学習活動の様子をお知らせします!

八二養の日々

冬休みの絵日記から

 冬季休業が明け、週間が経ち、廊下には冬休みの絵日記が掲示されていました。

 その中から私の琴線に触れた3つを紹介します。


 1つめは、小学部年生の女の子です。
 この休み中に手袋をつけることができたのだそうです。それも5本指の。
 

「やわらかいものが好きみたい。」というお母さんの気付きもいいなあと思いました。 
 子供にとって何がいいのか日々探りながら、手を替え品を替え試してきたこれまでの経過が伝わってきます。
 更にこの子は、数年ぶりにパジャマも着ることができたそうです。
 一つクリアすると別なこともできちゃったということは経験上よくあることです。 
 私の想像でしかありませんが、今まで抵抗があったものについて、「この感触好き!」と受け入れることができたので、別なこともこれも大丈夫そうかな?と構えが少し緩んだのかなと思いました。
 私たちも何かクリアするともっといけるかも?と更に高みを目指したくなったりしますね。それを「自信」と言うのかもしれません。 
 この女の子は、冬休みの間に「自信」をもつことができました。そして、お母さんの「自信」にもなったのではないかなと思います。
 Yさん、おめでとう! お母さん、おめでとう!

 

 2つめは、同じ小学部年の男の子です。

 休み中にお辞儀を練習したのだそうです。
 

 あいさつをするとき、おもちゃや本を借りるときにお辞儀ができるようになったそうです。この取組から、具体的な場面で日々積み重ねる大切さを教えてもらったような気がします。

 さらに、おもちゃなどを自分のそばにたくさん置きたいところを、一つずつ借りに行く練習を取り入れ、ステップアップを図っているそうです。丁寧に一つ一つ積み上げていく関わりがずっと続いていくのが「育てる」ということなのかもしれませんね。 
 Aくん、やったね! お母さん、がんばりましたね!

 

 3つめは、5年生男子です。

 お年玉を手にした彼は、家族に焼き肉をごちそうしたのだそうです。支払いもしっかり自分の手で。
 

 それをしっかり受け止めたお母さんも立派ですね。私だったら、気持ちは有り難く受け取って、自分のために使いなさいと(大人ぶって)言ってしまうなと思いました。でも、それは、子供の気持ちを無にしてしまうかもしれないなと気付きました。おごってもらった後、別なところでしっかり返せばいいわけですから、気持ちと行為をしっかり受け止めるべきなんだろうな、そう思い直しました。
 「気持ちをしっかり受け止める」そういう親子の関わりがあるから、のびのび育っているのでしょうね。我が家も見習おう。

 Rくん、男前! お母さんのその対応、みんなのお手本にします!

避難訓練③

 地震の音、放送での身を守る行動の指示、そして避難指示と日常と比べるとかなり緊張感の高い状況で訓練しているわけですが、地震の音が流れただけで、「地震だ!」と机の下にもぐる子、ヘルメットを取りに走る子、先生のそばに駆け寄る子、それぞれに自分で考えてこれまでに学んだ避難行動をとろうと動き出しています。
   
 本校は、校舎がA~E棟まであり、複雑に入り組んでいる上、50近い教室に分かれて学習しています。ですから、最初の段階の避難行動で落ち着いて対応できないと避難指示が出たときにスムーズに動けません。そういった意味で、子供たちの素早い避難行動はとても頼もしく感じました。 
 
 でも、よくよく見てみると、小学部1年生のときは地震の音で泣いていたな、避難で廊下に出ると楽しくなって走って一人で遠くまで行ってしまっていたな、という子供たちでした。それを思い出すと、この落ち着きぶりと対応の的確さに確かな成長を感じます。
 中学部の生徒たちを見ていると、もし自分が災害時に倒れてしまったら助けてもらえるかも、という期待感、安心感さえ湧いてきます。
 大人に助けられて動いていた子供たちが、周りの人を助けることができる力を備えてきている、そういう成長の過程に一緒にいることに喜びを感じずにはいられません。
 いろいろなところで信用される大人になれ、頼りにされる大人になれ、そう願いながら子供たちを見ていきたいと思います。



学校が始まりました!

 今日から子供たちが登校してきました。
 静かだった校舎が一気ににぎやかに、華やかになりました。

 子供たちは、冬休みにあったことを伝えたくてうずうずしているようで、先生たちを捕まえてちょっと嬉しそうに、ちょっと自慢げに話している様子が印象的でした。
 私のところにも、スケートに行ったよ、サンタさんが来たよと子供たちが来てくれました。絵日記を見せながら解説してくれる子もいて、その楽しさをお裾分けしてもらったような気になりました。
 
 さて、休み明けということで、全校集会が行われました。
 カメラ越しではありましたが、西里教頭先生が、書道で「卯」という字を書いて見せてくれました。そして、ぴょんぴょん跳ねるうさぎのように、目標に向かって高く跳ねようとお話してくれました。
 
   
 
 そんなお話とちょうどリンクするように、表彰が行われました。
 先日も紹介しましたが、ラジオ体操コンクールの「エリア奨励賞」です。
 まさにこの賞が「次に飛躍が期待される」チームに送られる賞です。
 あまりにも立派な額に入った賞状で、みんな「すごい!」「かっこいい!」と憧れの眼差しで見ていました。 

 
みなさんも彼らに負けないよう、それぞれの目標に向かって飛躍の年にしましょう!

冬季休業中の先生たち

冬季休業「ラッキー!」というイメージがあると思います。

それは間違ってはいませんが、「休みで自由があるぞ、ラッキー!」というのが先生たちの素直な気持ちのように思います。

それは、「たまった仕事をやっつけるぞ!」「授業の準備を一気にやるぞ!」「子供たちの学習の様子をまとめるぞ!」「ちょっと落ち着いて研修するぞ!」といったようなことです。

教室にこもって1月からの授業で使う教材を作っている先生、まずは大掃除からとせっせと教室をきれいにする先生、職員室で子供の学習の様子を語り合いながら評価をまとめている先生、慌ただしい日々の中でどうしても出てくるひずみをこの休みで一気に解消しようとしているように私には見えます。

 

 さて、今日は、日々の学校の教育活動の中でどうしても後回しになりがちな研修の時間を確保し、次の指導に向けてレベルアップを図る機会がありました。

 本校では、令和5年度から教育課程を大きく変更し、時間割表も変わる予定です。

 一言で言うと、「各教科等の目標や内容を明確にして指導するため、指導の形態を改めた」ということになります。何を教えるかは同じですが、どのような形態でどのように教えるのかという部分が変わることになるので、先生方も必死で頭を切り替えながらよりよい授業づくりを指向しています。

 大事なのは、子供たちが社会の中で生きていく力を育てること、つまり、その力を体系的に示した各教科の内容を確実に学ぶことです。今日の研修では、自分が担当している児童生徒の現在地を確認し、各教科のどの段階の目標・内容を取り上げるのかを考え、そのねらいを達成するための学習活動をどのように組み立てるか、アイデアを出し合い、学び合いました。

 同僚の考え方、アイデアが刺激となり、「こんなことも、あんなこともできるかも」と次の指導への期待が膨らむ様子が見えました。
 

 さすがだなと思ったのは、この研修を通して、教科等の目標、内容をしっかり指導しようとすればするほど、自立活動の指導を充実させなければならないことに気付いたところです。調和的発達の基盤を整える指導がなければ、各教科等の指導は砂上の楼閣のごとく崩れてしまいますからね。そういうことに気付いた先生たちの次の授業を見るのが楽しみです。

えんぶりの衣装一式いただきました。

 日本ダウン症協会青森県八戸支部 小鳩会さんより、えんぶりの衣装等を一式いただきました。

 烏帽子を手に取りながら説明を聞く校長

  
 小鳩会さんでは、表現したり、地域の文化に親しんだりする機会としてえんぶりに取り組んできたそうです。本校で取り組んできたえんぶりに関する学習も相俟って会員の皆さんは楽しく活動していたとお話を伺いました。
 
 そのような中でしたが、新型コロナウイルスなどの影響を受け、活動の機会も少なくなってきたことから、自分たちが思いを込めて作ったえんぶりの衣装や道具をもっと活用してくれる人たちに寄贈したいと考えたそうです。そして、その寄贈先として、本校にお声掛けいただきました。大変有り難いことで、学習に取り組んでいる中学部では大喜びでした。
 今回来校していただいたのは、本校の卒業生、保護者の皆様なので、本校での学習活動の充実に役立てて欲しいという熱い気持ちと一緒に衣装等を受け取りました。

 
 今回来ていただいたお父様は、実際にえんぶり組で活動されている方ということでしたので、コロナが落ち着いたら是非コラボの機会があるといいなと思いました。
 そのときまで、今回いただいた衣装、想いをしっかり引き継いでいきたいと思います。