学習活動の様子をお知らせします!

八二養の日々

スポーツは学習のまとめにぴったり?

  中学部の生徒がグラウンドにゴールを設置し、サッカーの練習をしていました。
 

 準備から練習まで見学して、スポーツをするとは、学習していることを総動員することなのかもと感じてしまいました。
 
 まず一つ目の準備。
 先生の指示を聞いて、自分たちで準備を進めています。
 正確に聞くこと。聞いたことを実行すること。そのためによく見て確認すること。など日々の学習で大事にしてきたことがたくさん含まれています。
 
 
 その後の練習。まずはパス交換。
 「○○くん」と声を掛けてからパス。
 
 相手に注意を向け、相手の注意も引きつつ、相手が取りやすいように気を遣いながらパスを出す。コミュニケーションの大切な要素が含まれています。

 そして、パスを受け取って、ゴールに向かってシュートの練習。
 ボールの動きをよく見て、自分の動きを合わせ、目標のゴールをしっかり見てキック。
 小さい頃から大事にしてきた「よく見よう」、「相手に合わせて」といった学習がここでも生かされます。
 そして、ゴールしたボールを拾って、指定の場所に片付け、列の後ろに回って並ぶ。
 「順番だよ」、「手順通りにね」がここにつながっている。

  
 
 そんな風に見ていたら、これまで学習したことをまとめて発揮する機会となるスポーツ(今回はサッカー)ってすごい!と思ってしまいました。
  
 生徒たちががんばって練習しているのは、大事な大会があるからです。

 『青森県特別支援学校総合スポーツ大会』は、7月14日(木)開催です。

避難訓練

 天候などの影響により延期となっていた避難訓練が行われました。
  
 訓練というと、その場限りのイメージがありますが、本校では、事前・事後の指導を大切にしています。
 事前指導では、避難の大切さ、避難の仕方などの確認をしていました。
 その成果だと思いますが、ヘルメットをかぶる、外へ逃げるということが非常にスムーズにできていました。
 急な出来事や音が苦手という子も、事前に学習して見通しをもったり、音対策をしたりしたことで、逃げ遅れることなく、みんな避難を完了することができました。


  
 校長先生もその様子を見て、子供たちをたくさんほめてくれました。
 子供たちをほめつつ、先生たちの取組もほめてくれているのかなと感じました。

 「今日の訓練では、どこが火事だと言っていましたか?」という校長先生の問いに、子供たちは元気な声で「食堂です。」と答えていました。
 素晴らしいですね。しっかり聞いていないと火事の方向に逃げてしまい危険な目に遭ってしまいますから。しっかりお話を聞くということはこういうところでも生きてくるんですね。 

 たくさんほめてもらった子供たちは、やりきった表情で教室に帰っていきました。
 
 教室での事後指導で、避難の仕方を振り返り、できたところ、次がんばるところを確認した子供たち。何事もないのが一番ですが、いざというときには今日の学びを生かしてくれることでしょう。

ICTを活用した授業が広がっています!

 校内を歩いていると数年前までは見なかった光景がたくさん見られます。

 そう、ICTを活用した授業です。
 各教室にプロジェクターが設置されたことで、授業の中にカラーでの提示、大画面での提示が増えてきました。
 子供たちの集中度、理解度も格段に上がっているように感じます。 
 

 さらに、プロジェクターで投影したものに専用のペンで書き込むことができるので、黒板の前に出てきて活動するのを楽しみにしている様子も見られます。
 「私もやりたい!次はぼく!」という声が聞かれます。
 


 中学部では、タブレット端末を使って調べながらプリントに書き込む学習を行っていました。
 このように、全部が全部ICTに置き換わるわけではありません。
 ICTの方が効果が高いもの、手で実際に作業する方が効果が高いものを上手に組み合わせて学習を展開しています。
 

 子供たちの方が適応力があるようで、どんどん活用して学習を進めている様子が見られます。
 情報モラルや消費者教育など社会の中で安全に生きていくための力を育てる取組も併せて行いながら、学習活動の充実につなげていきたいと思います。
 

豊かな言葉に膨らむ実りへの期待

 小学部の児童たちが畑に出て行く様子が見えました。
 
 何を植えるのかな?一緒に外に出て様子を見てみることにしました。

 すると、子供たちは真剣な眼差しで畝を立てたり、いもを植えたり、水やりをしたり・・・。
       
 

 お~、がんばってるね~と思いながら近付いてみると、先生たちの言葉掛けが聞こえてきました。
 「おいもさんが寝る布団だから、柔らかくふかふかにしてあげようね。」
 「暑くて喉がカラカラかもしれないね。冷たい水で気持ちよくなったかな。」
何て豊かな表現だろうと感心しました。
 
 自分が寝るのだとしたら、ふかふかの方が気持ちいいな。
 私も喉がカラカラだから、同じ気持ちかな。 
 私の頭に浮かんだように、子供たちの頭にも同じようなイメージが浮かんでいたのだと思います。
 だからあんなに真剣に、優しく植えていたのか。妙に納得しました。

 そんな豊かな言葉を掛けられたら、子供たちも植えた「いも」も、秋にはきっと豊かに実ることでしょう。
 どのような実りの姿を見せてくれるか今から楽しみですね。

  
 ・・・看板を見て思わず笑ってしまいました。
 

にこやかに、そして黙々と

 本校では、感染防止対策のため学級ごとに学習を行っています。
 
 本来は、作業学習も学年を超えた縦割り集団で行っていますが、今は学級という小さな単位での実施となっています。
 
 ある学級は、下足箱の清掃をしていました。
 風の強い日があると、八二養名物の土埃が入ってきて結構汚れています。

 生徒たちは、一つ一つ丁寧に拭き掃除をしてくれています。
  
 「がんばってるね!」と声を掛けると「ありがとうございます!」とにこやかに答えた後、すぐに切り替え、黙々と作業を進めています。

 どこかで読んだ記憶があるのですが、黙々と地道なタイプの子と、社交的なタイプの子、どちらの予後がよいか?という話を思い出しました。
 
 その答えは、社交的なタイプの子なのだそうです・・・。
 自分自身がそうだからか、個人的には黙々と地道なタイプの子に好感を持ちますが、社会の中で生きていく上では社交性が大事なようです。
 ※黙々とがんばることはもちろん大事ですが、社交性は成功のための大きな要因ということが言えるでしょう。社会の中で柔らかく生きていくということを考えればそうなのかもしれませんね。

 さて、作業をしていた生徒たちの様子に戻ってみましょう。

 生徒たちは、“にこやかに”「ありがとうございます!」と私に対応し、そして“黙々と”作業を続けていました。
 社交性○、地道な作業○です。
 これは将来が楽しみになりました。