八二養の日々
中学部の校内実習から 働き続けるには?
いつも作業学習で週2回、それぞれ2時間程度の作業をしていますが、校内実習期間は、登校してから下校するまでびっちり作業をすることになります。
例年、いつも元気な生徒たちも、1週間の最後の方には疲れがたまってくる様子が見られます。
生徒たちは、この機会に働くということのやりがいと同時に継続することの大変さを学びます。その大変さとどう付き合っていくかを考えること、これは将来の就労に向けてとても大切な学習になります。
体調の自己管理はもちろん、ペース配分をどうするか、作業を効率よく進めるにはどうしたらよいか、働き続けるために考え、工夫しなければならないことはたくさんあります。
この機会に、ぜひ家庭でも、今日の作業のがんばりを認め、やる気を維持していただくのはもちろん、疲れや体の調子を確認し、明日の作業をがんばるための過ごし方を一緒に考えてみてください。
難しく考える必要はありませんよ。
例えば、子供が「疲れたなあ。」と言っていたら、お互いに肩もみをし合うとか、一緒にストレッチをしてみるとか、今日は早く寝てしまおうというのも一つの方法ですね。
劇的な改善をもたらす方法というものはありませんから、子供の声を聞き、それに具体的に対応してみることを継続するというのが一番効果的な支援になります。
具体的にどう対処するかが分からないと、疲れをどんどんため込んでしまい、それが体の不調を引き起こし、仕事を継続することが難しくなるという例があると聞いたことがあります。日々の小さな積み重ねの中で、具体的な対処の仕方を身に付けることは、きっと子供たちの「働き続ける力」につながるはずです。
小学部4~6年生参観週間
保護者の皆さんは、コミュニケーションの絵カードを使う場面を見て成長を感じたり、タブレット端末で文字を打つ様子を見て感激したり、それぞれの学習の成果が一番発揮されている場面を参観していました。
スクリーンに映された絵本の文字を素早く打つ。
取り組む姿勢、目から真剣さが伝わります。
最終日の今日は、6年生の修学旅行報告会が行われるため、6年生の保護者の皆さんはここに予定を合わせて参観に来てくださいました。
保護者の皆さんの前でちょっと照れくさそうにする子、ものすごく張り切っている子、それぞれの性格がよく表れていていいなあと思いました。
発表に向かう気持ちはそれぞれですが、修学旅行でチャレンジしたミッションのことなど、練習の成果を発揮して立派な発表でした。
節目での振り返りと目標設定
体育館と教室をテレビ会議システムでつないで
令和4年度も、ちょうど半分が過ぎました。
子供たちの発表の中で、「後期は校内実習で自分の役割をしっかり果たします。」など、この節目に明確な目標を定めている様子が感じられました。私は、そうだよね、節目のある意味ってそれだよねと思いました。
インタビュー形式での目標発表
私的なことで恐縮ですが、私は、ちょうど1週間前、あるマラソン大会の5kmに出場しました。張り切りすぎたのと、前半のきつい上り坂に、気持ちが折れてしまっていました。
しかし、折り返しを回るとなぜか気持ちが前向きになり、何とか最後まで走りきることができたのです。半分来たという達成感とゴールが視野に入ったことであとどれ位がんばればよいのか明確になったからかなと思います。
そう考えてみると、終業式は、これまでの達成感を、始業式は目指すゴールが視野に入ったことを意識できる節目になったのかなと思います。
児童生徒の皆さん、保護者の皆さん、教職員の皆さん、前期でがんばった自分を認めつつ、それぞれがねらった目標に向けて、あと半年しっかり歩みを進めましょう。もちろん、みんなで一緒に!ですよ。
ひばり野公園へ
小学部全員で行くと密になってしまうため、いくつかのグループに分かれて出掛けます。
今日は、2回目グループのメンバーとして一緒に五戸町にあるひばり野公園に行ってきました。そして、1~3年生の子供たちと一緒にたくさん身体を動かして遊んできました。
コロナ禍にあって、校外での行事はほとんどが中止となっていたため、今日のメンバーは、大型バスに乗ってみんなで外に出掛けるという行事は初めてになります。
バスの大きさにびっくりし、バスから見える景色に目移りし、そして目的地のひばり野公園に近付いているどきどき感を味わい、子供たちは大興奮。
その姿を見ているだけで、代わりの行事を計画してよかったなあとしみじみ思いました。
公園に着いてからはさらに元気百倍の子供たち。 すべり台やアスレチック遊具などで目一杯身体を動かしました。
遊んでいる途中、動物の石像にまたがって嬉しそうにしている男の子がぽつりと「このライオンは魔法で固められてしまっているんだ。」と言いました。
お~っ、なるほど、そういう世界観、面白いなと思いました。
「どうやったら魔法は解けるの?」と聞いてみると、「夜になるといいよ。」と教えてくれました。
「そうか~、昼はみんなと遊ぶためにじっと固まっていて、子供たちがいなくなった夜になると動き出してご飯を食べているのかな。」と私も彼の世界に入ってみると、ちょっと子供と近付いた気がしました。
私たち教員は、子供たちの何気ない言葉や仕草からたくさん想像させてもらったり、一緒の世界に浸ったりすることで日々楽しく仕事をさせてもらっています。
次はどんな世界に私たちを連れて行ってくれるのでしょう。楽しみにしています。
避難訓練②
その様子は以下の通り。
これを見るだけで、児童生徒がいかに落ち着いて、話をよく聞いて避難していたか分かっていただけると思います。
事務室に設置した本部からの放送 教室で身の安全を確保する児童
落ち着いてグラウンドへ避難 避難後、先生と一緒に静かに待つ
いかがでしょうか。
これなら、いざというときにも安全・安心を確保できそうですね。
さて、私は避難途中に、とんぼが風に乗って優雅に飛んできたと思ったら、目の前で蜘蛛の巣に引っかかってしまうのを目にしました・・・。そのときの蜘蛛の動きの速いこと。ぞっとしました。
そして、危機というのは突然やってくるのだということを再認識させられました。あのとんぼはそのことを身をもって教えてくれたのかもしれません。
危機に直面したとき、どれだけ冷静に対処できるか。それが、命を守ることにつながります。
校長先生が言ったように「命を守ること」を強く意識して、避難訓練に臨むようにしたいなと思いました。
小学部修学旅行⑦
保護者の皆さんの方が早く子供たちに会いたがっていたのかもしれません。
子供たちは、一回りたくましくなって、それぞれの家路につきました。
小学部修学旅行⑥
お昼ご飯もしっかり食べ、旅の疲れもちょっと回復。
この後、新青森駅でお土産の買い物をして帰路につく予定です。
小学部修学旅行⑤
朝からみんな元気です。
しっかり朝食も食べて、三内丸山遺跡へ出発。
小学部修学旅行④
この後、友達と和気藹々の入浴、豪華夕食、お楽しみの夜の集いと続いていきます。
まだまだ、楽しみます。
小学部修学旅行③
家族と来たときとはちょっと違って、なんだか独り立ちした感じ。
小学部修学旅行②
ねぶたの迫力を感じてちょっとびっくり?
昼食を食べた後は、浅虫水族館に向けて出発!
小学部修学旅行①
久しぶりに宿泊を伴う実施となり、青森市まで1泊2日の旅です。
09:22 の新幹線で八戸駅を出発しました。
サッカー教室
中学部の生徒は、この日を心待ちにしていました。
グラウンドから大きな掛け声が聞こえてきました。
手をつないで大きな輪になって「ま~え」、「うしろ」、「み~ぎ」、「ひだり」の声に合わせてジャンプしています。
最初は、掛け声通り、最後は掛け声とは逆に(「み~ぎ」と言いながら左へジャンプ)。
簡単!簡単!と自信満々だった生徒たちも、最後は動きがガタガタに・・・
その難しさに必死になるのもまた楽しいようでした。
こういった抑制機能(簡単に言うと余計な刺激に反応しないようにする)を使う課題は、難しいけど楽しいものです。
鈍くなった私たち大人より、子供の方が上手くできることもあり、真剣勝負ができて一緒に楽しめます。おすすめです。
本校の先生たちも、学習の中で、ちょっと難しいけどチャレンジしたくなる課題を上手にセレクトして準備しています。
この視点は、子供たちと一緒に楽しく学習する上でとても大切な視点なんだなと改めて思いました。
さて、準備運動は続きます。
背面キャッチ ドリブル シュート練習
そして、いよいよ試合。
第1試合 黄VS緑 第2試合 ヴァンラーレ八戸VS中学部
どちらの試合も熱戦でしたが、一番盛り上がったのは右の写真の場面。
ヴァンラーレ八戸からゴールを奪った瞬間です。全員が両腕を突き上げて喜びを爆発させていました。
生徒同士の対戦ではそこまでの歓喜はありませんでした。
やはり、格上と認めている相手からゴールを奪うことはこの上ない喜びなのでしょう。
とてもよい瞬間を演出してくれたヴァンラーレ八戸の皆さんに感謝したいと思います。
小学部5年宿泊学習
宿泊するということで、普段の学習以上に感染拡大防止に気を遣いましたが、保護者の皆さんにも、普段以上の細やかな体調観察等をしていただき、私たちも安心して臨むことができました。
一緒に泊まってみての感想は、一言「やってよかったな。」です。
子供たちは、宿泊の前から「8日は泊まるんだよ。」「先生も泊まるんでしょ。」と楽しみにしている様子でした。布団を敷く学習をしたり、日程や活動内容を教えてもらって自分の役割を確認したりしながら準備を進める中で期待感がどんどん高まっているようでした。
宿泊当日の夜の様子です。
けんか??いえいえ、表情を見てください。とっても楽しそうです。
布団を敷くと気持ちがウキウキして友達と密着したくなります。
気持ちが高ぶって眠れないかな?と心配しましたが、ほどよく疲れたのがよかったのか、9時にはぐっすり就寝。
翌日は、朝から元気に布団運び。みんなよく働きます。
「青春は密」と言った高校野球の監督さんがいましたが、宿泊学習の2日間はまさにそういう感じ。
距離も、経験も密な宿泊学習でした。
でも、距離的な密は短時間でね、と言わなければならないつらさ・・・。
早く、思う存分「密」を経験させてあげられるようになればいいなと思います。
総合的な学習の時間に「本物」の世界へ
びっくりして、一瞬頭が混乱し、引き返そうかと思ってしまいました・・・。
制作者は、八戸三社大祭の山車作りに携わっている本校の先生です。
発泡スチロールの板を貼り合わせて、そこから削り出し、細かい部分は紙粘土で整えているのだそうです。
やはり本物の迫力は違いますね。
構えなしに見ると大人でもたじろいでしまうぐらいですから。
近くにいた先生に話を聞くと、総合的な学習の時間の中で「八戸三社大祭」について学習したときに使わせていただいたのだそうです。
見たり、触ったり、一緒に写真を撮ったり。
コロナ禍では、直接見に行く、触れるという機会は限られてしまいますから、生徒たちにとって久しぶりの「本物」に触れる学習になったのではないかと思います。
本校には、こうした「本物」を伝えられる先生がたくさんいます。
まさに人材の宝庫です。
ぜひ学習活動の中で持ち味を存分に発揮して、子供たちを「本物」の世界へ連れて行ってほしいと思います。
バージョンアップ!全校集会
これまでは、放送と事前撮影した動画を活用して行っていましたが、今回からWEB会議システムを使って、体育館の様子を各教室に配信する形で行われました。
リアルタイムで顔が見える形というのは、画面越しとはいえ、臨場感が違います。
話している方も、放送や事前に動画撮影するのとは違って、カメラの向こうにいる子供たちを意識した語りになっているように感じました。
今日の集会の中では、保健部の先生から給食が作られる様子、配膳、後片付けまでの仕事の流れが紹介されました。
様々な機械が動く様子に子供たちも、先生たちも釘付けでした。私もこんなにすごい設備が本校にあったのかと新しい発見をしました。
子供たちは働いている大人たちの手際のよさを見て驚いている様子でした。中には拍手をしながら見ている子もいました。私たちの想像を超える「すごい仕事」をしているんだと感じたのかもしれません。私もその気持ちが分かります。
今日のお話を通して、知らないところで私たちの生活を支えてくれている人がたくさんいるのだということに気が付いてくれたら嬉しいですね。
さて、本校では、市内の小中学校より少し早く夏季休業明けの学習がスタートしました。
時々、なんで早いの?と聞かれるのですが、それは本校の児童生徒の登校方法と関係があります。
ほとんどの子供がスクールバスを利用して登校しているのですが、冬になると道路事情から授業開始が遅れることが多々あります。そこで、冬季休業に入る日を少しでも早くし、その分夏に授業をする方が授業時数を確保できるということからそのような工夫をしています。
(曜日の関係から毎年そういう工夫ができるとは限りませんが、できるだけそうしたいと思って組み立てています)
夏に授業日を増やすのは、エアコンを設置していただいたからこそできる工夫でもあります。有り難いですね。
ツバメを見守る気持ち
学校の玄関にツバメの巣があります。
ツバメは、天敵から身を守るため、人の出入りのある場所に巣を作るそうです。
それも自分たちに危害を加えることがない優しい人のそばに!
子供たちも、私たち大人も、朝学校に来たとき、帰るとき、ツバメの巣を確認し、成長を見守ってきました。ツバメの巣を棒でつついたり、ものを投げたりする子など一人もいません。優しい子供たちです。
そんな安全・安心な環境の中ですくすくと育った雛は親鳥と同じぐらいに大きくなり、巣からはみ出しそうになりながら、えさを待っています。子供たちが夏休みの間に巣立っていく気配です。
夏休みが明けて登校してきた子供たちはがっかりするかもしれませんが、「みんなが優しく見守ってくれたから大人になって飛んでいったんだよ。」と教えてあげたいと思います。
ツバメを見守った自分たちの思いに気付くことで、保護者の皆さんが自分のことを見守る気持ちにも思いを巡らせてくれたらいいなあと思います。自分を見守ってくれる人の存在を意識することは成長の大きな力になりますからね。
全校集会 【明日から夏季休業に入ります】
今回は、西里教頭先生が、書道の様子を見せながらお話してくれました。
リズミカルな筆遣いに子供たちは画面に釘付けでした。
そして、「これは何という字でしょう?」と問い掛けられたとき、みんな真剣に考えていました。
皆さんは何の字を書いているか分かりますか?
その1 まだ分かりません・・・
その2 何となく形が見えてきました。
私はこの段階でもまだ分かりませんでした・・・。
こういうことは小さな子の方が感覚鋭く感じ取れるのかもしれません。
小学部1年生の教室のところで一緒に見ていたのですが、子供たちの口から「ぞうさん」という声が聞こえました。
その瞬間、ものすごくすっきりしました。
見えなかったものが見えてくる、分からなかったものが分かるってこういう感覚なんだなと、改めて感じるとともに、歳を重ねてもそういう感覚を大事にしなければならないなと子供たちに教えられたような気がしました。
西里教頭先生は、小学生の頃からずっと書道を続けているそうです。
新聞や展覧会などで知っている方も多いと思います。
そんな西里教頭先生から、子供たちにこんなメッセージが伝えられました。
夏休みにいろいろなことにチャレンジして、好きなこと、ずっと続けられるようなことが見つかるといいですね。
生活指導部の先生からお話があった「安全に」「規則正しく」という約束を守りながら、様々なことにチャレンジしてみてください。
災害時引き渡し訓練
災害や停電等による教育活動の停止の際に、児童生徒を安全に保護者に引き渡すための訓練です。
保護者の皆様には、御多用のところ、様々調整して訓練に御協力いただきありがとうございました。
訓練とは言え、学校からの配信メールが速やかに開封されていく様子を見て安心しました。
災害等の混乱の中では、今回のようにはいかないことも想定されます。
今回の訓練の流れを確認いただき、少しでもスムーズに児童生徒の引き渡しができるよう準備しておきましょう。
・緊急連絡先電話番号の変更の場合は連絡する。
・学校配信メールが確実に届いているか日頃から確認する。
・メールの開封確認まで確実に行う。
これらのことも併せて確認しておくと安心ですね。
第2回特別支援学校総合スポーツ大会
本校からは、中学部3年生の生徒がサッカーに出場し、Aチーム、Bチームともに2試合ずつ行いました。
私は直接見ることができなかったのですが、引率した先生方が撮影した写真を見せていただいて、練習の成果を発揮するという一番の目標は達成できたのではないかと思いました。
私がいいなあと思ったのはこのカット。コーナーキックのときにみんなに声を掛けている様子です。
仲間と意思疎通を図りながらゲームをしている感じがいいですよね。
勝敗という点では、悔しい結果となりましたが、選手の頑張りに「敢闘賞」が送られました。
他校の同年代の選手と競り合う経験の中で感じた悔しさ、練習の成果を発揮できた達成感、頑張りを認められた充実感をこれからの学校生活の中に生かしてほしいと思います。
スポーツっていいですね!
中学部修学旅行
今年も宿泊を伴わない形での実施となりましたが、貴重な体験を1日にぎゅっと詰め込んだ充実した旅行になったようです。
朝早い時間の出発なので、下級生はまだ登校前、先生たちがお見送りしてくれました。
青森に着くと・・・青い空と青い海
最初の目的地は、「ねぶたの家 ワ・ラッセ」。 ねぶたの迫力に圧倒されました。
八戸三社大祭とはまた違う魅力があるなあ。 お土産は何にしよう?お財布とも相談しながら。
腰鈴の制作体験。お祭りのときは、これを付けて跳ねるのかな。
次は、待ちに待った昼食。青森のおいしい物をたくさんいただきました。
ナイフとフォークを上手に使って。ちょっと緊張するけど、おいしい!
最後に訪れたのは、「三内丸山遺跡」。大きな柱、竪穴住居、縄文の生活に触れました。
機械がない時代にどうやって建てたんだろう?
学校のある八戸周辺とは違う文化に触れ、生徒たちの心は大きく動いたことでしょう。
「なんで?」「どうして?」 「すごいなあ」生徒たちの表情には、そんな心の声が表れていました。
「同じ」ことには親近感が湧くので、共通点を見つけるのはとても大事なことです。
一方で、「違い」に気付くことは、追求する気持ちを育てる大切な視点です。
今回の旅行で、生徒たちはどんなことが「同じ」と感じたのでしょうか。
また「違う」と感じたのはどんなことだったのでしょうか。
旅行の価値を決めるこの後の学習も大切にしなければなりませんね。
七夕
そう言えば、今日は七夕でした。
そのことに気付いてもう一度校内を歩いてみると、七夕飾りや願い事が飾られているのが目に入ってきました。
それぞれ、子供たちが自分の力でできることを上手に生かしながら立派な飾りが作られていました。
その中で、ある願い事に目が止まりました。
この子は機械が好きなんだなと思うと同時に、家でお掃除をすることにつながったらどんなにいいだろうと思いました。
役割があることは、責任をもつこと、やり遂げること、褒められることなど、生活する喜びを感じることにつながります。
小さな願い事をきっかけに、子供の生活が大きく広がるように関わっていけたらいいなと思います。
ICT学習会
最近、校内を回ると教室のプロジェクターを活用して授業をしている様子に出会います。
1人1台のタブレット端末も、調べもの、文字の学習、数や図形の学習など様々活用されています。
板書を写真に撮って、手元で見ながらノートに書き写すなど、学習のしやすさを向上させる活用の仕方もあります。
もともと子供たちの学習のための教材作りに熱心な先生たちですから、このICT環境もフルに活用しようと日々研修に励んでいます。 本校でのICTを活用した指導は日々進歩しているところです。
感染症等の状況から、気軽に校内に入っていただくことができないのが残念ですが、10月の参観週間などを楽しみにしていただければと思います。
「サッカー」になってきた!
これは、サッカーの試合をしているな。そう思って、窓から様子を見てみました。
先日、パス練習を見学したときとは全く違う子供たちの動きにびっくりしました。
ゴールに向かう姿勢がより鮮明になり、迫力がありました。
見ていて、自分もやりたい気持ちが湧いてきました。
一緒に楽しめそうだなと感じたからかもしれません。
毎朝練習しているのは知っていましたが、ここまで上手くなっているとは。
「サッカー」らしくなってきました。
私は、シュートの場面を撮影しようとゴール裏でカメラを構えていました。
が、ゴールキーパーの働きが目に入ると、そこにどうしても目がいってしまいました。
後ろから指示を出す ゴールキック
そして、
相手のシュートに果敢に突っ込み、好セーブ。
まさに守護神という言葉がぴったりだなと思いました。
そんな力強いゴールキーパーのYくんは、いつもは穏やかな笑顔で挨拶してくれる優しい少年です。
彼の新たな一面を見て、成長を感じずにはいられませんでした。
好セーブを連発したYくんは、先生や友だちから「ナイスキーパー!」と声を掛けられるといつものようにはにかんだ笑顔を見せてくれました。
あと2週間あまりで特別支援学校総合スポーツ大会です。
大会には、中学部3年生が参加します。
活躍を期待しています。
※1,2年生は、記録提出による競技参加、オンラインでの観戦などで参加する予定です。
リレー
リレーというと、なんと言ってもバトンパスがキーポイントになります。
今日は、トラックを周回してバトンパスをすることに取り組んでいましたが、最初の頃は、直線に並んでバトンを渡すことを練習したそうです。
写真の男の子は、「は~い」と言いながら次の走者の女の子の手に向けて、バトンを差し出していました。
「相手に合わせて」ということはなかなか難しいものですが、よくがんばっているなと思いました。
こうした一人一人の頑張りが一つ一つ丁寧に積み上げられて、バトンが最終走者までつながると嬉しくなりますね。
もう一つ気付いたのが、競走するとがんばりたくなるということです(当たり前かも知れませんが)。
近くを友だちが走っていると競い合うようにスピードが上がります。
一方で、差が大きく開いてしまうと途端にスピードダウンしてしまいます。
そう言えば、朝のマラソンをするときも誰かライバルと並んだときが一番いい顔をして走っているなあと思い出しました。
力を発揮するためには、一緒に走る仲間、一緒に学ぶ仲間がいることが大事なんだなと改めて思いました。
私は、友だちと仲良く、協力してなどということはよく言って来ましたが、自分の力を引き出してくれるのは友だちだということを、子供たちに伝えることが先だったのかもしれないなと今更ながら感じました(難しいことではありますが)。
これからは、より意識して、友だちの存在に気付き、双発的に学びが展開するような授業を目指したいなと思いました。
中学部校内実習 何のため?を意識して
学級単位での学習を基本としているため、6つある作業班ごとの学習とはいきません。
しかし、小さな集団ながらも作業班で行っている(行うはずの)活動を取り入れるなど、内容は充実しています。
ある学級は、家庭班で取り組んでいる織機の作業に取り組んでいました。
糸を通して、トントン、糸を通してトントン、丁寧に取り組んでいたので、「何を作っているの?」と尋ねてみました。
「ストラップです。」と笑顔で教えてくれました。
向かいにいた女の子は、「お父さんにあげるの。」と嬉しそうに教えてくれました。
「この色は、Nさんが選んだの?」と聞くと、「お父さんが好きな色だから。」と。
そういう思いで作ってくれていると思ったら、お父さんは泣いてしまうでしょうね。
別の学級では、封筒のリサイクルに取り組んでいました。
封筒を解体?して広げています。
新たに封筒を作るため、型に合わせて線を引いています。
新しい封筒の形にきれいに切っています。
使い終わった封筒がこれらの工程を経て、新しい封筒に生まれ変わります。
新たに命を吹き込む作業は何か心地よさを感じます。
学校では、封筒を結構使いますので、節約に一役買っています。
この作業をしている後ろでは、保健室から請け負った作業をしていました。
封筒に健診の手順や注意書きが書かれた紙を貼っています。
A4サイズの紙を貼るのは結構難しい作業ですが、丁寧に進めていました。
たくさんの封筒を届けたときに、保健室の先生たちが喜ぶ顔が目に浮かびますね。
織機の作業も封筒作りも誰かの役に立っていることを意識しながら作業をすることができます。
この、人の役に立つ、人のためにという気持ちが生徒たちのモチベーションになっているのでしょう。
もちろん、生徒たちに期待し、頼り、感謝する周囲の大人の存在が大切なのは言うまでもありません。
第1回学校評議員会
数年ぶりに本校を見ていただいた評議員の方からは、大規模改修できれいになった校舎や増設された風除室など学習環境が格段によくなったと驚きの声をいただきました。
各教室に設置されたプロジェクター、一人1台のタブレット端末などを活用した授業の様子を見て、学習の仕方もどんどん進化しているとコメントしてくださった方もいました。
何より嬉しかったのは、先生方がその環境をうまく使って楽しく授業しているという言葉をいただいたことです。日々がんばっている先生方の力になるなと感じました。
一方で、今後取り組まなければならない課題も見えてきました。
コロナ禍で人と人の関わりの中で育つ機会が少なくなっているのではないかという心配の声が聞かれました。
大きな集団での活動ができない状況、人と密接に関わる機会の減少は確かにあります。
集会なども各教室で行わざるを得ません。
そんな中で、各教室をオンラインでつないで双方向のやりとりができる状況を作って授業をする工夫なども行われています。今後はそういった取組をもっともっと進めていかなければならないなと思いました。
コロナ禍が収束し、直接関わることができるのが一番ですが・・・。
もう一つ、大きな課題だなと感じたのは、校内の様子を見ていただく機会の減少です。
PTA会長さんから、コロナ禍において子供たちの学習の様子が見えにくくなっていたので、今日の機会に細かいところまで見ることができて安心したとお話しいただきました。
評議員会のあと、校長先生と立ち話をしながら、保護者の皆さんには、評議員の皆様に見ていただいた本校の教育活動の変化や子供たちの学習の進展を上手く伝えられていなかったのかもしれないと改めて考えさせられました。
安全・安心な学校という考えとバランスを取りながら工夫していかなければなりませんが、少しでも学校の様子をお伝えできるよう考えていきたいと思います。
評議員の皆様の声を聞いて、まだまだ工夫できるところがあるかもしれないと心を新たにすることができました。
本日はありがとうございました。
スポーツは学習のまとめにぴったり?
準備から練習まで見学して、スポーツをするとは、学習していることを総動員することなのかもと感じてしまいました。
まず一つ目の準備。
先生の指示を聞いて、自分たちで準備を進めています。
正確に聞くこと。聞いたことを実行すること。そのためによく見て確認すること。など日々の学習で大事にしてきたことがたくさん含まれています。
その後の練習。まずはパス交換。
「○○くん」と声を掛けてからパス。
相手に注意を向け、相手の注意も引きつつ、相手が取りやすいように気を遣いながらパスを出す。コミュニケーションの大切な要素が含まれています。
そして、パスを受け取って、ゴールに向かってシュートの練習。
ボールの動きをよく見て、自分の動きを合わせ、目標のゴールをしっかり見てキック。
小さい頃から大事にしてきた「よく見よう」、「相手に合わせて」といった学習がここでも生かされます。
そして、ゴールしたボールを拾って、指定の場所に片付け、列の後ろに回って並ぶ。
「順番だよ」、「手順通りにね」がここにつながっている。
そんな風に見ていたら、これまで学習したことをまとめて発揮する機会となるスポーツ(今回はサッカー)ってすごい!と思ってしまいました。
生徒たちががんばって練習しているのは、大事な大会があるからです。
『青森県特別支援学校総合スポーツ大会』は、7月14日(木)開催です。
避難訓練
訓練というと、その場限りのイメージがありますが、本校では、事前・事後の指導を大切にしています。
事前指導では、避難の大切さ、避難の仕方などの確認をしていました。
その成果だと思いますが、ヘルメットをかぶる、外へ逃げるということが非常にスムーズにできていました。
急な出来事や音が苦手という子も、事前に学習して見通しをもったり、音対策をしたりしたことで、逃げ遅れることなく、みんな避難を完了することができました。
校長先生もその様子を見て、子供たちをたくさんほめてくれました。
子供たちをほめつつ、先生たちの取組もほめてくれているのかなと感じました。
「今日の訓練では、どこが火事だと言っていましたか?」という校長先生の問いに、子供たちは元気な声で「食堂です。」と答えていました。
素晴らしいですね。しっかり聞いていないと火事の方向に逃げてしまい危険な目に遭ってしまいますから。しっかりお話を聞くということはこういうところでも生きてくるんですね。
たくさんほめてもらった子供たちは、やりきった表情で教室に帰っていきました。
教室での事後指導で、避難の仕方を振り返り、できたところ、次がんばるところを確認した子供たち。何事もないのが一番ですが、いざというときには今日の学びを生かしてくれることでしょう。
ICTを活用した授業が広がっています!
そう、ICTを活用した授業です。
各教室にプロジェクターが設置されたことで、授業の中にカラーでの提示、大画面での提示が増えてきました。
子供たちの集中度、理解度も格段に上がっているように感じます。
さらに、プロジェクターで投影したものに専用のペンで書き込むことができるので、黒板の前に出てきて活動するのを楽しみにしている様子も見られます。
「私もやりたい!次はぼく!」という声が聞かれます。
中学部では、タブレット端末を使って調べながらプリントに書き込む学習を行っていました。
このように、全部が全部ICTに置き換わるわけではありません。
ICTの方が効果が高いもの、手で実際に作業する方が効果が高いものを上手に組み合わせて学習を展開しています。
子供たちの方が適応力があるようで、どんどん活用して学習を進めている様子が見られます。
情報モラルや消費者教育など社会の中で安全に生きていくための力を育てる取組も併せて行いながら、学習活動の充実につなげていきたいと思います。
豊かな言葉に膨らむ実りへの期待
何を植えるのかな?一緒に外に出て様子を見てみることにしました。
すると、子供たちは真剣な眼差しで畝を立てたり、いもを植えたり、水やりをしたり・・・。
お~、がんばってるね~と思いながら近付いてみると、先生たちの言葉掛けが聞こえてきました。
「おいもさんが寝る布団だから、柔らかくふかふかにしてあげようね。」
「暑くて喉がカラカラかもしれないね。冷たい水で気持ちよくなったかな。」
何て豊かな表現だろうと感心しました。
自分が寝るのだとしたら、ふかふかの方が気持ちいいな。
私も喉がカラカラだから、同じ気持ちかな。
私の頭に浮かんだように、子供たちの頭にも同じようなイメージが浮かんでいたのだと思います。
だからあんなに真剣に、優しく植えていたのか。妙に納得しました。
そんな豊かな言葉を掛けられたら、子供たちも植えた「いも」も、秋にはきっと豊かに実ることでしょう。
どのような実りの姿を見せてくれるか今から楽しみですね。
・・・看板を見て思わず笑ってしまいました。
にこやかに、そして黙々と
本来は、作業学習も学年を超えた縦割り集団で行っていますが、今は学級という小さな単位での実施となっています。
ある学級は、下足箱の清掃をしていました。
風の強い日があると、八二養名物の土埃が入ってきて結構汚れています。
生徒たちは、一つ一つ丁寧に拭き掃除をしてくれています。
「がんばってるね!」と声を掛けると「ありがとうございます!」とにこやかに答えた後、すぐに切り替え、黙々と作業を進めています。
どこかで読んだ記憶があるのですが、黙々と地道なタイプの子と、社交的なタイプの子、どちらの予後がよいか?という話を思い出しました。
その答えは、社交的なタイプの子なのだそうです・・・。
自分自身がそうだからか、個人的には黙々と地道なタイプの子に好感を持ちますが、社会の中で生きていく上では社交性が大事なようです。
※黙々とがんばることはもちろん大事ですが、社交性は成功のための大きな要因ということが言えるでしょう。社会の中で柔らかく生きていくということを考えればそうなのかもしれませんね。
さて、作業をしていた生徒たちの様子に戻ってみましょう。
生徒たちは、“にこやかに”「ありがとうございます!」と私に対応し、そして“黙々と”作業を続けていました。
社交性○、地道な作業○です。
これは将来が楽しみになりました。
参観日
「昨日から」と書いたのは、学年ごとに分散して実施しているからです。
今週は小学部6,5,4年生、来週は小学部3,2,1年生、再来週は中学部が予定されています。
保護者の皆さんが来るということで、朝から子供たちはテンション高め、声のトーンも高めです。大好きなお父さんお母さんに自分の学級、友だち、学習の様子を見てもらうことが嬉しいのでしょう。
参観にきたお父さんに、友達を紹介したり、廊下に掲示してある絵の制作過程を教えたりしている子がいました。お父さんが「ほら、もうお勉強始まるよ。」と言いながらも嬉しそうな顔をしているのを見て、子供にとっても保護者にとってもよい時間になったのかなと思います。
さて、保護者の皆様にはPTA活動に御協力いただきありがとうございます。
コロナ禍で、一堂に会して行う総会や環境整備作業などの活動ができない状況にあり、直接的な対話をしながらPTA活動を進めることができないのは残念ですが、書面決議での回答率、参観日の機会を利用した各学年ごとの打合せの様子を見て、保護者同士のつながりと一体感をもって子供たちの教育活動を支えようとしてくださっている皆様の思いをひしひしと感じます。
様々な制約がある中ですが、できることの中で最大の効果を上げられるよう知恵を出し合いながら一緒に進めていきましょう。
問い掛けられて気付くこと
今回、川村教頭先生のお話の中で、子供たちに「慣れましたか?」と問い掛けがありました。
教室の様子を見て回っていた私は、子供たちの様子を見て「はい、大丈夫ですよ。」と自信をもって報告しました。
その根拠は、2つです。
1つめは、下の写真にあるとおり、お話に合わせて提示されるスライドをよく見て、しっかり話を聞いている様子です。
小学部1年生も、中学部1年生も先生との信頼関係ができ、すっかり落ち着いて八戸第二養護学校の子供になっています。
2つめは、新任職員の自己紹介が一人終わる度に学校中に大きな拍手が響き渡っていたことです。
知っている顔が出てくるからこそ気持ちも入りますし、そのお話に興味を持って聞き、心が動くのだと思います。力強い拍手は、近付いた印、気持ちを寄せた印なのだと思います。
連休明けだけど落ち着いた感じだなと漠然と感じてはいましたが、改めて「慣れましたか?」と問われたことで、どうかな?と注意深く見る機会になりました。
私はどちらかというと、「しっかりやっていればよし」として見守ってしまうところがあるのですが、何気ないことでも敢えて問い掛けることで意識していなかったところに注意を向けたり、深く考えたりする機会になるんだなということを感じました。
子供たちに何て問いかけてみようかな?しつこくならない程度に。
不審者対応訓練
感染症対策のため、警察の方をお招きして実技を行うことはかないませんでしたが、DVDを視聴して対応をしっかり確認しました。
<保護者の皆様へ>
感染症対策、防犯の両面から、遅刻、早退、忘れ物を届けに来たなどの場合は、玄関での対応とさせていただいておりますので御理解と御協力をお願いします。
※PTA活動、参観日などの場合は、所定の手続きを踏んで入校いただいていますので御安心ください。
競り合う楽しさ
校舎2階の窓から見える櫻が満開です(桜の木は、お隣のうみねこ塾さんのもの・・・借景です)。
そんな中、今日はある児童に誘われて、朝のランニングに行きました。
外という空間で、距離が保たれていれば、声を掛け合ったり、一緒に走ったりすることが出来ます。
苦しい?イメージの強いランニングですが、みんなそれぞれのペースで楽しそうに走っています。
誰かと一緒に走るって楽しいですよね。
※校内では、感染防止対策のため、学級ごとの活動が基本となっており、他の学級の子供との関わりが少ない状況だったので、一緒に走る喜びは格別です。
誘ってくれた子も私の姿を見つけると、「早く走ろう!」と誘ってくれました。そして、心がウキウキするのか、ペースアップして走るのです。
気持ちが走りに表れているなあと思いながらペースを合わせて走っていると・・・6年生の男子がペースを上げて私の横に並び、ちらっとこちらを見ると、すっと前に出て走っていきます。その挑発に乗ってしまいました。
ゆっくり走っている子供たちをどんどん追い抜きながらまさに競り合いでした。さすがに6年生にもなると速いです。40半ばを過ぎたおじさんは最後には諦めてしまいました。
走り終わった後、競り合った6年生の男の子から「また明日も勝負しましょう。」と誘いを受けました。
競り合って『勝った』ことが嬉しかったようです。「もっと、もっと」という気持ちが見られると私も嬉しくなります。
簡単に連戦・連勝を許してしまっては、競り合う楽しさも半減してしまうでしょうから、私も体調を整えてしっかり競り合い、時には勝つことができるようにがんばろうと思います。
緊張を乗り越えて
※今年も感染防止対策のため、しばらくは放送等を活用した実施になります。
校長先生のお話
本校では、生徒会会長、副会長が司会進行を務めています。
昨年度末に当選し、今回が実質的に初仕事となる3名の生徒が職員室の放送機器の前に集まってきました。
普段からおしゃべり好きな生徒たちなのですが、今日はいつにも増して口数が多いように感じました。「緊張する。」「笑いが止まらない~。」いつもと違う、なかなか味わうことのない緊張感から気持ちの安定を保つのが難しいのだろうなと思いました。
しかし、さすが選挙で選ばれた精鋭とあって、本番前には落ち着きを取り戻し、仕事をきっちりやり遂げました。
生徒たちは、集会が始まる直前まで何度も練習を繰り返していました。緊張を乗り越えようとして彼らなりに考えて行動していたのだと思います。
私の隣に座っていた教頭先生は、「きれいな声だな。」と思わず独り言を漏らしていましたが、私も同じことを感じていたので、うれしくなりました。
これからも様々な壁にぶつかったり、一歩がなかなか踏み出せなかったりすることがあるかもしれません。そんなときは、今回のように乗り越えるための工夫をしながら、たくましく成長してほしいと思います。
ちょっとを引き出す工夫~歯科検診から~
子供たちにとっては、検診の中でも一番ハードルの高い検診ですね。
苦手意識を持つことが多い検診ですが、
「ちょっとがまん。」して、「なんだこんなもんか。」という経験を重ねることが大切だと思います。
ちょっとがまん・・・の「ちょっと」がなかなか難しいのですが、今日も子供たちのちょっとのがまんをうまく引き出そうと、先生たちはあの手この手で子供の気持ちを軽くしようとがんばっています。
ある学級では、絵本を目線の上の方に提示して、顔を上げてもらうように工夫していました。確かに、体に力が入るとぎゅっと丸くなる方に力が入ってしまいますから、なかなかいい工夫だなと思いました。
そんな工夫もあって、みんな今までより「ちょっと」頑張りを見せて歯科検診に臨むことが出来ました。
歯科検診の取材の際に2年間追いかけてきた子(一昨年、昨年の歯科検診の記事を御覧ください)は、今回「できたぜ!」とガッツポーズを見せていました。
毎年ちょっとずつのがまんの経験を重ね、こんなもんだと理解できたのかなと思います。
歯科検診に限らず、ちょっとのがまん、頑張りの中で得られる安心感や達成感の中で成長していくのかなと思います。
今回の様々な工夫のように、ちょっとを上手に導いてあげることを大切に子供たちと関わっていきたいなと思います。
交通安全教室
逆に新たに出会うようになった人もいます(ぴかぴかのランドセルを背負った小学1年生や真新しい制服の中学生などです)。
これまで慣れ親しんだ環境から少し違う環境に身を置くことになるのでいつも通りの動きでも、ちょっと違ったことが起きてしまうかもしれません。
本校でも、この時期に交通安全について学習する機会を大切にしています。
今日は小学部の「交通安全教室」が行われました。
最初は、学校の敷地内の横断歩道でで安全確認の練習。
私が見たのは4年生の子供たちでしたが、3年の積み上げは大きいなと思いました。
1年生の時の様子とはまるで違うのです。「右、左、右」という先生の声に合わせてしっかり安全確認をしています。
これなら道路でも大丈夫。自信をもって学校の前にある道路の横断に取り組みました。
立派だなと思ったのは、「右、左、右」の確認が形だけではないということ。
遠くから車が近付いているのに気付き、2歩前に出たところから戻ってくるという様子が見られました。本質を理解しているなとうれしく思いました。
普段の授業の中でも、形だけ出来たように見えることに止まらず、本当に役に立つ力が身に付くように関わっていきたいなあと思いました。
令和4年度入学式
4月8日(金)10時から中学部の入学式が行われました。
本校からの進学者23名に、小学校から入学する6名が加わり、本校の中でも一番人数の多い学年になりました。
6年間で培った人間関係の中に、新たな個性が加わることで、生徒同士の多様な関わりが見られるのではないかと期待しています。
生徒会長の挨拶にあったように、困ったときはいつでも先輩を頼っていいです。
分からないときは遠慮なく聞いてみよう。自信がないときは先輩の姿をしっかり見てみよう。
必ず進むべき道が見えるはずです。
新入生の皆さんが楽しみにしている作業学習は大人になる第一歩を感じられるとてもやりがいのある学習です。働く楽しさ、仕事ぶりを評価してもらううれしさを存分に味わいながら成長してください。
中学部の式の後に、小学部入学式が行われました。
中学生の大きな体から比べると、確かに体は小さくかわいらしいのですが、入学に対する思いは同じなのだと思いました。
式が始まる前に、「そろそろ式が始まります。いすに座りましょう。」と呼び掛けたところ、それまで体育館を走り回っていた子が、お父さん、お母さんの隣のいすに座ったのです。なんて素晴らしい!
小学生になるんだという気持ちをしっかり持って入学してきたのだなと感心しました。
「全員、御起立ください。」の言葉にも御覧のとおり、しっかり応じて式に参加していました。
そんな立派な小学1年生の子供たち、保護者の皆さんが羨望の眼差しを向けたのは、6年生の代表の児童でした。
代表児童が壇上に上がると明らかに空気が変わったように感じました。
決して言葉にしていたわけではありませんが、私には「かっこいい!」という子供の声、「うちの子もああなるのかな。」という保護者の声が聞こえた気がしました。
小学部も、中学部も、よいお手本が近くにいてくれるのは有り難いことですね。
一歩一歩憧れの先輩に近づけるようがんばっていきましょう!
新任式・始業式で令和4年度スタート!
私は、子供がいない学校がさみしくて「早く始まらないかな。」とことあるごとに口にしていました(学校でも、家でも)。
すぐに始まることは分かっているのですが、何となく物足りない、張り合いがない感じに耐えられなくなってしまいます。
今日、玄関で子供たちを迎える先生たちを見ていて、みんな同じ気持ちなんだなということが分かりました。
子供たちを迎える先生たちは、
まず、目が違います。声のトーンが違います。そして、身のこなしが違います。
♪昼間のパパはちょっと違う♬(by忌野清志郎)という歌詞が口をついて出そうになるぐらい、光って見えました。
そんな先生たちに迎えられて、子供たちは安心して新しい環境になじんでいました。
新しい先生と一緒に新しい環境を確認する スクリーンに映る校長先生の話を聞く
各教室での新任式・始業式の様子を見て回ると、驚くほど落ち着いて、感心するほど立派な態度で参加しています。
前年の学習と家庭での生活の経験が確実に積み上がっているなあと思いました。
それぞれによい形で新しい1年のスタートを切ることが出来たと思います。
ある学級を訪ねると教室の後ろには教科書が用意されていました。
新しい教科書を使っての学習に期待が膨らみます。
今年はどんなことがあるだろう?どんなことを学び、成長できるだろう?
児童生徒の皆さん、一緒に着実な一歩を踏み出す1年にしていきましょう。
保護者の皆様、関係機関の皆様、今年度も変わらず、学校の教育活動への理解と協力をお願いします。
修了式・離任式
修了式・離任式が行われました。
本来であれば、体育館で、各学年の代表児童生徒が校長先生から修了証書を受け取ったり、退職・異動する先生とお別れをしたりするのですが、感染防止対策として各学級でスライドを使って式を実施することとしました。
各学級では、担任の先生から児童生徒一人一人が修了証書を受け取っていました。
体育館でもらうという緊張感は味わえなかったかもしれませんが、一人一人の子供に合わせて丁寧に証書を渡している姿を見て、特別支援学校のよさが出ているなあと感じました。
ぎゅっと握り込んで持ってしまう子のためにクリアファイルに入れて手渡したり、証書の存在に気付きやすいように見やすい位置に提示し、手を伸ばして来るまで待ったり、何気ない瞬間ですが、先生たちが子供の力を生かそう、引き出そうとしている姿が見られました。
子供たちもそうした先生たちの思いに応えるようにしっかり証書を受け取っていました。
小学1年生は、1年前とは比べものにならないぐらいの落ち着きぶりでした。
小学4年生になると、体育館でやっていた証書の授与の仕方を覚えているのでしょう、あまりに立派な受け取り方に、私は思わずうなってしまいました。
中学生はもう私たちがやっているのとそう大きく違いはありません。どこに行っても大丈夫と思える態度でした。
小学部1年生から順に中学部まで見ていったのですが、1年という時の重みを感じる時間となりました。そして、もう一つ気付いたのが、体育館での授与の経験のある学年になるとイメージはより明確になり、もらい方も形になっているなあということです。
同じような経験であっても、経験の「場」がどのようであるかということも、大事な要素なのだということに気付きました。
令和4年度は、どんな1年になるのでしょう。
少しでも、子供たちの学びの場が充実出来るよう、がんばっていきたいと思います。
卒業式
コロナ禍でも、明るく、華やかに送り出したいという思いで、前日の準備の時に先生たちが玄関を彩ってくれました。
そして、体育館まで続く長い廊下は、小学部、中学部の在校生たちが作った飾りでいっぱいです。
卒業生とその保護者の皆さんも、廊下を歩きながら「かわいいね。」「上手だね~。」と言いながら、一つ一つよく見ていました。式には参加できなかったけど、在校生の皆さんの思いは十分に伝わったと思います。
今回の卒業式に向けて、先生たちは悩みながら準備を進めていました。歌うこと、大きな声で話すことが制限される状況の中で、子供たちの表現する機会をどのように用意するか・・・。動画を使ったり、歌に合わせて手話の表現を取り入れたり、卒業生の思いを皆さんに少しでも伝えたいという思いが私にもひしひしと伝わってきました。
そして今日。その思いは卒業生の思いと合わさってしっかり表れていました。
表現する機会が限られている分、一つ一つの手話など、一瞬一瞬に力を込めている様子が感じられました。私は、その一生懸命さに胸を打たれてしまいました。
(涙が出そうになるので、必死に司会進行のことだけを考えるようにして何とかこらえました。)
そして、一瞬にしっかり力を入れて頑張る気持ちがあれば、卒業後も安心だと思いました。
小学部卒業生の皆さん、新しい一歩に向けてしっかり力をためて準備しましょう。
中学部でも着実に一歩一歩進んでいけるよう、保護者の皆さんと協力しながら支えていきます。
中学部卒業生の皆さん、これからはすぐそばにはいられませんが、ずっと応援しています。
私は、皆さんのことを「自分の思いをしっかり伝えられる子供たち」「友達のことを考えられる子供たち」だと思ってずっと見てきました。そこに、中学部の3年間で「しっかり考えることができる子供たち」というイメージも加わりました。
慌てず、急がず、じっくり考え、友達や大人の声も聞きながら自分の道を進んでください。
卒業おめでとうございます。
大好きな担任の先生と一緒に
合格発表、そして卒業へ
今日は卒業に向けて飾り付けられた中学部の校舎を歩いてみました。
なぜ中学部なのか。それは、今日は県立特別支援学校高等部普通科の合格発表の日だからです。
受検した特別支援学校高等部のホームページを確認し、各教室からは歓声が。
生徒たちは、進路についての学習や面接の練習などを通して、目標を確認し、自分の気持ちや行動をコントロールしながら表現することをがんばっていました。人生で初めての合否を分ける経験の中で、今までにない緊張感も味わったことでしょう。
「おめでとう」という言葉しかないのですが、少しでも心を込めて言ってあげたいと思います。
さて、放課後にもう一度中学部の校舎に行くと、教室の前には、「祝 合格」の掲示が誇らしげに掲げてありました。
その下には、校長先生からのメッセージカードがありました。
これをもらって、生徒たちはとても喜んでいたと担任の先生から聞きました。
「合格」を確かな形として受け受け止めることができたのでしょう。合格証書を2つもらったような感覚だったのかもしれませんね。
発表前はそうでもなかったのですが、行く先が決まると一気に卒業に向けて気持ちが走り出した感じがします。新しい道が見えたことがそう思わせるのかもしれません。
卒業する皆さんには、これからも常に目の前に新しい道を見つけて進んでいってほしいと思います。
「給食」いつもありがとう!
※本来は、食堂に集まった児童生徒みんなで感謝の気持ちを伝える場なのですが、感染症防止対策のため、厨房代表2名、児童生徒代表3名で行いました。
「私は、9年間給食を食べてきました。」という言葉に、思わず泣きそうになってしまいました。
その生徒がかわいらしい小学生だった頃から、ずいぶん大人びた中学部3年生になった現在までの成長の過程が一気に思い起こされたからです。何気ない言葉なのですが、その年月の積み重ねを思うとグッとくるものがあります。
(卒業式は泣いてしまいそう・・・いや司会者だから・・・、そんなことを考えながら生徒の様子を見ていました。)
ある子供は、給食のおかげで食べられるものが増えたり、ある子供は給食を楽しみに学習をがんばったり、給食が9年間の学校生活をずっと支えてくれていたことを思うと、いつも感じている感謝の気持ちでは足りないなと思ってしまいました。
こういう機会があって、改めてその有り難さを感じることができました。
「いつもおいしい給食をありがとうございます。」
このプレゼントの中には、本校児童生徒194名+教職員全員の感謝の気持ちが詰まっています。
これからもよろしくお願いします。
「雪」も捉え方次第
でも、先生方の捉えは違うようでした。
朝の職員室の中で「雪かきができるぞ。」そんな声が聞こえてきました。
そして、朝の活動を終えると、中学部の生徒たちはお隣のうみねこ塾さんへ続く道路の雪かきに繰り出していました。
ある生徒が1回雪をかいた後に「道ができた。」と言っているのが聞こえました。
なるほど、雪かきには、ビフォー・アフターのわかりやすさがあるなあ、改めて気付きました。
生徒たちは、きれいになる道路を見て達成感を感じながら、どんどん作業を続けます。
そこに、ちょうどよいタイミングで、うみねこ塾の塾長さんが通りかかりました。子供たちに「ありがとう」と声を掛けてくれました。
その瞬間、「雪かきができるぞ。」の意味がストンと自分の中に落ちていきました。
同じ「雪」ですがどのように捉えるのかによって、生活の質が変わりますね。
自分の身の周りで起きている様々なことをどのように受け止められるか、生活が充実するかどうかはそこにかかっているのかもしれませんね。
授業の中での教師の学び ー校内研究発表会からー
先生たちは、国語、算数・数学、音楽・・・など各教科等のグループに分かれ、月に1回の校内研究日に、授業の動画や教材を持ち寄って、どのように改善すればより子供の考える力を引き出せるのかを検討してきました。
今日は各グループからの報告とまとめを発表する日でした。
各グループ検討の中で出てきた自ら「考える」授業づくりのアイディアを大まかに分類すると以下のようになります。
研究を端的にまとめてしまうと、全く新しいことというよりは「やっぱりそこが大切だよね。」ということが出てきます。
だったらまとめたことだけ知っていればいいじゃないの、と言う人がいるかもしれません。でも、それだけでは上手くいかないのが現場というものです(他の職業でもそうですよね)。理屈だけではどうしても上手くいかない。それが現実。
だからこそ、私たちは授業の中での学びを大切にしたいのです。
例えば、「教材の工夫」が大切だよねで終わってしまうと実践には生きません。その工夫は、技能的にできるためなのか、手順が分かるためなのか、興味を引くためなのかなど、子供と授業という場を共有し、子供のことをしっかり見ている先生だからこそ、明確になるのだと思います。そして、子供に合わせてどのように工夫できるかを考えることも、その場にいる先生だからこそできることです。
授業研究は、そうしたリアルな営みから学ぶ貴重な機会です。書籍からは学べない、子供たちとの関係の中からの学びです。だから教師という仕事はやりがいがあるのだと思います。
今回の研究の成果は、まとめそのものということもあるかもしれませんが、研究の中で先生たちが考えた過程の中にこそあるものなのかもしれません。
そのことを一人一人が意識し、次の授業づくりにつなげていきたいと思います。
本校で大切にしている「授業づくりのポイント」 表紙と1ページ
目的を明確にすること-食堂清掃から-
ほうき隊が行く
テーブルの下に潜り込んで、一所懸命に床を拭いています。
モップもあるのに、どうして?と一瞬思いましたが、ある子供の様子を見て、そういうことか!と勝手に納得してしまいました。
「うわっ、ここ汚い!」「あっ、ここも」そう言いながら床を拭く手に力を込めています。
床に近い位置で、直接手作業で行うからこそ、汚れを認識し、汚れを落とそうという目的が明確になっていると直感しました。
道具は便利ですが、便利で楽であるが故に、そういう大切な視点をスルーしてしまうことがあるかもしれませんね。私はどちらかというと形だけやって、後でやり直し!と言われるタイプです・・・。
今日、掃除をしていた子供たちは、大切な視点を持った上で、便利な道具の使用に移行していくのでしょう。清掃をする目的を明確に感じている子供たちはきっと今後も丁寧な仕事ができる人に育っていくこと間違いなしです。
今日の食堂清掃から、目的を明確にすることの大切さを学びました。
この記事を書きながら考えていると、家庭でも、ただ掃除機をかける、ただ洗濯機に放り込むなど目的を明確にしないまま何となくバタバタとやっていることが多いように思いました。
ちょっとだけ気持ちの余裕を持ち、「ちょっとほこりっぽいな」「あっ、汚れがあるな」などとこれからやるべきことの目的を少しだけ明確にしてから取り組んでみると、達成感が上がるのかもしれません(特に子供たちはそういうことに意識を向けるのが苦手なことが多いですよね、どうしても形だけになりがちです)。
忙しいから・・・と言われそうですが、そういうちょっとした時間を子供たちと一緒に丁寧に過ごすことは、勉強しなさい、プリントやりなさいと言うよりずっと子供たちの学びにつながるのではないかと思います。
生徒会任命式から
そういえば、家庭でも「信用が崩れるのは一瞬、信用は責任ある行動で積み上げることが大切だ。」と言ったばかり。
それは分かっているはずなのですが、自分にどのような「責任」があるのか、あえて意識する機会が無ければ「責任」の自覚は薄れ、行動は崩れていきます。行動が崩れると「責任」もどんどん失われていきます。魔の悪循環です。
だから、機会あるごとに「責任」の自覚を促す必要があるのだと思います。
最近そういうことを考えていたこともあって、今日の生徒会任命式は、校長室という特別な空間で、校長先生という特別な存在から任命書を受け取ることで、生徒の代表であるという「責任」を自覚する機会のように私の目に映りました。
短い時間ですが、こうした自覚を促す取組は教育活動を進めていく上でもとても大切なことだと思います。生徒会活動に限らず、児童生徒には、何のため、誰のために、自分は何を考え、何をするのか常に問いかける姿勢を持っている必要があるなと思いました(もちろん自分自身にもですが)。
校長先生の言葉をかみしめるように聞く新生徒会長 任命書を力強く受け取る副会長
生徒会長、副会長は今日の「責任」の自覚を常に意識しながらリーダーシップを発揮してほしいと思います。しかし、人は常に同じ気持ちではいられないことも事実です。そこは、生徒全員が生徒会長、副会長を中心にまとまろう、支えようとするフォロワーシップを発揮する必要があります。生徒会は、誰かがやるものではなく、みんなで作っていくものであるからです。
この誰かのためにという視点を忘れさえしなければ、「責任」を放棄してしまうことはないでしょう。だから、お互いに相手のことを思う気持ちが大切なのだと思います。
中学部の生徒の皆さんには、お互いに支え合う中で、自分の「責任」を自覚し、それぞれのできることを生かして八戸第二養護学校を引っ張る存在になってほしいと思います。
授業開始
冬季休業の間に学校の中はリニューアルしました。
その一部を御紹介します。
1 玄関前の階段に手すりが付きました。
歩行が不安定な子のために設置しましたが、雪が降っている今の時期は、みんなに優しい設備です。誰かのためと思っていたことが結局はみんなに優しく、誰もが使えるものになっている、いわゆるユニバーサルデザインにつながっています。
2 教室にプロジェクターが付きました。
各教室のホワイトボードの上に設置されました。ICT環境の整備が一気に進んでいます。これを活用しながら、より楽しく、分かりやすい授業を目指します。
3 エアコン(音楽室ほか)が設置されました。
各教室に加え、特別教室の一部にもエアコンが設置されました。より快適な環境で学習ができるようになります。
4 床の工事完了
工事が終わった床は足を踏み入れるのを遠慮してしまうほどきれいに。
5 先生たちも
(1)校内の人材、オンラインを活用した研修で知識と技能のリニューアル。
(2)大学を卒業したばかりの元気な教員が仲間入り(自転車相当速いらしいです:暴走ではなく、競技で)。
ハード、ソフト両面から充実を図った冬季休業を経て、子供たちを迎えました。
今日は、ハード面の変化に敏感に気付いた子供たちでしたが、そのうちにソフト面の変化にも気付いてくれるはずです。ソフト面の変化への気付きは、子供たちの笑顔が教えてくれることでしょう。
冬季休業中の学校
子供たちがお休みだからこそできることをこの期間に一気に行います。
・工事(音楽室、食堂などのエアコン設置、教室のプロジェクター設置、床の張り替えなど)
・教材の点検・補修
・教室、特別教室の整理・整頓、清掃、次の学習の準備
・指導計画等の確認・修正
・研修(校外、校内、オンライン)
iPad活用学習会(整備から活用へのステップアップ)
教材教具展示会(授業で活用している教材教具を紹介し合い指導をバージョンアップ)
今より一歩進んだ教育活動が展開できるようハード、ソフト両面から改善を図っています。
1月から、授業の充実につなげられるようがんばります。
「整える」気持ちをもって楽しい冬休みを!
今日は、冬季休業前最後の授業日。全校集会が行われました。
教頭先生からは、しっかり感染症防止対策をしながら、冬休みを楽しもうというお話がありました。
生活指導部の先生からは、冬休みの生活リズム、健康・安全に関わる話がありました。
2つのお話を聞いていて、改めて「毎日同じリズムでコツコツと活動していくことが大切」だということを感じました。
休みなんだから、少しぐらい・・・と思っているとなかなか元の生活に戻すことができなくなってしまいます。
また、いつもと違うことをしていると楽しいですが、体には負担がかかってしまいます。そうすると、体の不調が出てきますよね。
少し気持ちを楽に、楽しく過ごすことが悪いのではなく、大切なのは、大きく崩れないように「整える」ということです。
「整える」と書いたのは、ただ休めばよいということではないということを言いたかったからです。寝不足だから寝て回復する、はしゃぎすぎたから静かに過ごす、もちろんそうなのですが、好きな時間に好きなようにそれを繰り返すとどんどん生活リズムは崩れていきます。大切なのは、少しずついつものリズムに戻すということです。いつもの就寝・起床時刻に近づけていく、食事の時間を合わせていく、活動する時間を調整するなど、その意味で「整える」ということが大切です。
冬休みは楽しいことをたくさんしながら、しっかり整えることも意識して、1月14日(金)からの授業開始に備えていただければと思います。
サンタクロースの読み聞かせ会
発案者は、校長先生。
様々な方の協力を得て充実を図ってきた図書室をより身近に感じてもらおう、そしてたくさん本に触れてもらおうという意図にみんなが賛同し、トントン拍子で実施に至りました。
会に参加を希望したのは小学部の児童のみでしたが、中学部の生徒はポスターを作成して校内に掲示してくれるなど、会の運営面で協力してくれました。
参加する側から、運営する側へ。中学部に進学するとそういう役割の変化もあります。
そして、何よりうれしかったのは、読み聞かせ会をしている図書室前の廊下を歩く中学部生徒の姿でした。
小学部の児童が楽しそうに読み聞かせを聞いているのを見て、満足そうにニコニコ笑顔を見せているのです。
「おっ、やってるな。」、「○○君、いい顔してるな。」そんな心の声が聞こえてくるようでした。自分たちも関わった企画だからこそ、後輩たちが楽しんでいることに喜びを感じるのでしょう。そういう温かい気持ちで人を支えることができる生徒たちが誇らしく思えました。
小学部でも、会場の飾りを作ってくれた児童たちがいました。「私が作ったんだよ。」「これも、これも。」と自慢げに教えてくれる女の子に、たくさんの賞賛と、たくさんのありがとうを伝えました。
やっぱり、誰かの役に立つとか、役割があるとか、自分の努力を見てもらえるとか、そういうことが子供たちの力の源になるのだなと感じました。
肝心の読み聞かせ会の様子は・・・ 写真を見ていただければ一目瞭然です。
校長先生、いやサンタクロースが、「子供たちの視線に圧倒された。」と言うとおり、サンタクロースの読み聞かせに子供たちの視線は釘付け。
よい時間を過ごしたことは間違いありません。
生徒会選挙投票日
生徒会長の立候補者は3名、それぞれにテーマを掲げてアピールしています。
よりよい学校にしたいという気持ちはみんな同じですが、どこに切り込むのかはそれぞれの性格がよく表れているなと思いました。
「優しさ」、「平和」、「みんなで掃除」、どれも大切なことですね。
共通している視点は、他者との望ましい関わりの中で生きていこうとする気持ちでしょうか。
他者を大切にするという姿勢が根底にあることが感じられると投票する側としては、安心感がありますよね。
さて今日は、「生徒会選挙投票日」。
体育館には、本物の選挙さながらのセッティングがされていました。
本物の記入台、本物の投票箱を借用してきて、中学部3年生が準備をしてくれたそうです(3年生は選挙の立会人の役割も務めました)。
生徒たちは、候補者の掲げるテーマ、公約を見ながらじっくり考えた上で、会長1名、副会長2名の投票を行っていました。
書くことが難しい生徒は、投票したい候補者の箱にボールを入れて意思表示するなど、工夫しながら行われていました。みんなの意思を聞く姿勢がとてもいいなと思いました。
選挙結果にかかわらず、他者を大切にする気持ち、他者の思いをしっかり受け止めようとする態度をもった生徒たちですから、きっと令和4年度の八戸第二養護学校生徒会も望ましい方向に進んでいくだろうと期待しています。
中学部修学旅行
当初の計画から行き先変更、延期など様々な困難を乗り越えての実施となりました。
八戸市又は近隣町村在住の人に八戸市内の旅行?そこに学びはあるの?・・・誰もがそう心配すると思います。
しかし、心配するなかれ。
八戸で生まれ育った私でも初めての体験、初めての知識、初めての風景がたくさんありました。
そして何よりも、自動車とバスという物理的な視線の違い、日常と旅行という心理的な視点の違いによって八戸の街が全く違う街に見えたことが驚きでした。気分はまさに旅行でした。
普段何も考えていないのだと言われればそれまでですが、逆に言えば少し見方を変える、設定を変えるだけで同じものが異なる価値を見せてくれることもあるのだということです。私にとってはそれが今回最大の学びでした。
中学部の先生方の綿密な旅行計画と準備、そして修学旅行に向けての学習の積み重ねのおかげで、慣れ親しんだ「八戸」をいつもとは別の角度から味わうことができました。
これから八戸で生きていくであろう生徒たちにとって、今まで知らなかった「八戸」を味わい、「八戸」の奥深さを学ぶとても価値ある修学旅行になったのではないかと思います。
前置きが長くなりましたが、中学部修学旅行の様子を報告します。
盛大にお見送り。これだけでも特別感がグンと上がります!
最初の目的地は、おがみ神社。八戸では一番古い神社なのだそうです。
約300年前に「八戸三社大祭」が始まった神社です。
ここには、5つの神様がいるのだそう。神様を数えるときは「柱」と数えるらしい。
次は、八戸市美術館。11月にオープンしたばかりです。八戸の新しい部分を体験します。
そして、八戸パークホテルへ。旅行の楽しみの一つである食事。
ナイフとフォークの使い方を確認しながら慎重に。
食事の後は、生徒が考えた「中3クイズ」で盛り上がりました。
お土産の購入はユートリーで。
家族の希望と予算と相談しながら品定め。
自分の判断でたくさんのお金を使うことはめったにないので、ちょっと大人になった気分。
最後は、是川縄文館へ。
様々な形の土器を探したり、土偶の顔を見比べたり。○○先生に似ている土偶を発見した人も。
宿泊はありませんでしたが、濃い1日を過ごしました。
小学部6年生の修学旅行で一緒に盛岡に行ったときもそのときと場に応じて自分たちなりに楽しめる子たちだなと感じていましたが、今回はさらに自分たちで考え行動する力がプラスされて、たくましくなったなあと思いました。
八戸の魅力を再発見、中学部の生徒がもっている力を再発見する修学旅行となりました。
革に触れてみよう
【今回は中学部の先生が記事を書いてくれました】
中学部1学年では、11月22日(月)にレザークラフトの授業を行いました。
この授業は、日本皮革産業連合会で主催している『キッズレザープログラム』という事業に申し込み、生徒たちの身近だけど、しっかりと見たことがあまりない革という素材を使って作品を作ったり、実物の大きな革に触れたりすることで革への親しみをもってもらえるような体験をしてもらいたいなと思って行いました。
この事業では、体験用の革をお借りしたり、端切れをいただいて革の作品作りをしたりしました。生徒たちは、牛や馬、へびなどの知っている動物の他に、ダチョウやオットセイなどなかなか触ることのない本物の革に興味津々でした。「大きくてかっこいい!」と羽織ってみたり、「手触りがいいね」と友達と一緒に広げてみたりして楽しみながら学習に取り組んでいました。
革で作った作品も色とりどり、個性があふれる素敵な作品となりました。
体験学習にチャレンジ
「体験学習」は、本校への就学を考えている方が教育活動に参加し、期待感と安心感をもって入学・転学できるように実施しているものです。
小学部に入学してくる予定の年長さんも体験に来ますし、小学校6年生も体験に来ます。
もちろん、本校の6年生も中学部の体験学習を行います。
同じ学校にいるとはいえ、中学部に進学すると新しい学習が始まり、学校の中での役割も変わってくるからです。
ちょうど今日、本校6年生の体験学習が行われ、中学部から始まる「作業学習」を体験していました。
ペットボトルのラベル剥がし 紙の材料を攪拌 消臭ポットづくり
体験学習では、いつも一緒に学習している担任の先生ではなく、中学部の先生の話を聞いて取り組みます。いつもは阿吽の呼吸で動いているところでも、しっかり話を聞き、理解しながら取り組まなければ上手く動けません。
そういう意味では、これまでの学習の積み上げが試されるときでもあります。
担任の先生方もそんな気持ちで作業に取り組む子供たちを見ていたのではないでしょうか。おそらく、心の中で「そう。そう。」「よし!」とつぶやきながら。
私は、そんな姿を見ていて、たまには違う先生と一緒に学習すること、お試しの気持ちでチャレンジさせてみることは大切なことだなと思いました。
いつも一緒だと見えなくなってしまうところがあるかもしれないと感じたからです。
それだけ、今日見た小学部の子供たちは私のイメージを超えるところでがんばっていました。6年生の子供たちは思った以上に力を付けています。
無理してやることはありませんが、少しずつ少しずつ今ある力を別の環境の中で発揮できるようにチャレンジの機会を作っていけたらいいなと思いました(学校でも、家庭でも)。
そして、チャレンジするときには、その道標となる先輩の存在は欠かせません。
今日は、中学部の皆さんの学習態度に引っ張られるように6年生の力が発揮されたように思います。今後もよき先輩として、よき手本として、次に続く人たちを引っ張っていってほしいと思います。
○○は、ともだち!
これは、障害者スポーツ推進事業の一環として行われたもので、障害者スポーツ指導員の福沢和彦さんを講師に迎えて実施しました。
今回も優しく、丁寧に教えていただいたおかげで、子供たちはのびのびと楽しそうにディスクを投げていました。
そうは言っても、教えることはそう簡単ではありません。
子供たちは年齢も発達の段階も様々ですから、教える側の難しさは、教員である私も経験済みです。
そんなことを考えながら見ていると、福沢さんがある先生にこんなことを話していました。
「できないことをやっても面白くないから、できることで楽しまないとその後はないよね。」
それぞれの子供の様子を見ながら、楽しめるやり方を見つけて提案していく姿から、私たちも学ぶものがたくさんありました。
ディスクを大切にすると楽しいことがあることを ディスクを回転させたり転がしたり、操作する面白さを
これを見て、小学生の頃に読んでいたサッカー漫画の主人公の言葉を思い出しました。
そう、 「ボールは、ともだち!」
フライングディスクで言えば「ディスクは、ともだち!」でしょうか。
ディスクとともだちになった後は、ディスクを投げてパス交換。
この段階に来ると「福沢さんは、ともだち」という感じでしょうか。
この「○○は、ともだち!」という感覚を丁寧に作りながら指導を進めていました。
それが無ければやらされ感しかありませんものね。
その後の展開は早かった。
アキュラシーゴールの反対側から誘うだけで、すぐに枠の中を通すように投げることができました。これも「ともだち」になったからできることですよね。
そしてここまで来ると子供たち自身がその面白さに気付き、何度も何度も枠の中にデスクを投げ込んでいました。「フライングディスクは、ともだち!」になった瞬間です。
ディスクという「ともだち」を作り、それを使って一緒にやる「ともだち」をつくりその関係性の中で指示や提案に応じたりルールを意識したりしていく姿から、フライングディスクに止まらない広い意味での学習の基本を見たような気がします。
子供たちはやってよかったと思っているはずですが、私たちもやってよかったと思いました。
小学部修学旅行報告会
6年生の保護者の皆さんは、修学旅行の後、家庭で子供たちから話を聞いて、楽しかったんだろうな、ランチはおいしかったんだな、ということは分かっていたのだと思います。
でも、今日の報告会では、写真を見たり、他の子供の活動の様子や発表を聞いたりしながら、さらに一歩踏み込んで、子供たちが何を感じ、何を学んだかまで感じ取ることができたのではないでしょうか。
子供たちも同じように、話に聞くだけではなく、具体的なものに触れ、直接聞く話などを通して体験してこその学びがあります。
コロナ禍において修学旅行を何とか実施する方向で何度も計画を練り直し、検討したのにはそういう理由もあります。
延期等もあり、保護者の皆様には修学旅行実施に向けていつも以上にお手数をかけたところがあると思いますが、御協力に感謝します。
今日は、報告会で一人一人が自分の言葉で、声で、スイッチで、自分の感じたことを発表してくれました。
発表する声の大きさにびっくりしたりもしましたが、それだけ張り切って保護者の皆さんの前に立ったのだろうな、自分の体験を伝えたいという気持ちの表れなんだろうなと思いました。
私は、修学旅行の学びに加え、6年間の学びの積み重ねというものも感じることができました。
保護者の皆様はいかがだったでしょうか。
お話しが上手になったなあ、恥ずかしがり屋だったあの子が堂々と発表しているなあ、発表態度が大人びてきたなあ、先生の話を聞きながらしっかり応じてやれているなあ・・・一人一人の様子からそういう成長を見ることができました。
6年間の集大成の修学旅行で、これまで学んだ力を発揮し、報告会も立派に行うことができたことをうれしく思います。
最後に小学部主任が話していました。「これから中学部へ向けての学習が始まります。」と。
「こけ玉」の姿やネーミングセンスに一人一人の個性が表れたように、これからも一人一人のよさを生かしながら、着実に歩みを進めてほしいと思います。
図書室のリニューアルⅡ
先日紹介したように、図書室の充実を図っている本校としては本当にありがたい贈り物です。
今日はその贈呈式が行われ、本校児童生徒の代表が参加しました。
図書委員会委員長、立派なお礼の言葉でした。
図書委員長として、みんなに新しい図書を紹介する役割を自覚しています。
本を読む子は立派に育つ!図書貸し出し数No.1の彼が証明。
感謝状を立派に読み上げ、うやうやしく手渡す姿に感動!!!
僕も本が好き。受け取った瞬間その魅力に釘付けの彼。
その気持ちで先輩たちに続いてほしい。
最後は、記念写真の撮影となりました。
この写真に写る子供たちを見て安心しました。
このうれしそうな顔、そして宝物を持つように大切に抱える姿。
きっと本をたくさん読んでくれるだろう、大切に扱ってくれるだろう、そう感じました。
図書を寄贈いただいたおかげで、こんなにいい顔の子供たちを見られました。
ありがとうございました。
小学部修学旅行
当初の予定から1か月遅れての実施となりましたが、紅葉がまだ残っており、秋の清々しい空気の中で奥入瀬渓流、十和田湖の自然を満喫してきたようです。
出発前は少し雨が心配されていましたが・・・ 十和田湖に着くときには青空も!
日の光に照らされた鮮やかな紅葉に心が躍り。 水面のキラキラに心を奪われ。
コース料理に緊張感を味わい。 練習したナイフとフォークで器用に料理を味わい。
「こけ玉」作りであふれるアイデア。 完成したかわいい「こけ玉」にあふれる愛情。
お土産とたくさんの思い出をもって帰ってきました。
写真を見せてもらっただけで、学校の中にいるだけでは味わえない体験をしてきたことが分かります。
1日の旅行でしたが、子供たちの表情には充実感があふれていました。
23名みんなで一緒に行った修学旅行、きっとこれからも子供たちの思い出の中に鮮明に残るんだろうな。
安心して旅行に行ってくださいと言わんばかりに感染症が落ち着いてくれて本当によかったです。
12月の中学部修学旅行までこのまま・・・。
中学部の生徒たちにも貴重な体験と思い出を。私たちみんなの願いが届くといいなと思います。
図書室のリニューアルⅠ
工事の影響により小さな部屋を利用していた図書室も本来の場所に戻り、児童生徒の読書環境の充実が求められていました。
※本校小学部の八戸市マイブッククーポンの使用率は99%(125/126)、みんな本が大好きです。
令和3年度に入って、図書の寄贈を受けて蔵書が増えたことに加えて、今回はPTAの協力を得て、読書スペースの充実を図ることができました。
これまでの図書室を知っている人が見れば「おっ」と思うはずです。
さあ増えたものはどれでしょうか?
では、答えです。
まず、回転書架。子供たちがクルクル回しながら本を選ぶ姿が目に浮かびます。
次は、くつろぎ読書スペース。足を伸ばしたり、あぐらをかいたり、寝転がったりして本を読む姿が見えてきますね。
そして、いす席。中学生はこちらで読むほうが集中できるかもしれませんね。
※テーブルやいすは、この後新しいものに入れ替え予定です。
明日、図書室に入った瞬間の子供たちの顔を何としても見たいなあと思います。
きっと喜んでくれるだろうから。
この後も、図書の寄贈が予定されていますし、現在未納のテーブルといすも入ってきます。
少しずつ少しずつ読書環境が整ってきています。
今まで以上に本に親しみ、本から様々なことを感じたり、学び取ったりする子供たちに育ってほしいなと思います。
その都度、図書室のリニューアルの様子をお知らせします。
保護者の皆様も、来校の際はぜひ図書室を覗いてみてください。
最後になりますが、図書室の充実について提言いただいた学校評議員の皆様、図書室の整備に向けて様々アイデアを出し、計画をした先生方、予算の調整をしてくれた事務の皆さん、そして、その思いを受け止めて購入を決断いただいたPTAの皆さん、様々な人の思いと行動が形になったなあとうれしく思います。
今後も子供たちのためにアイデアを出し、計画し、行動に移していきましょう。
細やかに爽やかに落ち葉の清掃
全員の写真を載せたいと思うほど、みんなよく働いていますが、今回は、選りすぐりの写真を掲載します。
次から次と葉が落ちてきますが、それに負けないスピードでかき集めていきます。
車庫の中にたまった落ち葉まできれいに!丁寧な仕事ぶりは気持ちいいですね!
後片付けをして、落ち葉を運ぶ姿。小学生の頃の幼さは感じられなくなりました。
いっちょまえになったなあ。そう感じました。
頼りにされると俄然やる気を出す生徒たちです。
学校でも、家庭でももっともっと活躍の場を用意してあげられるといいなあと思います。
そうそう、中学部の生徒たちは挨拶もよかったですよ。
「こんにちは。お疲れ様です。」
私に気付いた生徒たちは爽やかに挨拶してくれます。
そんな生徒たちを見ながら、私は何度もうなずいている自分に気付きました。
スポーツ大会
10月4日の記事で紹介したように、本来であれば、保護者の皆様をはじめ、来賓や地域の皆様と「ともにスポーツを楽しむ行事」としてリニューアルしたものです。
コロナ禍において、「ともに」というねらいは次回以降にとっておくことになりましたが、「スポーツを楽しむ」というねらいには十分迫ることができたのではないかと思います。
今回は、ボッチャ、フライングディスク、サッカー、玉入れ、ポートボール、リレーなど多様な競技・種目に取り組みました。
どの児童生徒もいつものにこやかな表情とは一変し、眼光鋭く的をねらったり、ゴール目指して走ったりする姿が見られました。
その様子を紹介します。
ゴールに向かって~シュート!
的をしっかり見て~えいっ!
加減が難しい・・・。よく見て、体に意識を向けて、集中集中!
やった~。第1位おめでとう! 「がんばったね。」肘タッチ!!
ディスクをまっすぐ投げるのって難しい・・・。
練習の成果あって、微妙なコントロールができたね。 きれいなフォームで得点量産!
中学部の皆さんは、全競技終了後にしっかり清掃まで。ありがとう。
純粋にスポーツを楽しみ、友達を応援したり、讃え合ったりする様子が見られた1日となりました。そう考えると、学校の中だけに限定されますが、「ともに」というねらいにも少しだけ迫ることができたのかもしれないなと思います。
さて、スポーツ大会は隔年開催なので、今度は令和5年度の開催です。
その頃には、コロナ禍も収束しているといいな、そして、保護者の皆様、来賓の皆様、地域の皆様など学校を支えてくださる方々と「ともに」より充実したスポーツ大会が開催できるといいなと思います。
見られる緊張感を力に変えて
「ブレーメンのおんがくたい」の劇をやるのだそうです。
私もそうですが、招待状をくれた子供たちも10月14日が待ち遠しくて、「練習がんばってます。」「14日来るんだよね!」と顔を合わせるたびに声を掛けてくれます。
Hさんは、日が近づくにつれて「あ~ドキドキする~」とちょっと緊張している様子を見せていました。
緊張感を味方にできるかどうかで力を発揮できるかどうかが決まります。発表の場というのは、子供たちが緊張感とどのように付き合うかを学ぶよい機会ですよね。
私は、発表に向けて気持ちを上手に作ってくれているといいなあと思いながら教室に向かいました。
すると、緊張すると言っていたHさんはやる気満々で私のことを待ち構えていました。
Hさんが張り切って発表する姿を見ることができてホッとしました。
一方で、Nさんは、その盛り上がり方と自分の気持ちのレベルに戸惑ったのか?少し引き気味で発表がスタートしました。犬の鳴き声があんなに上手なのに、今日はできるかな?と少し心配しながら見ていました。
でも、その心配もすぐに消えました。途中で担任の先生が一緒に歌って踊って、何かひと言声を掛けると、いつものNさんが戻ってきました。うまく気持ちの整理をつけたんだなと理解しました。
担任の先生が子供たちの心のよりどころとなっているからこそ、緊張感やネガティブな感情をうまく力に変えることができたのかなと勝手に想像して見ていました。
そういった場面を経て、発表は大成功でした。
最後になってしまいましたが、劇の様子を紹介します。
自己紹介 ブレーメンへ向かう場面
「○○の役をやります。よろしくお願いします。」 「ブレーメンへ行こうよ♪ブレーメンへ行こうよ♪」
家の中をのぞくと 泥棒は逃げていき
「泥棒がいるぞ。驚かせて追い出そう!」 「やった~」
「ヒヒ~ン、ワンワン、ニャ~オ、コケコッコ~!」 「おいしいごちそうをいただきます。」
後期が始まりました。
校長先生は、用意したスライドを見ながら、子供たちに語りかけます。
子供たちは、教室でモニターに映るスライドを見ながらお話を聞きます。
もうすっかりこのスタイルに慣れてきました。
各教室では、担任の先生たちが小学部1年生には1年生なりの、中学部3年生には3年生なりの語りかけで、校長先生のお話を子供たちの心の更に奥に届けています。
避難訓練でもそうですが、全体で行うべきところと、それぞれの実情に合わせて行うべきところが明確になり、学習の効率化、個に合わせた最適化が図られているように感じます。
コロナ禍で学んだこのような学習スタイルは、今後も生かされていくのでしょう。
さて、校長先生のお話の中にあった、「スポーツ大会」について少し紹介します。
「スポーツ大会」は、これまで「運動会」として行われていたものをリニューアルして実施するものです。
「運動会」では、子供たちは「競技者」、保護者や来賓の皆様は「参観者」という立ち位置で行事が行われていました。どちらかというと『見ていただく』色が強いものでした。
私たちは、生涯に渡ってスポーツを楽しむ人になってほしいという思いから、ボッチャやフライングディスクなど大人になっても継続して取り組めるような競技・種目を積極的に学校の体育に取り入れ、その成果を「生かす」場として「スポーツ大会」を位置づけました。
「生かす」と書いたのは、成果を見てもらうことにとどまらず、できるようになったことを生かして他者と一緒に楽しむ場としたいという意図があります。つまり、保護者、来賓、地域の方、本校に協力してくださる皆様など「スポーツ大会」に来ていただける方は参加者として、ともにスポーツを楽しむ行事にしたいと考えています。
今年度は、10月16日(土)に開催される予定でしたが、児童生徒のみでの実施となってしまいました。
大変残念ですが、子供たちを支えてくださっている皆さんと一緒にスポーツを楽しもうという目的を達することができる日に向けて、まずは子供たちが楽しくスポーツをするという第一歩を踏み出したいと思います。
後期は、スポーツ大会を始め、修学旅行、校外学習、交流及び共同学習など様々な学習活動が用意されています。
そのときの状況によって様々な変更があるかもしれませんが、可能な限り子供たちの学習が充実するよう、よい体験を積み上げられるよう努力していきます。
これまで同様、御理解と御協力をお願いします。
今日は 前期終業式
校長先生は、始業式で話された2つのお願い(がんばってほしいこと)について、子供たちがよく頑張っていたことを拍手で褒めてくれました。
一つは健康(特に感染症の予防に関すること)の取り組みです。
マスクを着用できるようになったり、自分から手洗いや手指消毒をしたりといったウイルスを寄せ付けない行動に加え、毎日継続してコツコツと運動も積み重ね、ウイルスに負けない体作りという面でもよくがんばったと思います。
もう一つは、自分で考えて行動することです。
アイデアを出し、考えを表現し、様々なことにチャレンジする。そんな姿がたくさん見られた前期でした。
例えば、図書室の前におすすめの本を紹介するコーナーがあります。
図書委員会の皆さんが自分のおすすめを自分の言葉で表現しています。
直接関わったり、話したりということだけでなく、こうした形でみんなに思いを伝えよう、届けようとして表現すると、それをきっかけに他者の行動を変えることができたりします。
おすすめの紹介に刺激されて行動した(その本を借りた)人がどれぐらいいたか調べてみたりするともっと楽しいな、などと考えてしまいました。
子供たちには、発信する良さを存分に味わってほしいなと思います。
式に続いて、全校集会が行われました。
発表の内容を動画で編集したものを教室で視聴するという形です。
ある先生が、「動画見ましたか?すんごくよかったですよ!」と言って職員室に戻ってきました。
私も遅ればせながら見てみました。
小学部2年1組、3年1組の「ブレーメンのおんがくたい」の紙芝居発表、1年4組の動物クイズ、4年生の縄跳び、ラジオ体操、係活動、国語、算数、畑での学習の様子、体操、制作活動、音楽でタンブリンをたたく姿、いつもそばで見ている先生方はもちろん成長を実感していると思いますが、少し遠目から見ている私には見違えるほどに成長した姿に見えました。
保護者の皆さんにも是非見ていただきたいなあと思いました。
様々な行事が中止、縮小されている中ですが、後期には参観週間が予定されています。
保護者の皆様には、是非来校いただき、子供たちの成長を感じていただければ幸いです。
注意深く見ること、積み重ねることの成果あり
テーマは「バランスのよい食事」
ある日の給食を取り上げて、使われている食材を考えたり、3つに分類した栄養素(①体温を上げ、体を動かすもとになるもの、②筋肉や歯、骨をつくるもとになるもの、③風邪をひきにくくしたり、おなかの調子を整えたりするもの)に分けてみたりという学習が展開されました。
生徒たちは給食の写真をよく見ながら、食材を言い当てていきます。
しかし、その次の3つの栄養素に分類するのは難しいだろうな、と勝手に思いながら授業を見ていました。
その思いはよい意味で裏切られました。
生徒たちは、100%とはいかないまでもほぼ正確に分類しているのです。
そう言えば、思い当たる節がありました。
食堂の前にはこの分類表が掲示されています。立ち止まってよく見ている姿を見かけるなあと思い出しました。
そしてもう一つ、そうだ、この子たちは、小学生の時に給食の放送をしていた子供たちだということに気付いたのです。
普段から目にする環境の中で今日の食材は何色の栄養かな?と注意深く見ること、自分で給食メニューを読み上げたり、掲示板の整理をしたりする学習の積み重ねが、今日の姿につながっていることに感動すら覚えました。
日々の生活の中でしっかり子供たちの中に知識を積み上げてくれている主任栄養士さんをはじめ、給食に関わる皆さんの取り組みの成果を見ることができてうれしく思いました。
その意図を汲んでしっかり学んでいる子供たちはもちろん素晴らしい!
そんなこともあって、私は、給食を食べながら、今日は何が入っているのかな?といつもより注意深く確認しながら食べてみました。そうすると、実に様々な食材が使われていることに気付きました。
そして、注意をしっかり向けると素材の味もより鮮明に感じることができるような気がしました。
こんなに栄養を考えて作られたおいしい給食を今まで急いでかき込んでいたのはもったいない!と反省・・・。
明日は、前期の終業式。前期の給食最後の日です。
生徒たちに負けないよう、今日の学習を生かして明日の給食に使われている食材にたくさん気付けるように注意深く見ながら、味わいたいと思います。
青森県特別支援学校総合スポーツ大会
今日は、第1回青森県特別支援学校総合スポーツ大会の日です。
本来ならば、本校の中学部生徒もあのユニフォームを着て、他校の生徒と競い合う姿が見られるはずでした。
しかし、感染症防止対策を優先せざるを得ない事態になったことから、競技の実施方法を工夫し、各校をオンラインでつなぐ形式で大会が開催されることとなりました。
本校では当日開催の競技には参加せず、各学校で実施した記録の提出による参加の仕方となりました。
生徒たちは、当日の競技はありませんが、やはり試合の様子が気になるようで、午後から行われているオンラインバレーボールの様子を体育館や美術室などに分散、集合して、観戦していました。
中には、ユニフォームを着て観戦している生徒もいました。
また、バレーボールの動きについて、先生に質問し、レクチャーを受ける生徒もいました。
見ていると、やりたくなってきますよね。
そんな姿を見ていると、無責任な私は、やっぱりやらせてあげたかったなと思わずにはいられません。様々な大会が中止になり、日頃の成果を発揮する場がなくなってしまうのは悔しいですよね。楽しみにしていた子供たちがいるだけに、本当に悔しいです。
でも、子供たちの安全を最優先に判断し、当日まで、オンラインでもできる競技のやり方、運営の工夫など様々準備してこられた方々のことを思うと、オンラインであっても開催していただいたことに感謝しなければならないなと思います。
普通に実施していたら、何事も当たり前で、このスポーツ大会に対する子供たちの思いまで感じ取ることはできなかったかもしれません。
今回は、困難な中でも開催していただいたおかげで、子供たちがどんな思いでこのスポーツ大会を見ていたかを知ることができました。主催者の皆さん、参加した生徒の皆さんありがとうございました。
来年こそは、直接顔を合わせて、競い合う大会になることを期待したいと思います。
ユニフォームに込められた思いを力に!
緑と白、リバーシブルで着用できます。
このユニフォームは、特別支援学校スポーツ大会やサッカーなどの交流試合のときに着用するものです。30着あるので、校内での練習試合でも活用できます。
気持ちも新たに、今まで以上の力を発揮してくれることを期待しています。
デザインは、本校の若手教員によるもので、考案者の専門であるバスケットボールのユニフォームのイメージとなっています(かっこいい!)。
なお、肩のところにある蜂2匹は、本校の略称「八二(はちに)」から来ていて、本校親父の会のTシャツで採用されていたマークです。
これは、かわいいと評判であったこと、親父の会のパワーにあやかりたいとの思いから子供たちのユニフォームにも採用されたと聞いています。
ユニフォームに込められた思いがきっと子供たちの力になることでしょう。
地道な作業+地道な作業=成果
夏季休業が明けてグラウンドを見ると、トラックの土の部分が芝生の草に浸食されて緑色に染まりかけていました。
トラックがトラックであるうちに手を打たないと、大変なことになってしまいます。
そんなときに頼りになるが、中学部の生徒です。
作業学習の時間などを利用して、グラウンドの草取りをしてくれていました。
機械を使うことができない部分なので、一本一本丁寧に草を抜いています。
気が遠くなるような作業ですが、生徒たちは黙々と取り組みます。
生徒の姿から、「没頭する力」と「小さなことからコツコツと」の大切さを改めて感じました。
生徒たちが抜いた一本一本の積み重ねできれいなトラックが戻ってきました。
ありがとうございます。
きっとグラウンドを走った小学部の児童たちもいつもよりペースが上がったと思います。
これからも学校のみんのために活躍する中学生であってほしいと思います。
期待しています。そして、頼りにしています。
校長先生と一緒に!
学級単位での学習が多くなり、ちょっと刺激が少ないかなあと心配していました。
ところが、校内を歩いていると、いつもは見かけない人が教室の中に・・・。
校長先生です。
「まねっこ」の活動をしているところに通りかかった校長先生を誘って一緒に学習していたということでした。
自ら刺激を求め、近くにいる人を巻き込んで学習を充実させる力を持っている子供たちの姿を見て、少し安心しました。
また、困難な状況だからこそ、子供たちの声にしっかり耳を傾けて、その気持ちに応えていくことで学習の充実につなげなければならないなと思いました。
そうしたことを率先して実践している校長先生の姿に刺激を受けたのは私だけではないはずです。
子供たちの発信を受け止めながら、みんなで充実した学習を作っていきたいと思います。
体を動かす楽しさ、心地よさから始めよう
その理由として、肥満傾向にある児童生徒が多いこと、登下校も送迎によることが多く絶対的な運動量が少ないこと等があります。そして、このままでは、将来の生活の基盤となる健康が脅かされてしまう、働いたり余暇を楽しんだりする体力が育たない・・・といった心配がありました。
体を動かす楽しさ、心地よさ、目標をもって取り組む意義を感じることができれば、運動の習慣が身に付いていく、そして健康に一歩近付く、そう考えて準備し、取り組んでいます。
ちょうどコロナ禍に巻き込まれ、当初予定していた活動はできませんが、それでも様々な運動が展開されています。
今日はその様子を紹介します。
会話のできるスピードでスロージョギング ちょっとスピードアップして競走(インターバル走になっています)
友達と一緒に取り組むことで単調と思われがちな走ることも楽しい運動になります。
競走するタイミングも二人で決めることで「よしやるぞ」と意欲がぐんと高まっています。
※スロージョギングとインターバル走の効果の説明は他に譲りますが、とても効果的な運動です。
室内でも歩いたり、走ったり 階段を軽快に駆け上がる
集団の動き、運動の流れに乗って自然に体を動かすことを大切にしています。
階段を駆け上がる子に「軽い動きだね」と声を掛けると、「見ててね。」と、やる気満々に、さらに軽快な動きで駆け上がって見せてくれました。
動画を見ながら体操 楽しいけど運動効果抜群のトランポリン
まねをするのが得意な子供たちは、動画と自分がシンクロすることが楽しいようです。
体に伝わる感覚を楽しみ、それを繰り返し味わうことで相当な運動量が確保されるトランポリンはなかなかの優れものです。
意欲を支えるために必要な、「交流感」(他者と関わっている感じ)、「有能感」(自分はできるという感じ)、「自己決定感」(自分で決める感じ)が活動のあちらこちらで見られます。
これらを大切にしながら、私たちが意図している体を動かす楽しさ、心地よさ、目標をもって取り組む意義を感じるということは形になりつつあると考えています。
あとはそれを健康に結びつけることです。
肥満の解消という形で成果が見られることを期待しつつ、今後も継続して、楽しく、心地よく体を動かすことに取り組んで行きたいと思います。
夏季休業前の全校集会
外崎教頭先生からは、夏休みは好きなことに打ち込める時間、好きなことを増やせる時間というお話がありました。好きなことに取り組んでいると人は生き生きしますよね。
普段はちょっとがまんしていることに思う存分取り組んでほしいと思います。
そして、この機会にぜひ新しい好きなことも見つけてほしいなと思います。
ただし、生活指導部の先生からお話があったように、生活リズムを整えること、手伝いをすること、安全に気をつけて遊ぶことなど一定のきまりの中で生活することを忘れてはいけません。好きなことといってもゲームやテレビ三昧という過ごし方がよいかどうかしっかり考えてみましょう。
さて、全校集会は職員室からの放送を聞きながら、各教室でテレビを見て参加する形態をとっています。各教室ではどんな様子かな?と見に行ってみると・・・
これは、全部小学部1年生の写真です。
入学してから4か月の間に、先生のお話をよく聞いたり、テレビで示した画像に注目して見たりすることができるようになっていました
中学部の1年生を見てみると、
さらに立派な態度、姿勢で参加しています。
こうした全校集会などの機会に、年齢段階を意識してみると、成長の様子を感じることができます。
例えば、
小学部1年生は、隣に座っている先生にピタッとくっつきながら自分で座れるようになってきたな。
小学部4年生は、先生の言葉掛けを聞いて座ったり立ったり自分でコントロールしているな。
中学部1年生は、放送を聞きながら自分で次の行動を準備しているな。
といった感じです。
今は、各教室で実施しているので、他との比較ができにくく、子供たちや担任の先生たちはその成長の段階を捉えることは難しいのかもしれませんが、端から見ているとはっきり成長の跡を感じることができます。
一方で、身近にとてもよいモデルがいるのにもったいないなという気持ちにもなります。
みんな一緒に集会ができるようになったときには、近くにいる先輩の姿を見てまねをする、先輩は手本となるようにがんばるなど、相互作用が生まれることでより学習が充実するだろうなと期待がふくらみます。
はやくそういう日が戻ってきてほしいなと思います。
学習の成果を発表する場
「これから、作業学習の家庭班で作った製品を販売します。よろしければどうぞ。」
その表情と態度から、がんばって作った製品を見てほしい、それを評価してほしいという気持ちが感じられました。
職員室にいた先生たちもその気持ちを感じ取ったのでしょう、密にならないようにと気を遣いながら、順番に買い求めていました。
販売していたのは、「ポチ袋」と「巾着袋」。
「これはどうやって作ったの?」、「どうしてこの大きさにしたの?」様々な質問が飛んできます。
想定していなかった質問もあるし、「今度は●●の袋があるといいなあ」など要望も出てきます。
一つ一つの質問・要望に丁寧に応えようと考えている姿が頼もしく見えました。きっと、お客さんの要望に応える製品を検討・工夫する中で、さらに学習が充実することでしょう。
今回は家庭班でしたが、夏季休業が終わってしばらくすると、作業学習の成果を発表する場がたくさん用意されます。
その度に、生徒たちの自信に満ちた製品アピールなどを聞くことが楽しみです。
生徒たちが自信をもってアピールする姿は、学習の充実度を物語るよい指標ですから。
「本物」が放つ魅力
私たちも授業の前に手本を見せることがありますが、子供たちの理解の役には立っても、今日のように憧れや羨望のまなざしで見られることはなかなかありません。
やはり「本物」は違うなと思います。
相手の足下への正確なパス、そして、ピタッと足下に収める正確なトラップ・・・ド素人の私でもその高度な技術が分かります。子供たちも同じように感じたのでしょう。
「本物」に触れると何が違うか?
まず、子供たちのやる気が違います。
「本物」の選手に見てもらいたい、自分もそうなりたい、「本物」の選手に認められたい、自然にそういう気持ちが湧いてくるようで、いつも以上に力が入っているように感じられました。
そして、「本物」は子供たちの夢にも影響を与えます。
私は確かに聞きました。
「僕、サッカー選手になりたいという気持ちが大きくなってきたな。」
中学部1年生男子のこの言葉がすべてを物語っていますね。
子供たちのやる気、そして将来の夢に与えた影響、今回の授業は大成功でした。
ヴァンラーレ八戸の皆さん、ありがとうございました。
ボッチャで学ぶ大切な「コントロール」
ボッチャは、赤、青の各6個のボールをルールに従って投げていき、的となる「ジャックボール」に一番近いボールの色のチームに得点が入るというゲームです。
今日は、地域総合型スポーツクラブHachinohe Clubから講師を招いて教えていただきました。
ボッチャは、ボールを転がすことができれば参加することができます。
つまり、誰でも参加できる、楽しめるというユニバーサルスポーツの理念にぴったりなんです。
ゲームのやり方、ルールはシンプルでも、ジャックボールに向かって、投げるボールをコントロールするためには様々な力が必要になります。
ものを見る力、注意を持続する力、意図通り体を動かす力、そして、気持ちをちょうどよいレベルに維持する力などです。これは日々の学習で大事にしていることと重なります。
ナイスコントロール!(集めたわけではありません。ねらって投げた結果です!)
※これを、ボッチャが上手くできたというのはもちろん、様々な力を総動員することができた結果だと捉えることがとても大切な視点ですね。
子供たちは、「ボッチャをがんばる」「勝ちたい」という気持ちで、一所懸命に取り組むことによって、こうした力を無意識のうちに発揮しようとします。それが子供の成長につながります。ボッチャに限らず、スポーツのよさはそういうところにあるのだと思います。
今後も、サッカー(中学部)、フライングディスク(小学部)など外部講師を招いてスポーツの授業が行われます。
勝敗を競いながらも、スポーツを通して子供たちの様々な力を総合的に伸ばしているという視点で授業を展開することで、スポーツの楽しさを味わう、工夫する面白さを感じる、上手くいった達成感を得るなど、子供たちがスポーツを通して学ぶときに大切な気持ちを育てたり、引き出したりする関わりができるのではないかと思います。
今回のボッチャを見ていて、何をやるかも大事ですが、そこで何を学んでいるかを意識して子供と関わることを大事にしたいなということを感じました。
校内の掲示:中学部編
校内を歩くと中学部の生徒が書いたポスターがいたる所に貼ってあります。
中学生になると、相手に伝えようとするメッセージ性のある掲示が多いなあと感じます。
成長の跡を感じますね。
図書委員会の生徒が書いたポスター
6月の環境月間に合わせて、作成してくれました。
そのほか、調べたり、考えたりしたことをまとめて掲示しているもの。
新型コロナウイルス感染防止対策に関連する学習から。
校内を歩く際に個性的なポスターや掲示を見つけてください。
校内の掲示:小学部編
掲示されているものを制作するまでに学習が様々展開されています。
今回は、小学部の掲示をいくつか紹介します。
毎日調べた天気を月単位でまとめていました。 田んぼに出かけてかえるを捕まえてきて、毎日
子供たちが晴れが多いかな?雨が多いかな? お世話をしています。今日の餌はコオロギだそ
とわくわくしながら数え、整理しているようすが うです。命の営みを感じずにはいられません。
目に浮かびます。 絵からかえるに対する愛情が感じられます。
その他にも、校外で観察したあじさいの様子を表現したり、雨の季節に合わせた制作に取り組んだりしています。
学校においでの際は、ぜひ御覧ください。
教育実習生の研究授業
期間が2週間の3名の先生は教育実習も終盤に差しかかっているところです。
今日は、その3名の先生の研究授業が行われました。
研究授業は、様々な先生が参観し、授業の後には研究協議を行います。
こんな感じです。
直接授業を見られなかった先生は、動画で授業を見ます。
そして、先生方は、気付いたところを付箋に書き出します。
それを、よい点(Keep)、課題点(Problem)、工夫・挑戦する点(Try)に整理し、次の授業につなげます。
※本校ではこのような授業改善の取組を行っているのでそれを活用して教育実習生の協議を行いました。
3名の先生たちは、先週来たばかりとは思えないぐらい、子供の様子をしっかり捉えて、子供の小さな反応を丁寧に拾いながら授業を進めていました。
算数の時計の授業、遊びの指導での絵の具を使った制作活動、生活単元学習でのオリンピックをテーマにした授業、どの授業も子供たちは自分のがんばっている姿、できている姿を見てほしいという気持ちがあふれたとても意欲の感じられる授業でした。
これまでの7日間で子供との関係を築き、子供のことを少しでも理解しようと一所懸命考え、どうすれば子供の学びにつなげられるか頭を悩ませながらもアイデアを絞り出して授業を計画してきたのだということがよく分かりました。
期待していたとおり、教育実習生が来てくれたおかげで本校の児童生徒も今までにない学びを得ることができました。
来てくれてありがとうございます。
あと2日、お互いによい経験、よい学びを得られるよう積極的に関わっていきましょう。
小4~6年生保護者の進路懇談会
内容は、中学部の見学会ということで、4~6年生の保護者の皆さんにとっては、近い将来進学するであろう中学部の学習の様子を知る良い機会です。
中学部から始まる「作業学習※」の様子を見学したり、中学部の生活について懇談したりしました。
※作業学習の様子は、6月14日(月)、18日(金)の記事を御覧ください。
見学した保護者の皆さんがお話するのを聞いていると、
「中学生になるとずいぶん大人になるなあ。」
「うちの子もこんなにできるようになるかなあ。」
といった声が聞こえてきました。
声を大にして言いたいのは、「大丈夫、きっとできます」ということです。
その背景には、
1つ、『よいモデルになる先輩がいる』こと、
1つ、『保護者の皆さんが思っているよりも子供たちはたくましく育っている』こと、
があるからです。
安心してください。
急に慌てることはありません。
着実に一歩一歩進む子供たちの歩みを見守ってください。
ただ、小学部、中学部、高等支援学校、就労等の卒後の生活とつなげていくときに、ずっと変わらずに大事にしなければならないことがあります。
それは、「毎日同じリズムで生活すること」、「健康を維持すること」です。
ここだけは何としても整え、維持しなければなりません。
児童生徒であるときも、社会人になってからもそれは変わることはありません。
これができていないと学校での学習や卒業後の生活が大きく揺らぐことになるからです。
今から整えていきましょう。
もうすでに整っているという人は、できるだけ自分でそれが維持できるようにしていきましょう(朝起こしてもらっている人は自分で起きる、着る服を準備してもらっている人は自分で準備するなど)。
教育実習が始まりました。
始めに校内を一巡して小学部1年生から中学部3年生までの学習の様子を参観していただきました。
本校の子供たちは、お客さんが来ることをとても喜ぶのですが、今回は特に「どこから来たんですか?」「いつまでいるんですか?」と若い教育実習生の先生に興味津々です。
中には、給食のときに近くの席になってどきどきしてしまった子供もいたようです。
でも、ちょっと緊張しながらも関わりたいという気持ちの方が上回ったようで、食べ終わった後、とてもいい笑顔で会話を楽しんでいました(もちろんマスク着用、距離確保です)。
これから2週間又は3週間、教育実習生にはしっかり学んでいただくのはもちろんですが、本校の子供たちにも教育実習生との関わりから様々なことを学んで欲しいと思います。
校内実習最終日
1週間継続して作業を続けるということでだいぶ疲れているはずですが、初日に紹介したとおり、ペース配分が上手くいったためか、生徒たちも先生たちも元気にがんばっています。
初日に畑班の写真を掲載したので、今回はほかの5つの班の活動を紹介します。
まず、紙すき班。
原料となる紙をちぎって ミキサーでさらに細かく マスクケースやポチ袋など
木工班。
丁寧にやすりがけ まな板、スマホスピーカーなど
家庭班。
織機で丁寧に コースター、巾着袋など
リサイクル班。
シュレッダー 空き缶運び 缶つぶし
環境整備班。
職員室のごみ回収 廊下の拭き掃除
写真を撮っていて感じたのは、みんながんばっているのはもちろん、意欲的だなということです。
いつもはちょっとやんちゃな生徒も床掃除のやりがいに目覚めたのか、自分で汚れを見つけてはせっせと床磨きに取り組んでいました。「きれいになった」と言われて満足そうな表情をしています。
担任の先生は、「求められる仕事をして、褒められる」これにつきるなあとお話ししてくれました。まさに、他者に求められる、他者に感謝されるということが、人の原動力なのだと思いました。
実り多い校内実習になったなと思います。中学部の皆さん、お疲れ様。ありがとう。
第2回いじめ防止委員会
今回は、第1回生活アンケート※の集約結果について確認し、協議を行いました。
※生活アンケート:児童生徒が普段の生活の中で困っていること、こうなりたいとおもっていることなどについて把握するためのアンケート
今回も児童生徒本人が回答してくれたり、保護者が本人の気持ちを代弁する形で回答してくれたりして皆さんの思いがよく伝わってきました。
なかでも、こんなときはちょっと悲しいという気持ちを絵に描いて表現してくれた生徒もいました。自分の気持ちを素直に表してくれているのだなと感じます。
こうした中から、いじめの予兆を早期に発見し、早急に対応することを目的として、皆さんの思いをしっかり受け止め、どう捉え、どのように対応するかについて話し合いました。
いじめ防止専門員の浦邉氏から、コミュニケーションの課題が多く挙げられており、自分の気持ちを上手に表現できないことによって他者とのやりとりの中でトラブルに発展しやすく、それが積み重なるといじめということにつながってしまうことがあるという指摘がありました。私たちが普段行っている絵カードやサインなどを使ったコミュニケーションの学習を通して相手と気持ちを共有することもいじめの未然防止につながるのだなと認識を新たにしました。
さらに、私たちは指導する場面において注意することに意識が向きがちであるが、良いところに着目して褒めることを忘れてはいけないというお話もいただきました。自己肯定感を高め、安定した気持ちで過ごすこともいじめの未然防止につながることですね。
そう考えると、普段の指導であれを教えた、これを教えた、○○ができたということだけでなく、どのように教えるか、その中で子供たちは何を感じているかというところに思いを至らせることが大切なのだと思いました。
自分を表現でき、自分を認められる環境の中ではいじめのもとになるトラブルも起きにくいのかなと思います。
家庭、関係機関と子供たちの思いを共有できるように、そして同じ視点で褒めてあげられるようにこれからも連携・協力を進めていきたいと思います。
学校評議員会
説明する校長先生
「大規模改修終了後の教育活動」、「新型コロナウイルス感染症対策」が大きな柱でした。
1点目について、大規模改修が終わったことで、教室にゆとりができ、多目的室が確保されたため、教育活動が柔軟に展開できていることが話題になりました。
その中でも図書室について、これまでの「仮の図書室」を知っている評議員の皆様から、格段に図書室らしくなったと褒めていただきました。
「学校の中でも図書室は大切な場所、環境が整えられたことに加え、本に親しむ工夫もされていていいですね。」とおっしゃってくれた評議員さんもいました。
寄贈いただいた図書、これからいただく予定になっている図書もあります。これからもさらに充実させていきたいなあと思います。
2点目については、今回のメインテーマにもなっているところです。
感染防止対策、教育活動の工夫等について様々な視点からご助言いただきました。
その中で、「これまでやっていたことを変えるチャンスでもある」というお話をいただきました。
私たちが考えてきたことを後押ししてもらっているようでとても心強く感じました。
コロナ禍で苦労しながら取り組む中で改めて整理したことを、今後の教育活動に生かしていきたいと思います。
お忙しい中、貴重なご助言をいただいた評議員の皆様、ありがとうございました。
校内実習で学ぶこと
生徒たちが作業学習で取り組んでいることを集中的に行う期間です。
畑班 畝を立てています 畝の上面をならしています
私は、つい気合いを入れてがんばろうと思ってしまう質なのですが、学習の様子を見ていると、張り切る子供たちの意欲を受け止めつつ、肩の力を抜いてあげる言葉掛けが聞かれました。気合いを注入したい私としては、少し拍子抜けしてしまいましたが、よく考えてみるとその真意が分かりました。
普段の作業学習はせいぜい2時間、外に作業に行っても半日程度で終了です。
しかし、1週間の実習は、1日に作業をする時間が長いこと、作業を毎日続けるということなど、いつもとは比べものにならない負荷が掛かるのです。だから、ペース配分を大切に考え、最終日まで作業を続けられるようにしているのだなと思いました。
スタートダッシュだけよくても、最後まで持続できなければ「できなかった」ことだけが残ります。最後までやりきった実感が「できた」という達成感につながります。そう考えると、やはりペースというのは大切です。最初は先生が調整しながら、少しずつ自分でコントロールできるように。
校内実習にはそういう面の学習効果もあったか・・・。改めてその意味を知りました。
スクールバスが12台の朝
来年度、本校に入学・転学を考えている方を対象に、学校のことを説明したり、授業の様子を見ていただいたりしています。
その中で、「本校では、スクールバスを6台運行しています。今年は、感染症防止対策のため、乗車人数を半分程度に減らすため、乗車率の高い朝の時間帯は、12台で運行しています。」と説明しています。
そう説明していて、12台で運行しているバスの様子をまだ知らない方もいたかもしれないと気付きました。そこで朝の様子を少し紹介します。
校門脇にいつもの6台のバスが駐まり、
駐車場の奥の方にさらに6台が駐まる。
このほかに送迎サービスの車、保護者さんも入ってきます。
どこかのバスターミナルかと思うほどの光景です。
その中を、
バスから降りてくるおよそ160人の子供たち、
送迎されてきた30人の子供たち、
12名の添乗の先生、
12名の介助員さん、
そして出迎えに出る先生たち数十名が行き交います。
活気があって1日のスタートを感じる時間であると同時に、安全面で細心の注意を払わなければならない時間でもあります。
ですから、安全のための約束がいくつかあります。
例えば、「車が動くときは、歩行者用の信号を赤にしてその場で止まる」という約束。
初めのうちは信号のカードやミニチュア信号をもって子供たちに「赤」であることを伝え、一緒に止まって待つように指導している姿が見られます。
また、待つときに手持ち無沙汰だとすぐに動きたくなってしまうので、子供たちが好きな歌を歌ったり、ちょっと体をブルブルさせて遊んだり、様々な工夫をしながら待つということができるようにしている姿もよく見ます。
1年生のときに泣いていたあの子が、今は余裕の表情で止まって待てる、という姿を見ると積み重ねが持つ力の大きさを感じます。
遊びの場面や学習の場面では待つ時間は少ない方がいいのですが、このような安全に関わるところでは待つこともとても大切なことですね。止まれないと事故に遭ってしまいますから。
毎日、毎日、信号に合わせて止まるということの繰り返しですが、その中で子供たちは自分をコントロールすることも学んでいるんだなと思います。
朝と帰りの日常的な光景ですが、そういう目で見ると一歩一歩確実に成長している子供たちの姿を感じることができます。
今は「なんで止まらなきゃいけないんだよ~」と思っているであろうあの子も、いつか信号に合わせて行動できるようになるんだろうな。その日がくるのが楽しみです。
眼科検診をきっかけに「見る」大切さを考えた
何事も心配しているのは私だけのようで、子供たちは落ち着いた様子で検診を受けていました。
※個人的に、目に何か近付いてくる恐怖は耐えがたく、歯科検診よりも眼科検診の方が緊張感が高いです。
学校では、視力検査と眼科検診で子供たちの「見え」に関する情報を得ています。
視力検査ではどれくらいの解像度があるか(細かいところが見えるか)を測ることができます。
眼科検診では、目の病気があるかどうかを調べることができます。
視力がよく、眼病もなければ、ちゃんと見えているはず、なのですが、必ずしもそうとは言いきれないのが難しいところです。
このほかにも、目を動かす力、見るべきものとそうでないものを区別する力など様々な力が総合的に絡み合って「見る」ということができているということを意識しておかなければなりません。
また、ものを見る経験をしないと、見える目を持っていてもしっかり見ることはできないのだそうです。
ですから、視力検査や眼科検診で見る力の基盤となることを把握し、必要であれば治療やめがね等の補助具の調整をすることが前提となりますが、学習や生活の中で多様な「見る」経験ができる機会を用意することが大切になります。
具体的には、ゲームやテレビ、動画視聴などの一方的に入ってくるものの時間を減らし、自分から見ようとするもの(絵本、間違い探し、積み木、ブロック、プラレール、パズル・・・)を増やしていくということになります。
そういう活動は、大人と子供の共同活動になりやすいのもよいところ。
子供の頃の気持ちに戻って一緒に楽しんでみてはいかがですか。
避難訓練に学ぶ、事前と事後の学習の大切さ
今年3月に校舎の大規模改修工事が完了したことから、今回初めてグラウンドへの避難を行いました。
子供たちも、私たちも初めてということで、前日までに先生方は様々な疑問を出し合い、確認しながら訓練当日に備えていました。災害時のことなので、確認しすぎということはありません。イメージがしっかりできるまで、納得ができるまで確認するというのはとてもよいことです。
<ちょっと脱線>
本校は教員の数も多いので、「おっ、そういうところに気付くか!」と感じることが多くあります。多くの目で、様々な角度から物事を見ることができるというのが本校のいいところだなと思います。今回初めての場所への避難ということで、先生方の力が結集する機会となり、校長先生の言う「みんなで、みんなを」につながる取組になったなと思いました。
さて、初めてのことというのは、私たち以上に子供たちも不安なはずです。
特に、小学部の1年生はどうかなとちょっと心配していました。
ところが・・・
一人で 友達と一緒に 先生と一緒に
訓練放送に驚きながらも、見事に机の下に避難することができていました。
話を聞いてそれも納得。
事前に、隠れる練習をしたり、避難経路を確認して一度動いてみたりしっかり学習を積み重ねていたそうです。
さらに、不安な気持ちに打ち勝つためには、友達とのつながり、教師との信頼関係がとても大切なのはいうまでもありませんが、そういったところも普段からの積み重ねが生きたのかなと思えました。
そうした避難の様子を見ていた校長先生は、講評の中で子供たちをたくさん褒めてくれました。
「ヘルメットはみんなの命を守るもの。しっかり被って避難できて○」
カメラから広がる楽しいやりとり
今日は、小学部1年生と一緒に「一本松」まで散歩に出掛けてきました。
私は一人の男の子と一緒に歩くことになりました。
とってもおしゃべりな子で、最初からたくさんお話してくれました。
「ママの車(と同じ)。」⇒「ママは白い車なんだね。」⇒「うん。」
「あっ、たんぽぽ。」⇒「いっぱいあるね。一つとってもいいかな。」⇒「いいよ。」
そんなやりとりをしながら歩いていきました。
私が写真を撮ろうとデジタルカメラを取り出し、前を歩く友達の様子を撮り始めると、急に草むらに向かって走り出しました・・・。
「戻っておいで・・・」と言いかけて思わず笑ってしまいました。
何と、草むらの中でポーズをとってこちらを見ているのです。満面の笑みで。
「写真撮るよ。ハイチーズ。」そう言って写真を撮りました。
撮り終えると満足そうに私のそばに来て彼はこう言いました。「先生、あっち。」
そしてカメラを貸してというように手を差し出してきました。
彼が撮ったのがこの1枚。
このポーズも彼の指示でした。
この指の先には、彼が気に入って何枚も撮影したものがあります。
木の枝がとてもきれいです。
カメラを取り出したことで、こんなに楽しいやりとりが生まれました。
お互いの役割を交代しながら、何度も写真の撮りあいっこをしました。
とても充実した時間でした。
最後に、彼の発想が生きた1枚。フェンスをうまく使っています。
「がお~っ。」⇒「ライオン?」⇒「うん。」
小学部の学年集会で培う力
その中でも、子供たちの学習ペースや学習内容が似ているなどの視点から、効果的な学習を進めるためにそれぞれ4つのグループを作って普段の学習を進めています。
そうすることでメリットがたくさんあるのですが、唯一?のデメリットが、同じ学年の子供でも、一緒に学習する機会が少ない子供が出てくるということです。
同じ学年の友達とのつながりを大切にする場、いつもとは違う学習集団の中でも他者と一緒に活動できる場として、小学部の「学年の会」は大きな意味をもって実施されています。
全校集会や小学部集会も他者と関わる場としての機能がありますが、学年の会の20人前後という集団規模は、関わりが生まれやすいちょうどよいサイズだなあと感じています。
今日も友達と関わるための様々な工夫の下、学年の会が行われていました。
1年生はパラシュートをばさばさと上下に動かしたり、みんなで同じ方向に動いたり・・・、みんなの動きに合わせながら活動するということを大切にしているように見えました。
3年生は、体育館で一堂に会し、進行役の児童のパソコン操作によって提示画面が変わっていきます。それぞれの役割をしっかり果たすということを大事にしながら活動が展開されていました。
場所の関係もあるのですが、4年生以上になると事前に撮影した動画等を使いながら間接的に友達の活動を見るということでも活動が成立していました。
小さいときから段階的に友達への意識を育て、他者に合わせて動くなど一緒に学習する気持ちを育てていくと、「コロナで緊急事態宣言が出されたからリモート学習を」と言われたときにもしっかり人を意識して学習できるのかもしれないなと思いました。
人と一緒に学習するということは、どんな時代になっても変わることなく大切にされなければならないことですね。
子供たちの成長から改めてそんなことを考えた学年の会でした。
これからも多様な活動に取り組みながら、他者と一緒に学ぶことの楽しさ、意味を感じてもらえたらいいなあと思います。
今日から参観日。見に来てくれてありがとう。
参観日なのに、「今日から」という表現を不思議に感じた方がいるかもしれません。
本校では感染症防止対策として、一度に来校する人数を極力減らすため、学年ごとに参観日を開催することとしたため、今日から28日(金)までの間に9回参観日があるのでこのような表現になります。
今日は、中学部3年生の保護者の方が来校しました。外から人が入る機会が少なかったこともあり、保護者の皆さんがいらっしゃって少しうれしい気持ちになったのは私だけでしょうか?
子供たちの様子を見ていると、どうやら子供たちもうれしいようです。
なぜうれしくなるのでしょうか。
私の場合は、『子供たちが成長した姿を見てもらえるから』、子供たちの場合は、『がんばっている自分を見てもらえるから』ということが大きいように感じます。
『自分のことを見てほしい』という気持ちは、成長している証です。
自分に自信があるから見てほしいし、できる実感があるから見てほしいのだと思います。
そうした子供たちの気持ちに応え、成長にしっかり目を向けてくれるのが、大好きな保護者の皆さんであれば、さらに子供たちは力強く成長することでしょう。
だから保護者の方に見ていただく機会というのは本当に貴重です。中止にならなくてよかった。
お忙しい中、参観日に出席し、子供たちの学習を見ていただいてありがとうございます。
これから参観日の学年の皆さんもどうぞよろしくお願いします。
不審者対応訓練
大館交番と是川交番の警察官の協力を得て、不審者が侵入した際の対応の基本、危険なものをもっている場合の対応などについて訓練を行いました。
教室に不審者が来たときの対応訓練
先生たちはどうしても自分の身を盾にして守ろうとする傾向が強いのですが、自分の身を守らなければ子供の命も守れなくなってしまいます。
相手との距離をとるために、身近な物を盾にすること、間にものを置くことなどを助言していただきました。
さすまたを使った訓練
さすまたも使い方を知らなければただの棒・・・。
ちょっと使い方を変えるだけで、抜群の威力を発揮することが分かりました。
訓練はしたものの、大前提として、学校に不審者を入れないことがまず大切なことです。
保護者の皆様には学校の出入りで御不便をおかけしておりますが、児童生徒の安全・安心のため、必ず受付(事務室)をしてから入校していただきますようお願いいたします。
※新型コロナウイルス感染防止対策のため、校内への立ち入りは極力控えていただき、玄関でのやりとりで対応しています。御理解と御協力をお願いします。
2か所での小学部歓迎会から思うこと
今年は、新型コロナウイルス感染防止対策をしながらも子供たちがお互いの姿が見える形での実施を検討し、密にならない人数を考慮して、体育館と音楽室に分かれて実施することにしました。
1年生も体育館と音楽室に分かれて2会場でそれぞれに歓迎会をするスタイルでした。
みんなで一堂に会することはできませんが、その分一人一人の活躍の場がたくさんあるなと感じました(例えば、1か所でやれば司会は1人ですが、2か所でやると2人ですね)。
今まで通りということでやっていたら、こういう感じ方は、できなかったかもしれません。
新型コロナウイルス感染防止対策をしながら、制限のある中で実施していくことでこれまでのやり方の良さ(みんなで一緒にできるなど)にも気付くし、今まで見落としていた大切なこと(子供の学びの機会はまだまだあることなど)にも気付きます。
体育館 音楽室
新型コロナウイルスに対応し、様々な工夫をしながら、今までにない形をとることで新しい学び方が見えてきます。それが今まで見過ごしていた大切な学びのスタイルなのかもしれません。それをうまく生かすことができれば、新型コロナウイルス感染防止対策を経て、学校での学びは一段上のレベルに行けるのかもしれません。
これが、校長先生の言う「HSP(八二養新学習スタイルプロジェクト)」の意図するところなのだろうと思います。
新型コロナウイルス感染防止対策をしながらの教育活動はまだまだ続きますが、その中から一つでも今後の教育活動の充実につなげられる視点を得られるようにしたいなと思います。
思わず走り出したくなるグラウンド
昨年度は新型コロナウイルス感染防止のため、PTAの環境整備作業がなかったこともあり、いつもの年よりもグラウンドに草が目立つ状況でした。
中学部の生徒たちは、トラックの部分に生えた草を丁寧に抜き、トンボとブラシでならしていました。
その様子を見ながら、中学部主任と立ち話をしているときに、「仕事が終わったらランニングしてから帰りたくなりますね。」という言葉が私の口を突いて出ました。
きれいなグラウンドという環境が、元陸上部の私に走りたいという気持ち、走ることの意味を与えてくれました。
このように環境が人や動物に与える意味のことをアフォーダンスと言います。
草ボーボーのグラウンドは、私のやる気をなくし、何もしなくていいという意味を与えてくれていたのですが、中学部の生徒たちには草を取る、きれいにするという意味を与えてくれたのかもしれません。
それぞれが持つ経験によってどのような行動が誘発されるか様々だと思いますが、今回の中学部の生徒たちの作業は、私だけではなく、本校の児童生徒、教職員にいろいろな意味を与えてくれることは確実です。「やりがい」のある作業でしたね。
さて、コロナ禍で思い切り体を動かす機会が減っている中ですが、きれいなグラウンドとちょうど暖かくなってきた気候という環境から、みんな「体を動かそう」というメッセージを受け取ってくれたらうれしいなと思います。
そう考えながら、子供たちにとっては私たち大人も環境の一部だということが頭に浮かびました。若いときによく言われていたことです。改めて、子供たちの行動は大人という環境次第という面もあるということを肝に銘じ、子供たちに様々な意味を届けられるようになりたいと思いました。
第1回いじめ防止委員会が開かれました。
今日は、いじめ防止専門員を委嘱した浦辺先生にも出席いただき、本校のいじめ防止の基本方針やいじめの防止体制について確認しました。
全員で確認したのは、まず子供たちの声に耳を傾けること。
本校では、生活アンケートを年3回実施しており、一昨年、子供たちが自分の気持ちを素直に表現してくれるようにアンケート用紙を工夫しました。そうすると、子供たちが自分の思いやこうなりたいという願いなどを自分の言葉で書いてくれるようになりました。
そうした子供の素直な声や行動がポジティブな方向に向いているのか、逆にネガティブな方向に向いているのかを感じ取ることによって、子供の心のありようを捉え、それに沿った関わりをしていきたいと思います。そのためには、、保護者の皆さんの感じ方などをお知らせいただくことも大切です。家庭と学校、関係する施設での情報交換をしっかりしていきたいと思います。
このことは、いじめがあった場合でも、できるだけ早期に発見する上でとても大切なことであると考えています。
そして、いじめに気付いたら、マニュアルに沿った迅速な対応をすること。
対応が遅れれば、いじめられた側もいじめた側も心の傷は深くなってしまいます。関係する職員で情報を共有し、望ましい解決に向かう方法を整理して対応していきたいと思います。
今回の委員会では、子供の声を聞いたり、保護者の皆様の感覚をお伝えいただいたりすることが何よりも大切になるということを改めて確認しました。そういった情報のやりとりが出来る前提には何を置いても信頼関係がなければなりません。面談や連絡帳などを通して、小さなことでも普段からやりとりを重ねていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
緊張を乗り越えた先に ~全校集会①~
今日は、新しい生徒会役員が自己紹介をすることになっていました。
始まる前の様子から、緊張感が伝わってきます。
司会を担当した集会委員会の女子生徒は、昨年度も全校集会を経験していることもあり、始まる前のトークも絶好調!進行も滞りなく進めていきます。
その様子を見て、生徒会役員の3名の男子生徒も意を決し、マイクの前に立って、用意していた自己紹介をしっかりすることが出来ました。
終わった後の穏やかな表情を見て、相当緊張していたのだなと改めて彼らの気持ちに思いを巡らせました。
緊張の中、よくがんばったと思います。様々な重圧を感じながら、自分らしくやりきることは、口で言うほど簡単ではありません。緊張にのまれて力を発揮できない場合もたくさんあります。だからこそ、経験を重ねることが大切なのだと思います。
今日の緊張を乗り越えた3人は、確実にバージョンアップしたはずです。次の全校集会からは、生徒会役員が進行を務めることになっています。
きっと今日の経験が生きることでしょう。期待しています。
歯科検診で感じる成長
私は、一人の男の子に密着取材することにしました。
その子は、昨年の歯科検診では、検診の教室に入ることが出来ず、廊下で先生の膝の上に座りながら、何とかがんばって口を開けていたRくんです。
昨年度の歯科検診の記事にも登場したRくんです。
私は、最近の学習の様子を見ていて、今年はきっと一人で歯科検診を受けることが出来るのではないかと期待していました。
Rくんは、頼まれたことにしっかり応えられる、自分のやるべきことを確実に行う、約束を守ってがまんするなど、周囲の状況や他者を意識して自分の行動をコントロールできるようになってきていました。これは成長を見るいいチャンスだと思ったわけです。
検診の列に並んでいるときから、「僕はがんばるよ。」とアピールしながら、いざ歯科医の前へ。
今日のRくんの様子
予想通り、「はい口開けて~。」という歯科医の言葉に合わせて大きく口を開け、しっかり診てもらうことができました。
歯科検診が出来るようになるには、もちろん慣れも必要ですが、子供自身が周りの物事をどう受け止めるか、それに合わせて自分の行動をどれだけコントロールできるかといった子供自身の総合的な発達も大きく関係しているのだということがよく分かりました。これは他のことでもそうですよね。
私たちの指導はそういう面から子供たちを支えるものになっているのだと認識を新たにしました。
期待の目で見ていたのは、私だけではなかったようで、その様子を見ていた先生たちも彼の成長を喜んでいました。
成長の瞬間に立ち会えるうれしさを味わうと、そういう瞬間をたくさん作れるようにがんばろうという思いが湧いてきますね。
入学式
今回は、学部ごとに、新入生と保護者、式の進行に関わる教職員のみで入学式を実施しました。
それぞれの式の雰囲気を短く表現すると、
中学部の式は、「再会の喜びの中、自分で判断する。」でしょうか。
久しぶりの登校で少しうれしい気持ちになりつつも、式の最中は司会の言葉に合わせてしっかり行動することができていました。卒業式と違って、練習をする時間もないのですが、それでもしっかり動けるのは小学部(小学校)の積み重ねがあってのことでしょう。
小学部の式は、「お母さんお父さんに支えられながら、新しいことを受け止める。」でしょうか。
様々なことに興味をもち、いろいろ探索して回っていた子供たちでしたが、式が始まるとお母さんの膝の上だったり、お父さんの抱っこだったり、それぞれの落ち着きどころに収まりながら、進行に合わせて一緒に立ったり座ったり、礼をしたりしていました。
私は、司会をしながら思わず頷いてしまいました。誰かの支えを受けながらでも、新しいことを受け止めて応じていくことがすべての始まりのように思います。
それぞれの年齢に応じて、式へ参加しようとする姿がほほえましく、明日からの学習活動への期待がどんどんふくらんできました。明日から元気に登校してきてくださいね。一緒に学習するのを楽しみに待っています。
生徒会長の挨拶 100点の出来でした。 新入生代表挨拶 立派な態度に感激しました。
※生徒会長は、中学部、小学部の入学式で歓迎の言葉を述べました。
小学部新入生の保護者の皆さんが、生徒会長の姿を見る目は、うちの子も中学生になったらあんな風になれるかな?という憧れの目のように感じました。
入学式の準備
机、いすのセッティング 校旗の準備 校旗の据付
仕上げのモップ掛け 生徒会長の歓迎の言葉練習
新入生を迎えることを楽しみにしていること、そして丁寧に迎えようとしていることが皆さんの働きぶりから伝わってきましたよ。
明日の入学式は一緒には出来ないけれど、その思いは必ず伝わるはずです。
気持ちのこもった準備、ありがとうございます。
電話対応時間について
(職員、保護者以外の方へ)
本校では、職員の勤務時間外における電話対応を下記のように変更いたします。
電話対応時間
平日 8:20~16:50
休日 電話対応を行いません。
上記対応時間以外は、後日電話をかけ直していただくか、下記URLを読み取って①所属、②氏名、③連絡先電話番号、④連絡を取りたい本校職員名、⑤要件の概要を入力してください。
後日、職員から折り返しの電話をさせていただきます。