発表会

 今日は、小学部1~3年生の学習発表会でした。
 ※今年は、感染対策のため、3日間に日程を分けて実施することにしています。

 1年生のダンス                     2年生の劇
   
 
  3年生のお祭り
 

 私は、体育館に入ってくる子供たちの表情を見て、どきどきしているんだろうな、そう感じました。そして、上手くできるかな?とは思わず、どきどきの中でどう動くかな?と思って見ていました。

 

それは、上手くいっても、いかなくても、子供がどきどきの中で力を発揮しようという気持ちになれるかどうか、それが大切なことだと考えているからです。
 これからの学校生活、そして社会の中での生活はどきどきの連続ですから、その中で目的に向かう気持ちを取り戻すことはとても大切になります。

 

そう思いながら見ていると、ある子供が、お母さんのそばに行きたくて、ステージから下りてしまいました。先生たちは、何度かステージに呼び戻そうと試みますが、どうしてもお母さんが気になるようです。

お母さんと発表というせめぎ合いの中で感じるどきどきとどう向き合えるかな?と思って見ていると、先生たちは、お母さんのところにいる子供の前に楽器を準備し始めました。

すると、みんなの注目が集まる中、その子は、曲に合わせて鉄琴を演奏したのです。先生たちの機転で、発表という目的に気持ちを向けることができた、とてもよい場面でした。こういう姿が見られると嬉しくなりますね。

 

どきどきの種類や質、程度に差はあるにせよ、学習発表会というどきどきの中で発表に向き合う体験をした子供たちは、今日大きく成長したのだと思います。

 

そういうどきどきを与えてくれる保護者の皆様の御協力あって、無事に学習発表会1日目を終えることができました。ありがとうございました。


 

「見て見て」の気持ちを生かして

 体育館では、学習発表会に向けて練習が行われていました。
 子供たちも、先生たちもはりきっています。
 
 
 というのも、令和2年度は中止、令和3年度はスポーツ大会の年*ということで、学習発表会は3年ぶりの開催となるからです。
*本校では、学習発表会とスポーツ大会を
隔年で行うこととしています。
 
 「学習発表会いつだっけ?(知っているはずなのに)」と何度も確認して満足そうにしている子、「お母さんが来るんだよ。」
 とニコニコの子、「大きな声で音読をがんばりたい。」と言う子。
 自分の頑張りに大好きな家族が注目してくれる場ですから、「
私を見て見て」という気持ちが高まりますよね。

 その気持ちがあると普段の学習も格段に意欲がアップします。
 学校行事というのは、その意味で子供の生活に張りを与える大事なものですから、開催できることになってよかった、よかった。

 当日まで、しっかり体調管理して、「見て見て」という気持ちを思い切り表現してほしいなと思います。

  
  この子の学習発表会は、ちょっと薄暗い中で     こちらの子は、大勢の友達と一緒にステージで
 スポットライトを浴びて演奏するイメージ?       
発表するイメージ?


 校内には、子供たちが作成したポスターが貼られています。
 自分たちの見てほしいもの、学習発表会のイメージをそれぞれに表現したものです。
 来校の際はこちらもじっくり御覧ください。 

「いも」という宝物探し

 畑の作物の収穫は、もう終わったのかなと思っていたら、最後の最後に大物の収穫が残っていました。
 「さつまいもを掘るぞ!」という気合いの声とともに小学部の児童たちは畑の土を手で掘り始めました。
 
 
 しばらくすると、「あった」、「おおきい」という歓声とともに、さつまいもがどんどん姿を現します。
 「見て見て!」あちらこちらで子供たちが嬉しそうにさつまいもを掲げています。
 
 
 その得意げな顔、ウキウキの体の動きを見ると、私たち大人も気分が高揚してしまいます。子供たちのその顔が見たくて大人たちも必死でいもを探していました。

 いいだけ掘って、「あった」の元気な声が聞こえなくなってきました。
 
私は、もうないだろうと思って見ていたのですが、子供たちはまだまだあきらめていません。まだあると信じて、必死で土の中を探しています。
 「もういいんじゃない?」という教師の言葉も耳に入っているのかいないのか。
 
 そんな中でまた「あった!」という声が上がると、負けじと力が入る子供たち。

 宝探しのようなわくわく感、収穫の達成感の虜になってしまった子供たちでした。

 こういう経験を積み重ねて、次にとり組むときには更に充実した活動が展開できるのだと思います。
 1年1年、一つ一つのことにそのときの精一杯の力で取り組む姿を目指して、これからも学習活動を展開していきたいなと思います。