学習活動の様子をお知らせします!

2021年6月の記事一覧

小4~6年生保護者の進路懇談会

 6月22日(火)、24日(木)小4~6年生の保護者を対象とした進路懇談会が開かれました。
 内容は、中学部の見学会ということで、4~6年生の保護者の皆さんにとっては、近い将来進学するであろう中学部の学習の様子を知る良い機会です。
 中学部から始まる「作業学習※」の様子を見学したり、中学部の生活について懇談したりしました。

※作業学習の様子は、6月14日(月)、18日(金)の記事を御覧ください。


 見学した保護者の皆さんがお話するのを聞いていると、
「中学生になるとずいぶん大人になるなあ。」
「うちの子もこんなにできるようになるかなあ。」
といった声が聞こえてきました。


 声を大にして言いたいのは、「大丈夫、きっとできます」ということです。
 その背景には、
1つ、『よいモデルになる先輩がいる』こと、
1つ、『保護者の皆さんが思っているよりも子供たちはたくましく育っている』こと、
 があるからです。
 
 安心してください。
 急に慌てることはありません。
 着実に一歩一歩進む子供たちの歩みを見守ってください。
 
 ただ、小学部、中学部、高等支援学校、就労等の卒後の生活とつなげていくときに、ずっと変わらずに大事にしなければならないことがあります。
 それは、「毎日同じリズムで生活すること」、「健康を維持すること」です。
 ここだけは何としても整え、維持しなければなりません。
 児童生徒であるときも、社会人になってからもそれは変わることはありません。

 これができていないと学校での学習や卒業後の生活が大きく揺らぐことになるからです。

 今から整えていきましょう。
 もうすでに整っているという人は、できるだけ自分でそれが維持できるようにしていきましょう(朝起こしてもらっている人は自分で起きる、着る服を準備してもらっている人は自分で準備するなど)。

 
 

 

教育実習が始まりました。

 今日から4名の教育実習生が本校で実習をしています。
  
 始めに校内を一巡して小学部1年生から中学部3年生までの学習の様子を参観していただきました。
 本校の子供たちは、お客さんが来ることをとても喜ぶのですが、今回は特に「どこから来たんですか?」「いつまでいるんですか?」と若い教育実習生の先生に興味津々です。
 
 中には、給食のときに近くの席になってどきどきしてしまった子供もいたようです。
 でも、ちょっと緊張しながらも関わりたいという気持ちの方が上回ったようで、食べ終わった後、とてもいい笑顔で会話を楽しんでいました(もちろんマスク着用、距離確保です)。

 これから2週間又は3週間、教育実習生にはしっかり学んでいただくのはもちろんですが、本校の子供たちにも教育実習生との関わりから様々なことを学んで欲しいと思います。

校内実習最終日

 1週間にわたって行ってきた校内実習も今日が最終日です。
 
 1週間継続して作業を続けるということでだいぶ疲れているはずですが、初日に紹介したとおり、ペース配分が上手くいったためか、生徒たちも先生たちも元気にがんばっています。
 
 初日に畑班の写真を掲載したので、今回はほかの5つの班の活動を紹介します。
 
 まず、紙すき班。
 原料となる紙をちぎって      ミキサーでさらに細かく       マスクケースやポチ袋など
   
 
 木工班。
 丁寧にやすりがけ          まな板、スマホスピーカーなど
  
 
 家庭班。
 織機で丁寧に            コースター、巾着袋など
  

 リサイクル班。
 シュレッダー             空き缶運び              缶つぶし
   
 
 環境整備班。
 職員室のごみ回収         廊下の拭き掃除
  
 
 写真を撮っていて感じたのは、みんながんばっているのはもちろん、意欲的だなということです。
 いつもはちょっとやんちゃな生徒も床掃除のやりがいに目覚めたのか、自分で汚れを見つけてはせっせと床磨きに取り組んでいました。「きれいになった」と言われて満足そうな表情をしています。
 担任の先生は、「求められる仕事をして、褒められる」これにつきるなあとお話ししてくれました。まさに、他者に求められる、他者に感謝されるということが、人の原動力なのだと思いました。

 実り多い校内実習になったなと思います。中学部の皆さん、お疲れ様。ありがとう。

第2回いじめ防止委員会

 本日、令和3年度第2回いじめ防止委員会が開かれました。

 
 今回は、第1回生活アンケート※の集約結果について確認し、協議を行いました。
 ※生活アンケート:児童生徒が普段の生活の中で困っていること、こうなりたいとおもっていることなどについて把握するためのアンケート

 今回も児童生徒本人が回答してくれたり、保護者が本人の気持ちを代弁する形で回答してくれたりして皆さんの思いがよく伝わってきました。
 なかでも、こんなときはちょっと悲しいという気持ちを絵に描いて表現してくれた生徒もいました。自分の気持ちを素直に表してくれているのだなと感じます。
 
 こうした中から、いじめの予兆を早期に発見し、早急に対応することを目的として、皆さんの思いをしっかり受け止め、どう捉え、どのように対応するかについて話し合いました。
 
 いじめ防止専門員の浦邉氏から、コミュニケーションの課題が多く挙げられており、自分の気持ちを上手に表現できないことによって他者とのやりとりの中でトラブルに発展しやすく、それが積み重なるといじめということにつながってしまうことがあるという指摘がありました。私たちが普段行っている絵カードやサインなどを使ったコミュニケーションの学習を通して相手と気持ちを共有することもいじめの未然防止につながるのだなと認識を新たにしました。

 さらに、私たちは指導する場面において注意することに意識が向きがちであるが、良いところに着目して褒めることを忘れてはいけないというお話もいただきました。自己肯定感を高め、安定した気持ちで過ごすこともいじめの未然防止につながることですね。

 そう考えると、普段の指導であれを教えた、これを教えた、○○ができたということだけでなく、どのように教えるか、その中で子供たちは何を感じているかというところに思いを至らせることが大切なのだと思いました。

 自分を表現でき、自分を認められる環境の中ではいじめのもとになるトラブルも起きにくいのかなと思います。

 家庭、関係機関と子供たちの思いを共有できるように、そして同じ視点で褒めてあげられるようにこれからも連携・協力を進めていきたいと思います。

 
 
 

学校評議員会

 学校評議員6名を招いて、学校評議員会が開かれました。
 
 説明する校長先生
 
 「大規模改修終了後の教育活動」、「新型コロナウイルス感染症対策」が大きな柱でした。

 1点目について、大規模改修が終わったことで、教室にゆとりができ、多目的室が確保されたため、教育活動が柔軟に展開できていることが話題になりました。
 その中でも図書室について、これまでの「仮の図書室」を知っている評議員の皆様から、格段に図書室らしくなったと褒めていただきました。
 「学校の中でも図書室は大切な場所、環境が整えられたことに加え、本に親しむ工夫もされていていいですね。」とおっしゃってくれた評議員さんもいました。 
 寄贈いただいた図書、これからいただく予定になっている図書もあります。これからもさらに充実させていきたいなあと思います。

 2点目については、今回のメインテーマにもなっているところです。
 感染防止対策、教育活動の工夫等について様々な視点からご助言いただきました。
 その中で、「これまでやっていたことを変えるチャンスでもある」というお話をいただきました。
 私たちが考えてきたことを後押ししてもらっているようでとても心強く感じました。
 コロナ禍で苦労しながら取り組む中で改めて整理したことを、今後の教育活動に生かしていきたいと思います。

 お忙しい中、貴重なご助言をいただいた評議員の皆様、ありがとうございました。

校内実習で学ぶこと

 中学部では、今日から1週間、校内実習が行われています。
 生徒たちが作業学習で取り組んでいることを集中的に行う期間です。

  畑班 畝を立てています      畝の上面をならしています
  

 私は、つい気合いを入れてがんばろうと思ってしまう質なのですが、学習の様子を見ていると、張り切る子供たちの意欲を受け止めつつ、肩の力を抜いてあげる言葉掛けが聞かれました。気合いを注入したい私としては、少し拍子抜けしてしまいましたが、よく考えてみるとその真意が分かりました。 

 普段の作業学習はせいぜい2時間、外に作業に行っても半日程度で終了です。
 しかし、1週間の実習は、1日に作業をする時間が長いこと、作業を毎日続けるということなど、いつもとは比べものにならない負荷が掛かるのです。だから、ペース配分を大切に考え、最終日まで作業を続けられるようにしているのだなと思いました。

 スタートダッシュだけよくても、最後まで持続できなければ「できなかった」ことだけが残ります。最後までやりきった実感が「できた」という達成感につながります。そう考えると、やはりペースというのは大切です。最初は先生が調整しながら、少しずつ自分でコントロールできるように。
 校内実習にはそういう面の学習効果もあったか・・・。改めてその意味を知りました。



 

スクールバスが12台の朝

 6月2日(水)から11日(金)まで、5日に分散して「学校見学会」を開催しています。
 来年度、本校に入学・転学を考えている方を対象に、学校のことを説明したり、授業の様子を見ていただいたりしています。

 その中で、「本校では、スクールバスを6台運行しています。今年は、感染症防止対策のため、乗車人数を半分程度に減らすため、乗車率の高い朝の時間帯は、12台で運行しています。」と説明しています。


 そう説明していて、12台で運行しているバスの様子をまだ知らない方もいたかもしれないと気付きました。そこで朝の様子を少し紹介します。

 校門脇にいつもの6台のバスが駐まり、


 駐車場の奥の方にさらに6台が駐まる。


 このほかに送迎サービスの車、保護者さんも入ってきます。
 どこかのバスターミナルかと思うほどの光景です。

 その中を、
 バスから降りてくるおよそ160人の子供たち、
 送迎されてきた30人の子供たち、
 12名の添乗の先生、
 12名の介助員さん、
 そして出迎えに出る先生たち数十名が行き交います。

 活気があって1日のスタートを感じる時間であると同時に、安全面で細心の注意を払わなければならない時間でもあります。

 ですから、安全のための約束がいくつかあります。
 例えば、「車が動くときは、歩行者用の信号を赤にしてその場で止まる」という約束。
 
 初めのうちは信号のカードやミニチュア信号をもって子供たちに「赤」であることを伝え、一緒に止まって待つように指導している姿が見られます。
 また、待つときに手持ち無沙汰だとすぐに動きたくなってしまうので、子供たちが好きな歌を歌ったり、ちょっと体をブルブルさせて遊んだり、様々な工夫をしながら待つということができるようにしている姿もよく見ます。
 1年生のときに泣いていたあの子が、今は余裕の表情で止まって待てる、という姿を見ると積み重ねが持つ力の大きさを感じます。
 
 遊びの場面や学習の場面では待つ時間は少ない方がいいのですが、このような安全に関わるところでは待つこともとても大切なことですね。止まれないと事故に遭ってしまいますから。
 毎日、毎日、信号に合わせて止まるということの繰り返しですが、その中で子供たちは自分をコントロールすることも学んでいるんだなと思います。
 朝と帰りの日常的な光景ですが、そういう目で見ると一歩一歩確実に成長している子供たちの姿を感じることができます。
 
 今は「なんで止まらなきゃいけないんだよ~」と思っているであろうあの子も、いつか信号に合わせて行動できるようになるんだろうな。その日がくるのが楽しみです。

 

眼科検診をきっかけに「見る」大切さを考えた

 眼科検診が行われました。
 

 何事も心配しているのは私だけのようで、子供たちは落ち着いた様子で検診を受けていました。
 ※個人的に、目に何か近付いてくる恐怖は耐えがたく、歯科検診よりも眼科検診の方が緊張感が高いです。

 学校では、視力検査と眼科検診で子供たちの「見え」に関する情報を得ています。
 視力検査ではどれくらいの解像度があるか(細かいところが見えるか)を測ることができます。
 眼科検診では、目の病気があるかどうかを調べることができます。

 視力がよく、眼病もなければ、ちゃんと見えているはず、なのですが、必ずしもそうとは言いきれないのが難しいところです。
 
 このほかにも、目を動かす力、見るべきものとそうでないものを区別する力など様々な力が総合的に絡み合って「見る」ということができているということを意識しておかなければなりません。
 また、ものを見る経験をしないと、見える目を持っていてもしっかり見ることはできないのだそうです。

 ですから、視力検査や眼科検診で見る力の基盤となることを把握し、必要であれば治療やめがね等の補助具の調整をすることが前提となりますが、学習や生活の中で多様な「見る」経験ができる機会を用意することが大切になります。
 具体的には、ゲームやテレビ、動画視聴などの一方的に入ってくるものの時間を減らし、自分から見ようとするもの(絵本、間違い探し、積み木、ブロック、プラレール、パズル・・・)を増やしていくということになります。
 そういう活動は、大人と子供の共同活動になりやすいのもよいところ。
 子供の頃の気持ちに戻って一緒に楽しんでみてはいかがですか。

避難訓練に学ぶ、事前と事後の学習の大切さ

 地震を想定した避難訓練を行いました。

 今年3月に校舎の大規模改修工事が完了したことから、今回初めてグラウンドへの避難を行いました。
 子供たちも、私たちも初めてということで、前日までに先生方は様々な疑問を出し合い、確認しながら訓練当日に備えていました。災害時のことなので、確認しすぎということはありません。イメージがしっかりできるまで、納得ができるまで確認するというのはとてもよいことです。
 
<ちょっと脱線>
 本校は教員の数も多いので、「おっ、そういうところに気付くか!」と感じることが多くあります。多くの目で、様々な角度から物事を見ることができるというのが本校のいいところだなと思います。今回初めての場所への避難ということで、先生方の力が結集する機会となり、校長先生の言う「みんなで、みんなを」につながる取組になったなと思いました。

 さて、初めてのことというのは、私たち以上に子供たちも不安なはずです。
 特に、小学部の1年生はどうかなとちょっと心配していました。
 ところが・・・

  
一人で                 友達と一緒に             先生と一緒に

 訓練放送に驚きながらも、見事に机の下に避難することができていました。

 話を聞いてそれも納得。
 事前に、隠れる練習をしたり、避難経路を確認して一度動いてみたりしっかり学習を積み重ねていたそうです。
 さらに、不安な気持ちに打ち勝つためには、友達とのつながり、教師との信頼関係がとても大切なのはいうまでもありませんが、そういったところも普段からの積み重ねが生きたのかなと思えました。

 そうした避難の様子を見ていた校長先生は、講評の中で子供たちをたくさん褒めてくれました。
 

「ヘルメットはみんなの命を守るもの。しっかり被って避難できて○」