学習活動の様子をお知らせします!

八二養の日々

「見て見て」の気持ちを生かして

 体育館では、学習発表会に向けて練習が行われていました。
 子供たちも、先生たちもはりきっています。
 
 
 というのも、令和2年度は中止、令和3年度はスポーツ大会の年*ということで、学習発表会は3年ぶりの開催となるからです。
*本校では、学習発表会とスポーツ大会を
隔年で行うこととしています。
 
 「学習発表会いつだっけ?(知っているはずなのに)」と何度も確認して満足そうにしている子、「お母さんが来るんだよ。」
 とニコニコの子、「大きな声で音読をがんばりたい。」と言う子。
 自分の頑張りに大好きな家族が注目してくれる場ですから、「
私を見て見て」という気持ちが高まりますよね。

 その気持ちがあると普段の学習も格段に意欲がアップします。
 学校行事というのは、その意味で子供の生活に張りを与える大事なものですから、開催できることになってよかった、よかった。

 当日まで、しっかり体調管理して、「見て見て」という気持ちを思い切り表現してほしいなと思います。

  
  この子の学習発表会は、ちょっと薄暗い中で     こちらの子は、大勢の友達と一緒にステージで
 スポットライトを浴びて演奏するイメージ?       
発表するイメージ?


 校内には、子供たちが作成したポスターが貼られています。
 自分たちの見てほしいもの、学習発表会のイメージをそれぞれに表現したものです。
 来校の際はこちらもじっくり御覧ください。 

「いも」という宝物探し

 畑の作物の収穫は、もう終わったのかなと思っていたら、最後の最後に大物の収穫が残っていました。
 「さつまいもを掘るぞ!」という気合いの声とともに小学部の児童たちは畑の土を手で掘り始めました。
 
 
 しばらくすると、「あった」、「おおきい」という歓声とともに、さつまいもがどんどん姿を現します。
 「見て見て!」あちらこちらで子供たちが嬉しそうにさつまいもを掲げています。
 
 
 その得意げな顔、ウキウキの体の動きを見ると、私たち大人も気分が高揚してしまいます。子供たちのその顔が見たくて大人たちも必死でいもを探していました。

 いいだけ掘って、「あった」の元気な声が聞こえなくなってきました。
 
私は、もうないだろうと思って見ていたのですが、子供たちはまだまだあきらめていません。まだあると信じて、必死で土の中を探しています。
 「もういいんじゃない?」という教師の言葉も耳に入っているのかいないのか。
 
 そんな中でまた「あった!」という声が上がると、負けじと力が入る子供たち。

 宝探しのようなわくわく感、収穫の達成感の虜になってしまった子供たちでした。

 こういう経験を積み重ねて、次にとり組むときには更に充実した活動が展開できるのだと思います。
 1年1年、一つ一つのことにそのときの精一杯の力で取り組む姿を目指して、これからも学習活動を展開していきたいなと思います。

 

中学部の校内実習から 働き続けるには?

 中学部では、10月17日(月)から1週間にわたって校内実習が行われています。
 
 

 いつも作業学習で週2回、それぞれ2時間程度の作業をしていますが、校内実習期間は、登校してから下校するまでびっちり作業をすることになります。
 
 例年、いつも元気な生徒たちも、1週間の最後の方には疲れがたまってくる様子が見られます。
 
 
 生徒たちは、この機会に働くということのやりがいと同時に継続することの大変さを学びます。その大変さとどう付き合っていくかを考えること、これは将来の就労に向けてとても大切な学習になります。
 体調の自己管理はもちろん、ペース配分をどうするか、作業を効率よく進めるにはどうしたらよいか、働き続けるために考え、工夫しなければならないことはたくさんあります。

 
この機会に、ぜひ家庭でも、今日の作業のがんばりを認め、やる気を維持していただくのはもちろん、疲れや体の調子を確認し、明日の作業をがんばるための過ごし方を一緒に考えてみてください。

 難しく考える必要はありませんよ。

 例えば、子供が「疲れたなあ。」と言っていたら、お互いに肩もみをし合うとか、一緒にストレッチをしてみるとか、今日は早く寝てしまおうというのも一つの方法ですね。

 劇的な改善をもたらす方法というものはありませんから、子供の声を聞き、それに具体的に対応してみることを継続するというのが一番効果的な支援になります。

 具体的にどう対処するかが分からないと、疲れをどんどんため込んでしまい、それが体の不調を引き起こし、仕事を継続することが難しくなるという例があると聞いたことがあります。日々の小さな積み重ねの中で、具体的な対処の仕方を身に付けることは、きっと子供たちの「働き続ける力」につながるはずです。




小学部4~6年生参観週間

 今週は、小学部4~6年生の参観週間です。
 保護者の皆さんは、コミュニケーションの絵カードを使う場面を見て成長を感じたり、タブレット端末で文字を打つ様子を見て感激したり、それぞれの学習の成果が一番発揮されている場面を参観していました。

 スクリーンに映された絵本の文字を素早く打つ。
 取り組む姿勢、目から真剣さが伝わります。
 

 
 最終日の今日は、6年生の修学旅行報告会が行われるため、6年生の保護者の皆さんはここに予定を合わせて参観に来てくださいました。
 

 保護者の皆さんの前でちょっと照れくさそうにする子、ものすごく張り切っている子、それぞれの性格がよく表れていていいなあと思いました。
 発表に向かう気持ちはそれぞれですが、修学旅行でチャレンジしたミッションのことなど、練習の成果を発揮して立派な発表でした。

節目での振り返りと目標設定

 9月30日(金)に前期終業式を行い、本日10月3日(月)後期始業式を行いました。

 
体育館と教室をテレビ会議システムでつないで
 


 
令和4年度も、ちょうど半分が過ぎました。
 子供たちの発表の中で、「後期は校内実習で自分の役割をしっかり果たします。」など、この節目に明確な目標を定めている様子が感じられました。私は、そうだよね、節目のある意味ってそれだよねと思いました。

 インタビュー形式での目標発表

 
 
 私的なことで恐縮ですが、私は、ちょうど1週間前、あるマラソン大会の5kmに出場しました。張り切りすぎたのと、前半のきつい上り坂に、気持ちが折れてしまっていました。
 しかし、折り返しを回るとなぜか気持ちが前向きになり、何とか最後まで走りきることができたのです。半分来たという達成感とゴールが視野に入ったことであとどれ位がんばればよいのか明確になったからかなと思います。

 そう考えてみると、終業式は、これまでの達成感を、始業式は目指すゴールが視野に入ったことを意識できる節目になったのかなと思います。

 児童生徒の皆さん、保護者の皆さん、教職員の皆さん、前期でがんばった自分を認めつつ、それぞれがねらった目標に向けて、あと半年しっかり歩みを進めましょう。もちろん、みんなで一緒に!ですよ。

ひばり野公園へ

 小学部では、当初、水泳教室を計画していましたが、感染拡大防止対策のため、プールでの活動に代えて、広い公園で目一杯身体を動かして遊ぶ活動を計画しました。

 小学部全員で行くと密になってしまうため、いくつかのグループに分かれて出掛けます。
 今日は、2回目グループのメンバーとして一緒に五戸町にあるひばり野公園に行ってきました。そして、1~3年生の子供たちと一緒にたくさん身体を動かして遊んできました。
 
 コロナ禍にあって、校外での行事はほとんどが中止となっていたため、今日のメンバーは、大型バスに乗ってみんなで外に出掛けるという行事は初めてになります。
 バスの大きさにびっくりし、バスから見える景色に目移りし、そして目的地のひばり野公園に近付いているどきどき感を味わい、子供たちは大興奮。
 その姿を見ているだけで、代わりの行事を計画してよかったなあとしみじみ思いました。
 
 公園に着いてからはさらに元気百倍の子供たち。 すべり台やアスレチック遊具などで目一杯身体を動かしました。
 
     
 遊んでいる途中、動物の石像にまたがって嬉しそうにしている男の子がぽつりと「このライオンは魔法で固められてしまっているんだ。」と言いました。
 お~っ、なるほど、そういう世界観、面白いなと思いました。
 「どうやったら魔法は解けるの?」と聞いてみると、「夜になるといいよ。」と教えてくれました。
 「そうか~、昼はみんなと遊ぶためにじっと固まっていて、子供たちがいなくなった夜になると動き出してご飯を食べているのかな。」と私も彼の世界に入ってみると、ちょっと子供と近付いた気がしました。

 私たち教員は、子供たちの何気ない言葉や仕草からたくさん想像させてもらったり、一緒の世界に浸ったりすることで日々楽しく仕事をさせてもらっています。
 次はどんな世界に私たちを連れて行ってくれるのでしょう。楽しみにしています。
  
 

避難訓練②

 本日、大規模地震から火災が発生したことを想定した避難訓練を行いました。

 その様子は以下の通り。
 これを見るだけで、児童生徒がいかに落ち着いて、話をよく聞いて避難していたか分かっていただけると思います。

 事務室に設置した本部からの放送       教室で身の安全を確保する児童
 
 
 落ち着いてグラウンドへ避難           避難後、先生と一緒に静かに待つ
 
 
 いかがでしょうか。
 これなら、いざというときにも安全・安心を確保できそうですね。

 さて、私は避難途中に、とんぼが
風に乗って優雅に飛んできたと思ったら、目の前で蜘蛛の巣に引っかかってしまうのを目にしました・・・。そのときの蜘蛛の動きの速いこと。ぞっとしました。
 そして、危機というのは突然やってくるのだということを再認識させられました。あのとんぼはそのことを身をもって教えてくれたのかもしれません。

 危機に直面したとき、どれだけ冷静に対処できるか。それが、命を守ることにつながります。
 

 校長先生が言ったように「命を守ること」を強く意識して、避難訓練に臨むようにしたいなと思いました。
 

小学部修学旅行⑦

 小学部19名、たくさんの思い出をもって、無事に八戸駅到着。
 保護者の皆さんの方が早く子供たちに会いたがっていたのかもしれません。
 子供たちは、一回りたくましくなって、それぞれの家路につきました。

小学部修学旅行⑥

 三内丸山遺跡では、大きな柱に驚き、縄文時代の生活に興味津々。
 お昼ご飯もしっかり食べ、旅の疲れもちょっと回復。
 この後、新青森駅でお土産の買い物をして帰路につく予定です。

小学部修学旅行⑤

 2日目スタート。
 朝からみんな元気です。
 しっかり朝食も食べて、三内丸山遺跡へ出発。

小学部修学旅行④

 1日目の予定を終えて、無事ホテルに到着。
 この後、友達と和気藹々の入浴、豪華夕食、お楽しみの夜の集いと続いていきます。
 まだまだ、楽しみます。

小学部修学旅行③

  浅虫水族館では、イルカパフォーマンスを堪能。
 家族と来たときとはちょっと違って、なんだか独り立ちした感じ。

小学部修学旅行②

 最初の目的地は、ねぶたの家ワ・ラッセ。
 ねぶたの迫力を感じてちょっとびっくり?
 昼食を食べた後は、浅虫水族館に向けて出発!

小学部修学旅行①

 小学部6年生19名が修学旅行に出発しました。
 久しぶりに宿泊を伴う実施となり、青森市まで1泊2日の旅です。
 09:22 の新幹線で八戸駅を出発しました。

サッカー教室

 ヴァンラーレ八戸さんを招いてサッカー教室が行われました。
 中学部の生徒は、この日を心待ちにしていました。

 グラウンドから大きな掛け声が聞こえてきました。
 手をつないで大きな輪になって「ま~え」、「うしろ」、「み~ぎ」、「ひだり」の声に合わせてジャンプしています。
 最初は、掛け声通り、最後は掛け声とは逆に(「み~ぎ」と言いながら左へジャンプ)。
 

 簡単!簡単!と自信満々だった生徒たちも、最後は動きがガタガタに・・・
 その難しさに必死になるのもまた楽しいようでした。
 こういった抑制機能(簡単に言うと余計な刺激に反応しないようにする)を使う課題は、難しいけど楽しいものです。
 鈍くなった私たち大人より、子供の方が上手くできることもあり、真剣勝負ができて一緒に楽しめます。おすすめです。

 本校の先生たちも、学習の中で、ちょっと難しいけどチャレンジしたくなる課題を上手にセレクトして準備しています。
 この視点は、子供たちと一緒に楽しく学習する上でとても大切な視点なんだなと改めて思いました。

 さて、準備運動は続きます。
 背面キャッチ                 ドリブル                   シュート練習
 
  

 そして、いよいよ試合。
  第1試合 黄VS緑                 第2試合 ヴァンラーレ八戸VS中学部
  
 
 どちらの試合も熱戦でしたが、一番盛り上がったのは右の写真の場面。
 ヴァンラーレ八戸からゴールを奪った瞬間です。全員が両腕を突き上げて喜びを爆発させていました。
 生徒同士の対戦ではそこまでの歓喜はありませんでした。
 やはり、格上と認めている相手からゴールを奪うことはこの上ない喜びなのでしょう。

 とてもよい瞬間を演出してくれたヴァンラーレ八戸の皆さんに感謝したいと思います。
  
 

小学部5年宿泊学習

 本校では、3年ぶりに宿泊を伴う行事が行われ、小学部5年生が学校に宿泊しました。
 
 宿泊するということで、普段の学習以上に感染拡大防止に気を遣いましたが、保護者の皆さんにも、普段以上の細やかな体調観察等をしていただき、私たちも安心して臨むことができました。
 
 一緒に泊まってみての感想は、一言「やってよかったな。」です。

 子供たちは、宿泊の前から「8日は泊まるんだよ。」「先生も泊まるんでしょ。」と楽しみにしている様子でした。布団を敷く学習をしたり、日程や活動内容を教えてもらって自分の役割を確認したりしながら準備を進める中で期待感がどんどん高まっているようでした。

 宿泊当日の夜の様子です。
 
 
 けんか??いえいえ、表情を見てください。とっても楽しそうです。
 布団を敷くと気持ちがウキウキして友達と密着したくなります。
 気持ちが高ぶって眠れないかな?と心配しましたが、ほどよく疲れたのがよかったのか、9時にはぐっすり就寝。

 翌日は、朝から元気に布団運び。みんなよく働きます。
 

 
 「青春は密」と言った高校野球の監督さんがいましたが、宿泊学習の2日間はまさにそういう感じ。

 距離も、経験も密な宿泊学習でした。
 でも、距離的な密は短時間でね、と言わなければならないつらさ・・・。
 
 早く、思う存分「密」を経験させてあげられるようになればいいなと思います。
 

 

総合的な学習の時間に「本物」の世界へ

 中学部の教室に用事があって、階段を上っていくと・・・
 
 びっくりして、一瞬頭が混乱し、引き返そうかと思ってしまいました・・・。

 制作者は、八戸三社大祭の山車作りに携わっている本校の先生です。
 発泡スチロールの板を貼り合わせて、そこから削り出し、細かい部分は紙粘土で整えているのだそうです。
 やはり本物の迫力は違いますね。
 構えなしに見ると大人でもたじろいでしまうぐらいですから。

 近くにいた先生に話を聞くと、総合的な学習の時間の中で「八戸三社大祭」について学習したときに使わせていただいたのだそうです。
 見たり、触ったり、一緒に写真を撮ったり。
 コロナ禍では、直接見に行く、触れるという機会は限られてしまいますから、生徒たちにとって久しぶりの「本物」に触れる学習になったのではないかと思います。

 本校には、こうした「本物」を伝えられる先生がたくさんいます。
 まさに人材の宝庫です。
 ぜひ学習活動の中で持ち味を存分に発揮して、子供たちを「本物」の世界へ連れて行ってほしいと思います。

バージョンアップ!全校集会

 本校では今日から授業が始まり、全校集会が行われました。
  
 これまでは、放送と事前撮影した動画を活用して行っていましたが、今回からWEB会議システムを使って、体育館の様子を各教室に配信する形で行われました。
 
リアルタイムで顔が見える形というのは、画面越しとはいえ、臨場感が違います。

 
 
 話している方も、放送や事前に動画撮影するのとは違って、カメラの向こうにいる子供たちを意識した語りになっているように感じました。
 
 
 
 今日の集会の中では、保健部の先生から給食が作られる様子、配膳、後片付けまでの仕事の流れが紹介されました。
 様々な機械が動く様子に子供たちも、先生たちも釘付けでした。私もこんなにすごい設備が本校にあったのかと新しい発見をしました。
 子供たちは働いている大人たちの手際のよさを見て驚いている様子でした。中には拍手をしながら見ている子もいました。私たちの想像を超える「すごい仕事」をしているんだと感じたのかもしれません。私もその気持ちが分かります。
 今日のお話を通して、知らないところで私たちの生活を支えてくれている人がたくさんいるのだということに気が付いてくれたら嬉しいですね。

 
 さて、本校では、市内の小中学校より少し早く夏季休業明けの学習がスタートしました。
 時々、なんで早いの?と聞かれるのですが、それは本校の児童生徒の登校方法と関係があります。
 ほとんどの子供がスクールバスを利用して登校しているのですが、冬になると道路事情から授業開始が遅れることが多々あります。そこで、冬季休業に入る日を少しでも早くし、その分夏に授業をする方が授業時数を確保できるということからそのような工夫をしています。
(曜日の関係から毎年そういう工夫ができるとは限りませんが、できるだけそうしたいと思って組み立てています)
 夏に授業日を増やすのは、エアコンを設置していただいたからこそできる工夫でもあります。有り難いですね。 
 

ツバメを見守る気持ち

学校の玄関にツバメの巣があります。

ツバメは、天敵から身を守るため、人の出入りのある場所に巣を作るそうです。

それも自分たちに危害を加えることがない優しい人のそばに!

 

子供たちも、私たち大人も、朝学校に来たとき、帰るとき、ツバメの巣を確認し、成長を見守ってきました。ツバメの巣を棒でつついたり、ものを投げたりする子など一人もいません。優しい子供たちです。

 

そんな安全・安心な環境の中ですくすくと育った雛は親鳥と同じぐらいに大きくなり、巣からはみ出しそうになりながら、えさを待っています。子供たちが夏休みの間に巣立っていく気配です。

 

夏休みが明けて登校してきた子供たちはがっかりするかもしれませんが、「みんなが優しく見守ってくれたから大人になって飛んでいったんだよ。」と教えてあげたいと思います。

 

ツバメを見守った自分たちの思いに気付くことで、保護者の皆さんが自分のことを見守る気持ちにも思いを巡らせてくれたらいいなあと思います。自分を見守ってくれる人の存在を意識することは成長の大きな力になりますからね。

全校集会 【明日から夏季休業に入ります】

 放送と動画を使って全校集会が行われました。
  
 今回は、西里教頭先生が、書道の様子を見せながらお話してくれました。
 
 リズミカルな筆遣いに子供たちは画面に釘付けでした。
 そして、「これは何という字でしょう?」と問い掛けられたとき、みんな真剣に考えていました。
 皆さんは何の字を書いているか分かりますか?
 
その1 まだ分かりません・・・
 

 その2 何となく形が見えてきました。
 

 私はこの段階でもまだ分かりませんでした・・・。
 こういうことは小さな子の方が感覚鋭く感じ取れるのかもしれません。

 小学部1年生の教室のところで一緒に見ていたのですが、子供たちの口から「ぞうさん」という声が聞こえました。
 その瞬間、ものすごくすっきりしました。
 見えなかったものが見えてくる、分からなかったものが分かるってこういう感覚なんだなと、改めて感じるとともに、歳を重ねてもそういう感覚を大事にしなければならないなと子供たちに教えられたような気がしました。

 西里教頭先生は、小学生の頃からずっと書道を続けているそうです。
 新聞や展覧会などで知っている方も多いと思います。

 そんな西里教頭先生から、子供たちにこんなメッセージが伝えられました。
 

 夏休みにいろいろなことにチャレンジして、好きなこと、ずっと続けられるようなことが見つかるといいですね。

 生活指導部の先生からお話があった「安全に」「規則正しく」という約束を守りながら、様々なことにチャレンジしてみてください。

 
 

災害時引き渡し訓練

 災害時引き渡し訓練が行われました。
 災害や停電等による教育活動の停止の際に、児童生徒を安全に保護者に引き渡すための訓練です。

  
 保護者の皆様には、御多用のところ、様々調整して訓練に御協力いただきありがとうございました。
 
 訓練とは言え、学校からの配信メールが速やかに開封されていく様子を見て安心しました。

 災害等の混乱の中では、今回のようにはいかないことも想定されます。
 今回の訓練の流れを確認いただき、少しでもスムーズに児童生徒の引き渡しができるよう準備しておきましょう。
 ・緊急連絡先電話番号の変更の場合は連絡する。
 ・学校配信メールが確実に届いているか日頃から確認する。
 ・メールの開封確認まで確実に行う。
これらのことも併せて確認しておくと安心ですね。

 

第2回特別支援学校総合スポーツ大会

 7月14日(木)標記大会が青森市の新青森県総合運動公園を主会場に行われました。
 
  
 本校からは、中学部3年生の生徒がサッカーに出場し、Aチーム、Bチームともに2試合ずつ行いました。

 
 
 私は直接見ることができなかったのですが、
引率した先生方が撮影した写真を見せていただいて、練習の成果を発揮するという一番の目標は達成できたのではないかと思いました。
 
 私がいいなあと思ったのはこのカット。コーナーキックのときにみんなに声を掛けている様子です。
 仲間と意思疎通を図りながらゲームをしている感じがいいですよね。

 

 勝敗という点では、悔しい結果となりましたが、選手の頑張りに「敢闘賞」が送られました。

 他校の同年代の選手と競り合う経験の中で感じた悔しさ、練習の成果を発揮できた達成感、頑張りを認められた充実感をこれからの学校生活の中に生かしてほしいと思います。
 スポーツっていいですね!


中学部修学旅行

 7月8日(金)中学部3年生が修学旅行に行ってきました。
 今年も宿泊を伴わない形での実施となりましたが、貴重な体験を1日にぎゅっと詰め込んだ充実した旅行になったようです。
 
朝早い時間の出発なので、下級生はまだ登校前、先生たちがお見送りしてくれました。
 
 
 青森に着くと・・・青い空と青い海 
 


最初
の目的地は、「ねぶたの家 ワ・ラッセ」。 ねぶたの迫力に圧倒されました。
 
八戸三社大祭とはまた違う魅力があるなあ。  お土産は何にしよう?お財布とも相談しなが
ら。    
 
 
 腰鈴の制作体験。お祭りのときは、これを付けて跳ねるのかな。
 
 次は、待ちに待った昼食。青森のおいしい物をたくさんいただきました。
 
ナイフとフォークを上手に使って。ちょっと緊張するけど、おいしい!
 
 最後に訪れたのは、「三内丸山遺跡」。大きな柱、竪穴住居、縄文の生活に触れました。
 機械がない時代にどうやって建てたんだろう?
 
 学校のある八戸周辺とは違う文化に触れ、生徒たちの心は大きく動いたことでしょう。
 「なんで?」「どうして?」 「すごいなあ」生徒たちの表情には、そんな心の声が表れていました。
 「同じ」ことには親近感が湧くので、共通点を見つけるのはとても大事なことです。
 一方で、「違い」に気付くことは、追求する気持ちを育てる大切な視点です。
 今回の旅行で、生徒たちはどんなことが「同じ」と感じたのでしょうか。
 また「違う」と感じたのはどんなことだったのでしょうか。
 旅行の価値を決めるこの後の学習も大切にしなければなりませんね。


七夕

 天の川の制作をしている学級がありました。
 
 そう言えば、今日は七夕でした。
 そのことに気付いてもう一度校内を歩いてみると、七夕飾りや願い事が飾られているのが目に入ってきました。
  

 それぞれ、子供たちが自分の力でできることを上手に生かしながら立派な飾りが作られていました。
 その中で、ある願い事に目が止まりました。
 

 この子は機械が好きなんだなと思うと同時に、家でお掃除をすることにつながったらどんなにいいだろうと思いました。
 役割があることは、責任をもつこと、やり遂げること、褒められることなど、生活する喜びを感じることにつながります。
 小さな願い事をきっかけに、子供の生活が大きく広がるように関わっていけたらいいなと思います。

ICT学習会

 校内の人材を活用して、ICT活用の学習会が行われました。
  
 最近、校内を回ると教室のプロジェクターを活用して授業をしている様子に出会います。
 1人1台のタブレット端末も、調べもの、文字の学習、数や図形の学習など様々活用されています。
 板書を写真に撮って、手元で見ながらノートに書き写すなど、学習のしやすさを向上させる活用の仕方もあります。
 もともと子供たちの学習のための教材作りに熱心な先生たちですから、このICT環境もフルに活用しようと
日々研修に励んでいます。 本校でのICTを活用した指導は日々進歩しているところです。

 感染症等の状況から、気軽に校内に入っていただくことができないのが残念ですが、10月の参観週間などを楽しみにしていただければと思います。
 
 
  
 

「サッカー」になってきた!

 グラウンドから「走って!」「パス!」「シュート!」の声、そしてホイッスルの音。
 これは、サッカーの試合をしているな。そう思って、窓から様子を見てみました。
 
 
 先日、パス練習を見学したときとは全く違う子供たちの動きにびっくりしました。
 ゴールに向かう姿勢がより鮮明になり、迫力がありました。
 
 
 見ていて、自分もやりたい気持ちが湧いてきました。
 一緒に楽しめそうだなと感じたからかもしれません。
 毎朝練習しているのは知っていましたが、ここまで上手くなっているとは。
 
 「サッカー」らしくなってきました。

 私は、シュートの場面を撮影しようとゴール裏でカメラを構えていました。
 が、ゴールキーパーの働きが目に入ると、そこにどうしても目がいってしまいました。
 
後ろから指示を出す               ゴールキック   
  
 そして、
 
相手のシュートに果敢に突っ込み、好セーブ。
 

 まさに守護神という言葉がぴったりだなと思いました。
 そんな力強いゴールキーパーのYくんは、いつもは穏やかな笑顔で挨拶してくれる優しい少年です。
 彼の新たな一面を見て、成長を感じずにはいられませんでした。
 好セーブを連発したYくんは、先生や友だちから「ナイスキーパー!」と声を掛けられるといつものようにはにかんだ笑顔を見せてくれました。
 
 あと2週間あまりで特別支援学校総合スポーツ大会です。

 大会には、中学部3年生が参加します。
 活躍を期待しています。

 ※1,2年生は、記録提出による競技参加、オンラインでの観戦などで参加する予定です。
 
 













リレー

 小学部の体育の授業で「リレー」に取り組んでいました。
 
 
 リレーというと、なんと言ってもバトンパスがキーポイントになります。
 今日は、トラックを周回してバトンパスをすることに取り組んでいましたが、最初の頃は、直線に並んでバトンを渡すことを練習したそうです。

 写真の男の子は、「は~い」と言いながら次の走者の女の子の手に向けて、バトンを差し出していました。
 「相手に合わせて」ということはなかなか難しいものですが、よくがんばっているなと思いました。
 こうした一人一人の頑張りが一つ一つ丁寧に積み上げられて、バトンが最終走者までつながると嬉しくなりますね。

 もう一つ気付いたのが、競走するとがんばりたくなるということです(当たり前かも知れませんが)。
 

 近くを友だちが走っていると競い合うようにスピードが上がります。
 一方で、差が大きく開いてしまうと途端にスピードダウンしてしまいます。
 そう言えば、朝のマラソンをするときも誰かライバルと並んだときが一番いい顔をして走っているなあと思い出しました。
 力を発揮するためには、一緒に走る仲間、一緒に学ぶ仲間がいることが大事なんだなと改めて思いました。

 私は、友だちと仲良く、協力してなどということはよく言って来ましたが、自分の力を引き出してくれるのは友だちだということを、子供たちに伝えることが先だったのかもしれないなと今更ながら感じました(難しいことではありますが)。
 これからは、より意識して、友だちの存在に気付き、双発的に学びが展開するような授業を目指したいなと思いました。







中学部校内実習 何のため?を意識して

 中学部では、6月13日(月)から1週間、校内実習が行われています。
 

 学級単位での学習を基本としているため、6つある作業班ごとの学習とはいきません。
 しかし、小さな集団ながらも作業班で行っている(行うはずの)活動を取り入れるなど、内容は充実しています。

 ある学級は、家庭班で取り組んでいる織機の作業に取り組んでいました。
 糸を通して、トントン、糸を通してトントン、丁寧に取り組んでいたので、「何を作っているの?」と尋ねてみました。
 「ストラップです。」と笑顔で教えてくれました。
 向かいにいた女の子は、「お父さんにあげるの。」と嬉しそうに教えてくれました。
 「この色は、Nさんが選んだの?」と聞くと、「お父さんが好きな色だから。」と。
 そういう思いで作ってくれていると思ったら、お父さんは泣いてしまうでしょうね。


 別の学級では、封筒のリサイクルに取り組んでいました。
 
 封筒を解体?して広げています。
 
 新たに封筒を作るため、型に合わせて線を引いています。
 
 新しい封筒の形にきれいに切っています。
 
 
 使い終わった封筒がこれらの工程を経て、新しい封筒に生まれ変わります。
 新たに命を吹き込む作業は何か心地よさを感じます。
 学校では、封筒を結構使いますので、節約に一役買っています。

 この作業をしている後ろでは、保健室から請け負った作業をしていました。
 封筒に健診の手順や注意書きが書かれた紙を貼っています。

 A4サイズの紙を貼るのは結構難しい作業ですが、丁寧に進めていました。
 たくさんの封筒を届けたときに、保健室の先生たちが喜ぶ顔が目に浮かびますね。

 織機の作業も封筒作りも誰かの役に立っていることを意識しながら作業をすることができます。
 この、人の役に立つ、人のためにという気持ちが生徒たちのモチベーションになっているのでしょう。
 もちろん、生徒たちに期待し、頼り、感謝する周囲の大人の存在が大切なのは言うまでもありません。
 


 






第1回学校評議員会

 6名の学校評議員の皆様をお迎えして、学校評議員会が行われました。

 数年ぶりに本校を見ていただいた評議員の方からは、大規模改修できれいになった校舎や増設された風除室など学習環境が格段によくなったと驚きの声をいただきました。
 各教室に設置されたプロジェクター、一人1台のタブレット端末などを活用した授業の様子を見て、学習の仕方もどんどん進化しているとコメントしてくださった方もいました。
 何より嬉しかったのは、先生方がその環境をうまく使って楽しく授業しているという言葉をいただいたことです。日々がんばっている先生方の力になるなと感じました。

 一方で、今後取り組まなければならない課題も見えてきました。
 コロナ禍で人と人の関わりの中で育つ機会が少なくなっているのではないかという心配の声が聞かれました。
 大きな集団での活動ができない状況、人と密接に関わる機会の減少は確かにあります。
 集会なども各教室で行わざるを得ません。
 そんな中で、各教室をオンラインでつないで双方向のやりとりができる状況を作って授業をする工夫なども行われています。今後はそういった取組をもっともっと進めていかなければならないなと思いました。
 コロナ禍が収束し、直接関わることができるのが一番ですが・・・。

 もう一つ、大きな課題だなと感じたのは、校内の様子を見ていただく機会の減少です。
 PTA会長さんから、コロナ禍において子供たちの学習の様子が見えにくくなっていたので、今日の機会に細かいところまで見ることができて安心したとお話しいただきました。
 評議員会のあと、校長先生と立ち話をしながら、保護者の皆さんには、評議員の皆様に見ていただいた本校の教育活動の変化や子供たちの学習の進展を上手く伝えられていなかったのかもしれないと改めて考えさせられました。
 安全・安心な学校という考えとバランスを取りながら工夫していかなければなりませんが、少しでも学校の様子をお伝えできるよう考えていきたいと思います。

 評議員の皆様の声を聞いて、まだまだ工夫できるところがあるかもしれないと心を新たにすることができました。
 本日はありがとうございました。
 
 

 

スポーツは学習のまとめにぴったり?

  中学部の生徒がグラウンドにゴールを設置し、サッカーの練習をしていました。
 

 準備から練習まで見学して、スポーツをするとは、学習していることを総動員することなのかもと感じてしまいました。
 
 まず一つ目の準備。
 先生の指示を聞いて、自分たちで準備を進めています。
 正確に聞くこと。聞いたことを実行すること。そのためによく見て確認すること。など日々の学習で大事にしてきたことがたくさん含まれています。
 
 
 その後の練習。まずはパス交換。
 「○○くん」と声を掛けてからパス。
 
 相手に注意を向け、相手の注意も引きつつ、相手が取りやすいように気を遣いながらパスを出す。コミュニケーションの大切な要素が含まれています。

 そして、パスを受け取って、ゴールに向かってシュートの練習。
 ボールの動きをよく見て、自分の動きを合わせ、目標のゴールをしっかり見てキック。
 小さい頃から大事にしてきた「よく見よう」、「相手に合わせて」といった学習がここでも生かされます。
 そして、ゴールしたボールを拾って、指定の場所に片付け、列の後ろに回って並ぶ。
 「順番だよ」、「手順通りにね」がここにつながっている。

  
 
 そんな風に見ていたら、これまで学習したことをまとめて発揮する機会となるスポーツ(今回はサッカー)ってすごい!と思ってしまいました。
  
 生徒たちががんばって練習しているのは、大事な大会があるからです。

 『青森県特別支援学校総合スポーツ大会』は、7月14日(木)開催です。

避難訓練

 天候などの影響により延期となっていた避難訓練が行われました。
  
 訓練というと、その場限りのイメージがありますが、本校では、事前・事後の指導を大切にしています。
 事前指導では、避難の大切さ、避難の仕方などの確認をしていました。
 その成果だと思いますが、ヘルメットをかぶる、外へ逃げるということが非常にスムーズにできていました。
 急な出来事や音が苦手という子も、事前に学習して見通しをもったり、音対策をしたりしたことで、逃げ遅れることなく、みんな避難を完了することができました。


  
 校長先生もその様子を見て、子供たちをたくさんほめてくれました。
 子供たちをほめつつ、先生たちの取組もほめてくれているのかなと感じました。

 「今日の訓練では、どこが火事だと言っていましたか?」という校長先生の問いに、子供たちは元気な声で「食堂です。」と答えていました。
 素晴らしいですね。しっかり聞いていないと火事の方向に逃げてしまい危険な目に遭ってしまいますから。しっかりお話を聞くということはこういうところでも生きてくるんですね。 

 たくさんほめてもらった子供たちは、やりきった表情で教室に帰っていきました。
 
 教室での事後指導で、避難の仕方を振り返り、できたところ、次がんばるところを確認した子供たち。何事もないのが一番ですが、いざというときには今日の学びを生かしてくれることでしょう。

ICTを活用した授業が広がっています!

 校内を歩いていると数年前までは見なかった光景がたくさん見られます。

 そう、ICTを活用した授業です。
 各教室にプロジェクターが設置されたことで、授業の中にカラーでの提示、大画面での提示が増えてきました。
 子供たちの集中度、理解度も格段に上がっているように感じます。 
 

 さらに、プロジェクターで投影したものに専用のペンで書き込むことができるので、黒板の前に出てきて活動するのを楽しみにしている様子も見られます。
 「私もやりたい!次はぼく!」という声が聞かれます。
 


 中学部では、タブレット端末を使って調べながらプリントに書き込む学習を行っていました。
 このように、全部が全部ICTに置き換わるわけではありません。
 ICTの方が効果が高いもの、手で実際に作業する方が効果が高いものを上手に組み合わせて学習を展開しています。
 

 子供たちの方が適応力があるようで、どんどん活用して学習を進めている様子が見られます。
 情報モラルや消費者教育など社会の中で安全に生きていくための力を育てる取組も併せて行いながら、学習活動の充実につなげていきたいと思います。
 

豊かな言葉に膨らむ実りへの期待

 小学部の児童たちが畑に出て行く様子が見えました。
 
 何を植えるのかな?一緒に外に出て様子を見てみることにしました。

 すると、子供たちは真剣な眼差しで畝を立てたり、いもを植えたり、水やりをしたり・・・。
       
 

 お~、がんばってるね~と思いながら近付いてみると、先生たちの言葉掛けが聞こえてきました。
 「おいもさんが寝る布団だから、柔らかくふかふかにしてあげようね。」
 「暑くて喉がカラカラかもしれないね。冷たい水で気持ちよくなったかな。」
何て豊かな表現だろうと感心しました。
 
 自分が寝るのだとしたら、ふかふかの方が気持ちいいな。
 私も喉がカラカラだから、同じ気持ちかな。 
 私の頭に浮かんだように、子供たちの頭にも同じようなイメージが浮かんでいたのだと思います。
 だからあんなに真剣に、優しく植えていたのか。妙に納得しました。

 そんな豊かな言葉を掛けられたら、子供たちも植えた「いも」も、秋にはきっと豊かに実ることでしょう。
 どのような実りの姿を見せてくれるか今から楽しみですね。

  
 ・・・看板を見て思わず笑ってしまいました。
 

にこやかに、そして黙々と

 本校では、感染防止対策のため学級ごとに学習を行っています。
 
 本来は、作業学習も学年を超えた縦割り集団で行っていますが、今は学級という小さな単位での実施となっています。
 
 ある学級は、下足箱の清掃をしていました。
 風の強い日があると、八二養名物の土埃が入ってきて結構汚れています。

 生徒たちは、一つ一つ丁寧に拭き掃除をしてくれています。
  
 「がんばってるね!」と声を掛けると「ありがとうございます!」とにこやかに答えた後、すぐに切り替え、黙々と作業を進めています。

 どこかで読んだ記憶があるのですが、黙々と地道なタイプの子と、社交的なタイプの子、どちらの予後がよいか?という話を思い出しました。
 
 その答えは、社交的なタイプの子なのだそうです・・・。
 自分自身がそうだからか、個人的には黙々と地道なタイプの子に好感を持ちますが、社会の中で生きていく上では社交性が大事なようです。
 ※黙々とがんばることはもちろん大事ですが、社交性は成功のための大きな要因ということが言えるでしょう。社会の中で柔らかく生きていくということを考えればそうなのかもしれませんね。

 さて、作業をしていた生徒たちの様子に戻ってみましょう。

 生徒たちは、“にこやかに”「ありがとうございます!」と私に対応し、そして“黙々と”作業を続けていました。
 社交性○、地道な作業○です。
 これは将来が楽しみになりました。
 
 
 
  

参観日

 昨日から、参観日が始まりました。
 「昨日から」と書いたのは、学年ごとに分散して実施しているからです。

 今週は小学部6,5,4年生、来週は小学部3,2,1年生、再来週は中学部が予定されています。
 
 保護者の皆さんが来るということで、朝から子供たちはテンション高め、声のトーンも高めです。大好きなお父さんお母さんに自分の学級、友だち、学習の様子を見てもらうことが嬉しいのでしょう。
 参観にきたお父さんに、友達を紹介したり、廊下に掲示してある絵の制作過程を教えたりしている子がいました。お父さんが「ほら、もうお勉強始まるよ。」と言いながらも嬉しそうな顔をしているのを見て、子供にとっても保護者にとってもよい時間になったのかなと思います。

 さて、保護者の皆様にはPTA活動に御協力いただきありがとうございます。
 コロナ禍で、一堂に会して行う総会や環境整備作業などの活動ができない状況にあり、直接的な対話をしながらPTA活動を進めることができないのは残念ですが、書面決議での回答率、参観日の機会を利用した各学年ごとの打合せの様子を見て、保護者同士のつながりと一体感をもって子供たちの教育活動を支えようとしてくださっている皆様の思いをひしひしと感じます。

 様々な制約がある中ですが、できることの中で最大の効果を上げられるよう知恵を出し合いながら一緒に進めていきましょう。

問い掛けられて気付くこと

 2回目の全校集会が行われました。
 
 今回、川村教頭先生のお話の中で、子供たちに「慣れましたか?」と問い掛けがありました。
 
 教室の様子を見て回っていた私は、子供たちの様子を見て「はい、大丈夫ですよ。」と自信をもって報告しました。
 その根拠は、2つです。
 1つめは、下の写真にあるとおり、お話に合わせて提示されるスライドをよく見て、しっかり話を聞いている様子です。
  
 小学部1年生も、中学部1年生も先生との信頼関係ができ、すっかり落ち着いて八戸第二養護学校の子供になっています。

 2つめは、新任職員の自己紹介が一人終わる度に学校中に大きな拍手が響き渡っていたことです。
 知っている顔が出てくるからこそ気持ちも入りますし、そのお話に興味を持って聞き、心が動くのだと思います。力強い拍手は、近付いた印、気持ちを寄せた印なのだと思います。

 連休明けだけど落ち着いた感じだなと漠然と感じてはいましたが、改めて「慣れましたか?」と問われたことで、どうかな?と注意深く見る機会になりました。

 私はどちらかというと、「しっかりやっていればよし」として見守ってしまうところがあるのですが、何気ないことでも敢えて問い掛けることで意識していなかったところに注意を向けたり、深く考えたりする機会になるんだなということを感じました。

 子供たちに何て問いかけてみようかな?しつこくならない程度に。

不審者対応訓練

 児童生徒下校後、学校に不審者が侵入したことを想定した訓練を行いました。
 感染症対策のため、警察の方をお招きして実技を行うことはかないませんでしたが、DVDを視聴して対応をしっかり確認しました。

  

<保護者の皆様へ>
 感染症対策、防犯の両面から、遅刻、早退、忘れ物を届けに来たなどの場合は、玄関での対応とさせていただいておりますので御理解と御協力をお願いします。
 ※PTA活動、参観日などの場合は、所定の手続きを踏んで入校いただいていますので御安心ください。

競り合う楽しさ

 
 校舎2階の窓から見える櫻が満開です(桜の木は、お隣のうみねこ塾さんのもの・・・借景です)。

 そんな中、今日はある児童に誘われて、朝のランニングに行きました。
 外という空間で、距離が保たれていれば、声を掛け合ったり、一緒に走ったりすることが出来ます。
  

 苦しい?イメージの強いランニングですが、みんなそれぞれのペースで楽しそうに走っています。
 誰かと一緒に走るって楽しいですよね。
 ※校内では、感染防止対策のため、学級ごとの活動が基本となっており、他の学級の子供との関わりが少ない状況だったので、一緒に走る喜びは格別です。

 誘ってくれた子も私の姿を見つけると、「早く走ろう!」と誘ってくれました。そして、心がウキウキするのか、ペースアップして走るのです。
 気持ちが走りに表れているなあと思いながらペースを合わせて走っていると・・・6年生の男子がペースを上げて私の横に並び、ちらっとこちらを見ると、すっと前に出て走っていきます。その挑発に乗ってしまいました。

 ゆっくり走っている子供たちをどんどん追い抜きながらまさに競り合いでした。さすがに6年生にもなると速いです。40半ばを過ぎたおじさんは最後には諦めてしまいました。

 走り終わった後、競り合った6年生の男の子から「また明日も勝負しましょう。」と誘いを受けました。
 競り合って『勝った』ことが嬉しかったようです。「もっと、もっと」という気持ちが見られると私も嬉しくなります。
 簡単に連戦・連勝を許してしまっては、競り合う楽しさも半減してしまうでしょうから、私も体調を整えてしっかり競り合い、時には勝つことができるようにがんばろうと思います。
 
 
 

緊張を乗り越えて

 第1回の全校集会が行われました。
 ※今年も感染防止対策のため、しばらくは放送等を活用した実施になります。
 校長先生のお話
 
 
 本校では、生徒会会長、副会長が司会進行を務めています。
 昨年度末に当選し、今回が実質的に初仕事となる3名の生徒が職員室の放送機器の前に集まってきました。
 
 普段からおしゃべり好きな生徒たちなのですが、今日はいつにも増して口数が多いように感じました。「緊張する。」「笑いが止まらない~。」いつもと違う、なかなか味わうことのない緊張感から気持ちの安定を保つのが難しいのだろうなと思いました。
 
 しかし、さすが選挙で選ばれた精鋭とあって、本番前には落ち着きを取り戻し、仕事をきっちりやり遂げました。
  生徒たちは、集会が始まる直前まで何度も練習を繰り返していました。緊張を乗り越えようとして彼らなりに考えて行動していたのだと思います。


 私の隣に座っていた教頭先生は、「きれいな声だな。」と思わず独り言を漏らしていましたが、私も同じことを感じていたので、うれしくなりました。

 これからも様々な壁にぶつかったり、一歩がなかなか踏み出せなかったりすることがあるかもしれません。そんなときは、今回のように乗り越えるための工夫をしながら、たくましく成長してほしいと思います。

ちょっとを引き出す工夫~歯科検診から~

 歯科検診が行われました。
 

 子供たちにとっては、検診の中でも一番ハードルの高い検診ですね。
 
 苦手意識を持つことが多い検診ですが、
 「ちょっとがまん。」して、「なんだこんなもんか。」という経験を重ねることが大切だと思います。
 
 ちょっとがまん・・・の「ちょっと」がなかなか難しいのですが、今日も子供たちのちょっとのがまんをうまく引き出そうと、先生たちはあの手この手で子供の気持ちを軽くしようとがんばっています。
 
 ある学級では、絵本を目線の上の方に提示して、顔を上げてもらうように工夫していました。確かに、体に力が入るとぎゅっと丸くなる方に力が入ってしまいますから、なかなかいい工夫だなと思いました。
 

 そんな工夫もあって、みんな今までより「ちょっと」頑張りを見せて歯科検診に臨むことが出来ました。

 歯科検診の取材の際に2年間追いかけてきた子(一昨年、昨年の歯科検診の記事を御覧ください)は、今回「できたぜ!」とガッツポーズを見せていました。
 毎年ちょっとずつのがまんの経験を重ね、こんなもんだと理解できたのかなと思います。

 歯科検診に限らず、ちょっとのがまん、頑張りの中で得られる安心感や達成感の中で成長していくのかなと思います。
 今回の様々な工夫のように、ちょっとを上手に導いてあげることを大切に子供たちと関わっていきたいなと思います。

交通安全教室

 新年度が始まり、通勤の時にいつもすれ違っていた車を見なくなりました。
 逆に新たに出会うようになった人もいます(ぴかぴかのランドセルを背負った小学1年生や真新しい制服の中学生などです)。

 これまで慣れ親しんだ環境から少し違う環境に身を置くことになるのでいつも通りの動きでも、ちょっと違ったことが起きてしまうかもしれません。

 
 本校でも、この時期に交通安全について学習する機会を大切にしています。
 
 今日は小学部の「交通安全教室」が行われました。
 
 最初は、学校の敷地内の横断歩道でで安全確認の練習。
 私が見たのは4年生の子供たちでしたが、3年の積み上げは大きいなと思いました。
 1年生の時の様子とはまるで違うのです。「右、左、右」という先生の声に合わせてしっかり安全確認をしています。
 
 これなら道路でも大丈夫。自信をもって学校の前にある道路の横断に取り組みました。
 
 立派だなと思ったのは、「右、左、右」の確認が形だけではないということ。
 遠くから車が近付いているのに気付き、2歩前に出たところから戻ってくるという様子が見られました。本質を理解しているなとうれしく思いました。

 普段の授業の中でも、形だけ出来たように見えることに止まらず、本当に役に立つ力が身に付くように関わっていきたいなあと思いました。
 




令和4年度入学式

 本校では、小学部18名、中学部29名の新入生を迎えました。
 
 4月8日(金)10時から中学部の入学式が行われました。
 

 本校からの進学者23名に、小学校から入学する6名が加わり、本校の中でも一番人数の多い学年になりました。
 
 6年間で培った人間関係の中に、新たな個性が加わることで、生徒同士の多様な関わりが見られるのではないかと期待しています。
 
 生徒会長の挨拶にあったように、困ったときはいつでも先輩を頼っていいです。
 分からないときは遠慮なく聞いてみよう。自信がないときは先輩の姿をしっかり見てみよう。
 必ず進むべき道が見えるはずです。
 
 新入生の皆さんが楽しみにしている作業学習は大人になる第一歩を感じられるとてもやりがいのある学習です。働く楽しさ、仕事ぶりを評価してもらううれしさを存分に味わいながら成長してください。
 

 中学部の式の後に、小学部入学式が行われました。
 中学生の大きな体から比べると、確かに体は小さくかわいらしいのですが、入学に対する思いは同じなのだと思いました。
 式が始まる前に、「そろそろ式が始まります。いすに座りましょう。」と呼び掛けたところ、それまで体育館を走り回っていた子が、お父さん、お母さんの隣のいすに座ったのです。なんて素晴らしい!
 小学生になるんだという気持ちをしっかり持って入学してきたのだなと感心しました。
 
 「全員、御起立ください。」の言葉にも御覧のとおり、しっかり応じて式に参加していました。

 そんな立派な小学1年生の子供たち、保護者の皆さんが羨望の眼差しを向けたのは、6年生の代表の児童でした。
 代表児童が壇上に上がると明らかに空気が変わったように感じました。
 
 決して言葉にしていたわけではありませんが、私には「かっこいい!」という子供の声、「うちの子もああなるのかな。」という保護者の声が聞こえた気がしました。

 小学部も、中学部も、よいお手本が近くにいてくれるのは有り難いことですね。
 一歩一歩憧れの先輩に近づけるようがんばっていきましょう!
 


新任式・始業式で令和4年度スタート!

 2週間程の春休みでした。

 私は、子供がいない学校がさみしくて「早く始まらないかな。」とことあるごとに口にしていました(学校でも、家でも)。
 すぐに始まることは分かっているのですが、何となく物足りない、張り合いがない感じに耐えられなくなってしまいます。

 今日、玄関で子供たちを迎える先生たちを見ていて、みんな同じ気持ちなんだなということが分かりました。
 
 子供たちを迎える先生たちは、
 まず、目が違います。声のトーンが違います。そして、身のこなしが違います。

 ♪昼間のパパはちょっと違う♬(by忌野清志郎)という歌詞が口をついて出そうになるぐらい、光って見えました。
 そんな先生たちに迎えられて、子供たちは安心して新しい環境になじんでいました。

 新しい先生と一緒に新しい環境を確認する        スクリーンに映る校長先生の話を聞く
   
 各教室での新任式・始業式の様子を見て回ると、驚くほど落ち着いて、感心するほど立派な態度で参加しています。
 前年の学習と家庭での生活の経験が確実に積み上がっているなあと思いました。

 それぞれによい形で新しい1年のスタートを切ることが出来たと思います。

  
 ある学級を訪ねると教室の後ろには教科書が用意されていました。
 新しい教科書を使っての学習に期待が膨らみます。
 
 今年はどんなことがあるだろう?どんなことを学び、成長できるだろう?
 
 児童生徒の皆さん、一緒に着実な一歩を踏み出す1年にしていきましょう。
 保護者の皆様、関係機関の皆様、今年度も変わらず、学校の教育活動への理解と協力をお願いします。
 

修了式・離任式

 今日は、1年の学習の最終日でした。

 修了式・離任式が行われました。
 本来であれば、体育館で、各学年の代表児童生徒が校長先生から修了証書を受け取ったり、退職・異動する先生とお別れをしたりするのですが、感染防止対策として各学級でスライドを使って式を実施することとしました。
 
  
 各学級では、担任の先生から児童生徒一人一人が修了証書を受け取っていました。
 体育館でもらうという緊張感は味わえなかったかもしれませんが、一人一人の子供に合わせて丁寧に証書を渡している姿を見て、特別支援学校のよさが出ているなあと感じました。
 ぎゅっと握り込んで持ってしまう子のためにクリアファイルに入れて手渡したり、証書の存在に気付きやすいように見やすい位置に提示し、手を伸ばして来るまで待ったり、何気ない瞬間ですが、先生たちが子供の力を生かそう、引き出そうとしている姿が見られました。

  

 子供たちもそうした先生たちの思いに応えるようにしっかり証書を受け取っていました。
 小学1年生は、1年前とは比べものにならないぐらいの落ち着きぶりでした。
 小学4年生になると、体育館でやっていた証書の授与の仕方を覚えているのでしょう、あまりに立派な受け取り方に、私は思わずうなってしまいました。
 中学生はもう私たちがやっているのとそう大きく違いはありません。どこに行っても大丈夫と思える態度でした。

 小学部1年生から順に中学部まで見ていったのですが、1年という時の重みを感じる時間となりました。そして、もう一つ気付いたのが、体育館での授与の経験のある学年になるとイメージはより明確になり、もらい方も形になっているなあということです。
 同じような経験であっても、経験の「場」がどのようであるかということも、大事な要素なのだということに気付きました。

 令和4年度は、どんな1年になるのでしょう。
 少しでも、子供たちの学びの場が充実出来るよう、がんばっていきたいと思います。
 

卒業式

 令和3年度卒業式が行われました。
 
 コロナ禍でも、明るく、華やかに送り出したいという思いで、前日の準備の時に先生たちが玄関を彩ってくれました。
  

 そして、体育館まで続く長い廊下は、小学部、中学部の在校生たちが作った飾りでいっぱいです。
  
 卒業生とその保護者の皆さんも、廊下を歩きながら「かわいいね。」「上手だね~。」と言いながら、一つ一つよく見ていました。式には参加できなかったけど、在校生の皆さんの思いは十分に伝わったと思います。

  

 今回の卒業式に向けて、先生たちは悩みながら準備を進めていました。歌うこと、大きな声で話すことが制限される状況の中で、子供たちの表現する機会をどのように用意するか・・・。動画を使ったり、歌に合わせて手話の表現を取り入れたり、卒業生の思いを皆さんに少しでも伝えたいという思いが私にもひしひしと伝わってきました。

 そして今日。その思いは卒業生の思いと合わさってしっかり表れていました。
 表現する機会が限られている分、一つ一つの手話など、一瞬一瞬に力を込めている様子が感じられました。私は、その一生懸命さに胸を打たれてしまいました。
(涙が出そうになるので、必死に司会進行のことだけを考えるようにして何とかこらえました。)
  
 そして、一瞬にしっかり力を入れて頑張る気持ちがあれば、卒業後も安心だと思いました。
 
 小学部卒業生の皆さん、新しい一歩に向けてしっかり力をためて準備しましょう。
 中学部でも着実に一歩一歩進んでいけるよう、保護者の皆さんと協力しながら支えていきます。

 中学部卒業生の皆さん、これからはすぐそばにはいられませんが、ずっと応援しています。
 私は、皆さんのことを「自分の思いをしっかり伝えられる子供たち」「友達のことを考えられる子供たち」だと思ってずっと見てきました。そこに、中学部の3年間で「しっかり考えることができる子供たち」というイメージも加わりました。
 慌てず、急がず、じっくり考え、友達や大人の声も聞きながら自分の道を進んでください。

 卒業おめでとうございます。

 大好きな担任の先生と一緒に

 
 

 

合格発表、そして卒業へ

 
 今日は卒業に向けて飾り付けられた中学部の校舎を歩いてみました。 
 なぜ中学部なのか。それは、今日は県立特別支援学校高等部普通科の合格発表の日だからです。
 
 受検した特別支援学校高等部のホームページを確認し、各教室からは歓声が。

 生徒たちは、進路についての学習や面接の練習などを通して、目標を確認し、自分の気持ちや行動をコントロールしながら表現することをがんばっていました。人生で初めての合否を分ける経験の中で、今までにない緊張感も味わったことでしょう。
 「おめでとう」という言葉しかないのですが、少しでも心を込めて言ってあげたいと思います。
 
 さて、放課後にもう一度中学部の校舎に行くと、教室の前には、「祝 合格」の掲示が誇らしげに掲げてありました。 
  
 
 その下には、校長先生からのメッセージカードがありました。
 これをもらって、生徒たちはとても喜んでいたと担任の先生から聞きました。
 「合格」を確かな形として受け受け止めることができたのでしょう。合格証書を2つもらったような感覚だったのかもしれませんね。
 
 発表前はそうでもなかったのですが、行く先が決まると一気に卒業に向けて気持ちが走り出した感じがします。新しい道が見えたことがそう思わせるのかもしれません。
 卒業する皆さんには、これからも常に目の前に新しい道を見つけて進んでいってほしいと思います。

「給食」いつもありがとう!

「厨房に感謝を伝える会」が行われました。
 ※本来は、食堂に集まった児童生徒みんなで感謝の気持ちを伝える場なのですが、感染症防止対策のため、厨房代表2名、児童生徒代表3名で行いました。



 「私は、9年間給食を食べてきました。」という言葉に、思わず泣きそうになってしまいました。
 
 その生徒がかわいらしい小学生だった頃から、ずいぶん大人びた中学部3年生になった現在までの成長の過程が一気に思い起こされたからです。何気ない言葉なのですが、その年月の積み重ねを思うとグッとくるものがあります。
(卒業式は泣いてしまいそう・・・いや司会者だから・・・、そんなことを考えながら生徒の様子を見ていました。)

 ある子供は、給食のおかげで食べられるものが増えたり、ある子供は給食を楽しみに学習をがんばったり、給食が9年間の学校生活をずっと支えてくれていたことを思うと、いつも感じている感謝の気持ちでは足りないなと思ってしまいました。

 こういう機会があって、改めてその有り難さを感じることができました。

 「いつもおいしい給食をありがとうございます。」
 
 このプレゼントの中には、本校児童生徒194名+教職員全員の感謝の気持ちが詰まっています。

 これからもよろしくお願いします。

 
  
 
 

「雪」も捉え方次第

 「雪」がたくさん降ると、私は少し憂鬱な気分になります。
 
 でも、先生方の捉えは違うようでした。
 朝の職員室の中で「雪かきができるぞ。」そんな声が聞こえてきました。
 そして、朝の活動を終えると、中学部の生徒たちはお隣のうみねこ塾さんへ続く道路の雪かきに繰り出していました。
 
 ある生徒が1回雪をかいた後に「道ができた。」と言っているのが聞こえました。
 なるほど、雪かきには、ビフォー・アフターのわかりやすさがあるなあ、改めて気付きました。
  
 生徒たちは、きれいになる道路を見て達成感を感じながら、どんどん作業を続けます。    
 
 そこに、ちょうどよいタイミングで、うみねこ塾の塾長さんが通りかかりました。子供たちに「ありがとう」と声を掛けてくれました。

 その瞬間、「雪かきができるぞ。」の意味がストンと自分の中に落ちていきました。

 同じ「雪」ですがどのように捉えるのかによって、生活の質が変わりますね。
 
 自分の身の周りで起きている様々なことをどのように受け止められるか、生活が充実するかどうかはそこにかかっているのかもしれませんね。
 

授業の中での教師の学び ー校内研究発表会からー

 
 先生たちは、国語、算数・数学、音楽・・・など各教科等のグループに分かれ、月に1回の校内研究日に、授業の動画や教材を持ち寄って、どのように改善すればより子供の考える力を引き出せるのかを検討してきました。
 今日は各グループからの報告とまとめを発表する日でした。
  
 各グループ検討の中で出てきた自ら「考える」授業づくりのアイディアを大まかに分類すると以下のようになります。
 
 研究を端的にまとめてしまうと、全く新しいことというよりは「やっぱりそこが大切だよね。」ということが出てきます。
 だったらまとめたことだけ知っていればいいじゃないの、と言う人がいるかもしれません。でも、それだけでは上手くいかないのが現場というものです(他の職業でもそうですよね)。理屈だけではどうしても上手くいかない。それが現実。
 だからこそ、私たちは授業の中での学びを大切にしたいのです。

 例えば、「教材の工夫」が大切だよねで終わってしまうと実践には生きません。その工夫は、技能的にできるためなのか、手順が分かるためなのか、興味を引くためなのかなど、子供と授業という場を共有し、子供のことをしっかり見ている先生だからこそ、明確になるのだと思います。そして、子供に合わせてどのように工夫できるかを考えることも、その場にいる先生だからこそできることです。
 授業研究は、そうしたリアルな営みから学ぶ貴重な機会です。書籍からは学べない、子供たちとの関係の中からの学びです。だから教師という仕事はやりがいがあるのだと思います。

 今回の研究の成果は、まとめそのものということもあるかもしれませんが、研究の中で先生たちが考えた過程の中にこそあるものなのかもしれません。
 そのことを一人一人が意識し、次の授業づくりにつなげていきたいと思います。

 本校で大切にしている「授業づくりのポイント」 表紙と1ページ
 
 
 

目的を明確にすること-食堂清掃から-

 今日はどんな学習をしているのかなと楽しみにしながら校内を歩いていると、目にとまったのが、給食後、食堂の掃除をしている6年生の姿。4月から中学生になる子供たちです。
 ほうき隊が行く
 
 
 テーブルの下に潜り込んで、一所懸命に床を拭いています。
  
 モップもあるのに、どうして?と一瞬思いましたが、ある子供の様子を見て、そういうことか!と勝手に納得してしまいました。
 
  「うわっ、ここ汚い!」「あっ、ここも」そう言いながら床を拭く手に力を込めています。
 床に近い位置で、直接手作業で行うからこそ、汚れを認識し、汚れを落とそうという目的が明確になっていると直感しました。
   
 道具は便利ですが、便利で楽であるが故に、そういう大切な視点をスルーしてしまうことがあるかもしれませんね。私はどちらかというと形だけやって、後でやり直し!と言われるタイプです・・・。
 今日、掃除をしていた子供たちは、大切な視点を持った上で、便利な道具の使用に移行していくのでしょう。清掃をする目的を明確に感じている子供たちはきっと今後も丁寧な仕事ができる人に育っていくこと間違いなしです。
  
 今日の食堂清掃から、目的を明確にすることの大切さを学びました。
 
 この記事を書きながら考えていると、家庭でも、ただ掃除機をかける、ただ洗濯機に放り込むなど目的を明確にしないまま何となくバタバタとやっていることが多いように思いました。
 ちょっとだけ気持ちの余裕を持ち、「ちょっとほこりっぽいな」「あっ、汚れがあるな」などとこれからやるべきことの目的を少しだけ明確にしてから取り組んでみると、達成感が上がるのかもしれません(特に子供たちはそういうことに意識を向けるのが苦手なことが多いですよね、どうしても形だけになりがちです)。
 忙しいから・・・と言われそうですが、そういうちょっとした時間を子供たちと一緒に丁寧に過ごすことは、勉強しなさい、プリントやりなさいと言うよりずっと子供たちの学びにつながるのではないかと思います。